傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

行く川の水は

2006年04月28日 | 在宅ホスピス
行く川の水は絶えずして、しかももとの水にあらず

個人をとりまく環境は、日々刻々と変わりますね。

つらつらと考えると不思議に感じますし、その変化が偶然ではないということも感じます。

集団は個人の環境の変化以上の変化をみせます。

集団に属する個人が刻々と環境を変えているのだから、その個人が集まった集団となると、

当然ですよね。

時に、集団をまとめている人はそれを嘆いたりしますが、避けられないどうしようもないこと。

集団をまとめる人ははじめからそれを覚悟して、見越して(?)望まなければならないですね。

集団がとってもいい状態にある時期があります。

でも長続きしません。いやになったとか飽きたとかそういうことじゃなく、

人のとりまく環境が変わるので仕方がないですね。


行く川の水は絶えずして、しかももとの水にあらず

集団や環境が形を変えるとこの言葉がよぎります。


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何でもできるは何にもできない

2006年04月27日 | 在宅ホスピス
先日、ある財団法人の方と会話していた時に出てきた言葉がとても印象的でした。

経営コンサルタント会社が、ワンストップサービスで展開していて、

その会社の人に「何ができますか?」「何か得意な分野はないですか?」と伺ったところ

「うちは何でもできるから任せてください」と言ったそうです。

何でもできるとは、つまり、そこそこは何でもできると、Qualityが低いと受け止めてしまう。

これだけはどこにも負けない、というのが言えないのは、強みがないのも一緒。と受け取った。

とおっしゃっていました。

なるほどお~~~。妙に納得してしまいました。

大手なら別として、大手以外は何か特色を出さないとイケないんですね~。

結果的にそのコンサル会社とは契約しなかったそうなんですが。


何でも取り組みますが、強みはここ、弱みはここ、と示し、

弱いところは、どうやってそれを補うのか、を示せれば納得してもらえるかも、と思いました。


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『聴く』

2006年04月26日 | Weblog
聴く、傾聴、とは真剣に相手の話しを『聴く』ことに徹するということ。

聴いている方はあまり口を挟みません。自分の好きな方に話を持っていってしまってはいけません。

これはなかなか難しいものです。

日々の生活の中で、家族の話しを聴く、友達の話を聴く、顧客の話を聴く、たくさんの『聴く』があります。

『聴いてもらう』ことは話す側にとって心が落ち着くこと。

ただ時に、『聴く』人が疲れているところに『聴く』ことをすると、疲れ果てることがあります。

『聴く』人は心に余裕がなければなりません。

余裕がないところに人の話を『聴く』ことをすれば、とたんに疲労が押し寄せます。

人との関わりがいやになり、引きこもりになります。


相手が病気の人ならなおさら、2人の『負』がどんと圧し掛かります。

これではイケません。

人に接する人は、常に自分の心の健康にも気を使っていなければならないですね。

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ソーシャルワーク

2006年04月25日 | 在宅ホスピス
今日は朝から駆けずり回っていたせいで、ブログを書くのが夕方になってしまいました。疲れました~。


ソーシャルワークという言葉があります。

イマイチ簡単に理解しにくいですね。


社会保障制度つまり健康保険や介護保険、さらに行政の福祉サービス、といったもの

その他に民間の営利を目的とした普通のサービスを含めて

社会資源と呼んでいます。間違っているでしょうか。

これらは制度であり既存のサービスであり、必ずしも本人の『必要』に沿っていないという可能性もあります。

それ以外にないからそれを『要求』するしか手はないと思ってしまいます。

でもそれに無理やり合わせてしまうのでは、なんだかせっかくの制度もサービスも色褪せてしまいます。

そこでソーシャルワークというのはそれらの制度やサービスをさらに展開させて、

『必要』となるまでにアレンジすることかなと思います。


もちろん医療保険や介護保険サービスを変えることはできませんが、

あの手この手を使ってアレンジできたら、『必要』が満たされることができるかなぁと、思っています。


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2つのニーズ

2006年04月24日 | 在宅ホスピス
昨日ある勉強会に行ってきましたが、その中で伺ったことが、わかりやすく端的に説明されていたので、すっきりしました。

ご紹介しますね。


ニーズとは2種類ある。

一つはその人がこうしてほしいああしてほしい、と自ら思うもの。それは『要求』である。

あと一つはその人が意識にないけれども、その人に必要なもの。それが『必要』である。

ん~。これは使わせてもらおう(笑)

緩和ケアは特に『必要』を探って提供することが鍵になるのでは、と思っています。

ですが、この『必要』は本人が気付いてないので自ら欲することがありません。

おせっかいともいえるかもしれないですが、この『必要』を見つけていく過程を大切にしたいと改めて思いました。


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お金の使い道

2006年04月21日 | 医療関連
病気になったらどれほどお金がいるのか、

健康な間はあまり考えないですね。

だからはじめて治療した時や、外来で薬代を支払う時になって、足りないっ!

ってことよくあります。

治療後はじまる経口の抗がん剤が意外に高いんです。

抗がん剤治療にはさまざまな副作用対策に薬も処方されます。

その中には高いものも含まれています。

健康な間からもし病気になった時にどのくらいお金が必要か、

考えておくのは大切なことですね。

お金の不安はQOLを著しく下げますから。


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イースター

2006年04月20日 | Weblog
今年は4月16日からイースターが始まっていますね。

あまりなじみのないイベントです。


以前製薬会社で臨床開発をしていた時、このイースターに悩まされました。

私が担当していた臨床試験で使う薬は海外から輸入して使っていました。

普通、試験に使う薬を同じロットになるようまとめて輸入します。

が、それは特殊な薬だったので、試験の予定が入ってから注文し、投与日にあわせて製造してもらい、検査後、即飛行機に乗せてもらって製造後数日以内のものを使っていました。

これだと飛行機の便が限定され、交通渋滞が入ると乗れないし、飛行機なんてどう遅れるかしれたものではありません。

毎回投与予定日前は戦々恐々と無事届くか見守っていたものです。


しかしある時、投与予定日が決まってからイースターで休みだから薬を製造できない、なんて事態になりました。

休日はチェックしていましたが、イースターとは・・・。

なんやねん!一日くらい働けよっ!!

て言いたいのですが、仕事より休むことの方が大切な国。。。

イースターは日にちが決まっている訳ではなく、毎年この時期は要チェック!でした。


そしてハワイでホスピスボランティアをしていた間、このイースターがやってきました。

いつもの店は休みだったり、早くに閉まったり、みんなうきうき楽しそうです。

でも私はカトリックでもないし、第一独りだし、いつもの変わらない日。

「Happy Easter !!」「Have a good Easter!! 」

なんていわれても孤独感は増すばかり。


なんだかいい思い出のないイースターです。。。


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がまん

2006年04月19日 | 医療関連
武田先生のブログを読んでいて、思い当たることがあります。

痛みを主張することを恥だと思っている世代がいるとのこと。

でも若い人、30代40代の方でも痛みを主張しない人がいます。

それは恥だと思っている、というより痛みがあることを隠している、といったほうがいいかもしれません。

何も街中の人に痛いと宣伝しろと言いません。

医療関係者くらい痛みに素直になってもいいのに、と思います。

実際にその理由を聞いたことがありませんが、がんに負けた気がするのかなぁ、と想像したりします。

痛みを常に感じている方が、QOLは下がるし、辛い思いをしなければならず、

我慢することが負けていない、とは必ずしも言えない気がします。

もっともっと、痛みを主張してほしいです。


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花ざくら・葉ざくら

2006年04月18日 | Weblog
今年の桜は面白いことになっています。

気温が低いためか、未だに桜の花が散りません。

私はこれまで桜の葉が出てくるのは、花が散ることをきっかけにしているのだと思っていました。

ところが、桜の花が散らなくても葉は出てくるんですね。

だから、今、桜の木はたわわに咲いた桜の花と若い葉が混在しています。

枝がちょっと重そう。。。


そんな桜並木を歩いていると、ほのかにさくらの香りもして、

淡いピンクと緑のコントラストを見ていると・・・

なんと食べたくなりました(笑)。

桜餅(関東では道明寺って呼ぶはず)みたいに見えてきたのです。


花よりだんごかよ~、っておかしくなりながら、でもやっぱり桜餅は食べたいのです。


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自己責任の時代

2006年04月17日 | Weblog
ありふれたタイトルです。

昨日は、自己責任で自分を守ること、社会にとってよくないものを意識して、ひとつひとつの選択を吟味する人、

あまり何も考えない人、

がいることを気付かされた一日でした。

ひとつひとつの選択を吟味するとは、例えば口に入るものの原材料、ルート、産地に気を使う。

提供する会社の姿勢を考えて選択する。

政治や経済の流れを考えて買い物をする。

私は添加物に漬け込まれた食品は食べたくないし、

社会的貢献のいちじるしく低く、無責任な発言をする経営者が経営する会社が提供するサービスは受けたくないですし、口にもしたくありません。

もっとも私に選択権があればの話ですが・・・(涙)。


ひとつひとつの選択はちょっとのズレでも、蓄積されると将来大きく変わってくると思います。

意識するかしないか、自己責任の時代だとつくづく思いました。



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