傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

心を表現する

2007年01月31日 | 在宅ホスピス
来月2月24日に開催するセミナーの内容は、武田先生からはがんの痛み治療について、私はがんに関わる人たちの心に焦点を当てて話をしようと思っています。

心のうちを説明するのは簡単ですがなかなか表現の仕方が難しく伝わりにくいのでどのようにすべきか悩んでいます。

よくそういった講演では詩を朗読することが多いので私も真似してみようと本屋に行きました。

立ち読みしながら泣いていたのですが(苦笑)、

母親のまつわる話というのは泣けます。


以前ある講演会で紹介されていた本を買ってみました。

いい詩なので、これにしようかなと思いつつも、

対象が全般的でもっと絞りたいとも思います。

絞ると具体的過ぎてかえって伝わりにくいかなとおも思いつつ。

行きつ戻りつ日々詩のことを考えています。

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ご参加をお待ちしています。
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がんになった人の気持ち

2007年01月30日 | 緩和ケア
突然がんと診断されて、しかもあまり長くないと。

誰しも否認と、怒りと、とまどいと、さまざまな感情が入り乱れ

いつもと同じというわけにはいきません。

なにも初診のときだけではありません。

否認は「自分はがんではない」「なにかの間違い」「医師の診断ミス」

との思いにつながる事があります。

つまり医療不信です。

これが実際に活発に行動するようになると、ときに悪い循環に陥ってしまいます。

なるべくそんなことは起こってほしくありません。

そんなときにできることはなにか、にも向き合っていきたいなと思います。

一人より二人

2007年01月29日 | 緩和ケア
朝ドラの歌ではありません。

今私が準備をしている大きな(私にとっても)イベント、

2月24日に予定しているセミナーですが、

同じ事務所内にいる仲間の起業家、ウイズワンの迫前さんが事務局として手伝ってくれています。

はじめて行うセミナーだし、なにせ恐ろしいくらいに時間がない私は

一人だと穴だらけだし何をしていいのかわからない状態のところでした。

でも迫前さんは何回かセミナーを実施してきて、
段取りをよく知っている人だけにとても頼りがいがあります。

二人で話し合っている方がアイデアや抜け落ちがみつかることがよくわかります。

ずっといろんなことを一人でやってきたけど、やっぱり一人より二人の方が効率がいいのかもしれません。

とは言え、人を雇えるわけでもなく、当分は一人でやらなければならないのですが。

一人には限界がある。最近つくづく感じています。


是非是非、セミナーのご参加お待ちしています。

人生を振り返り・・・

2007年01月26日 | 在宅ホスピス
社会的苦痛をひしひしと感じる姿をみました。

定年関係なくずっと働いてきた人が

「何かしなければならないことがある、していることに目的がある、

忙しく目の前の仕事に追われている、

そういう時の人間はいきいきと輝くんだと思う。」

て仰っていました。

「何もせず、毎日こうやってぼーっとしていると、

いったい自分は何をしているんだろうか、こんなことでいいんだろうか、と悩む」

とも。辛いです。

さらに「日常に起こる小さな小さな嬉しかったこと、楽しかったことを

ただ素直に嬉しいと思い、日常に起こる些細な悲しい辛いことを

ただ素直に悲しいと思える。それが生きていくことなんだ。」

染み入る言葉でした。ちょっと涙ぐんでしまいました。

その言葉が私の体に染み入り、そのうち身になっていくんだ、ってことを伝えたら、にっこりと笑ってくれましたが、

うまく伝わらなかったかも。


私にとって昨日一日の嬉しいこと、たくさんありました。

上記の人に出会った事が一番嬉しいですが、

突き詰めて考えると、嬉しいことと辛いことが一緒である場合が結構あるなと。

それに気がつけてまたよかったと、一日過ごしました。

死を見つめる日本人

2007年01月25日 | Weblog
昨日は葬儀事業、横文字を使えばフューネラルビジネス、の話を聞く機会を持つ事ができました。

今は元気なうちから葬儀情報を集める人がたくさんいるとか。

団塊の世代はネットを使い、葬儀情報を探しているそうです。


フューネラルビジネスの範囲というのは私が想像していた以上に範囲が広く、

それこそ生命保険や相続なども含んで考えているようです。

そう考えると私が取り組んでいる仕事もその範囲内にすっぽり納まるのだと思いました。


人は生きてきたようにしか、死ねない

緩和ケアに携わる人が実感するポイントです。

その理論で考えると、いい死に際を迎えたいと思うなら、いかに生きるかを考える必要があるということになります。


さまざまなフューネラルビジネスの例を伺いましたが、

生前から自分の葬儀の準備をするというのは、

生きてきたようにしか死ねない

ということをどこかで察知して、今の生き方にどこか不安に思うところがあるせいなのかなぁとおぼろげに考えてしまいます。

私は健康な今だからそう思うのかもしれませんね。
よくわかりませんが。


Bereavement care(死別ケア) の視点で考えると、葬儀の準備をしたり葬儀を開いたりすることは、遺族にとって必要な作業です。

だから世話をしてくれる人がいない人以外は、残された人に葬儀などの作業をまかせるのがいいんじゃないかと思っています。

勝手な私見ですのでご了承ください。

便利だけど

2007年01月24日 | Weblog
先日東京へ行く事がありいつものごとく飛行機を利用しました。

長い間横目でうらやましく思っていた、Skipサービスなるものをはじめて利用しました。←全日空のサービス

伊丹空港に帰るのに電車に乗り遅れてしまい、羽田空港についたのは予定より遅くなってしまいました。

平地は小走り、エスカレーターは歩き、(足がガクガクしながら)、
ホームから5分後に手荷物検査場に到着。

3分後にはしっかり座席に座りシートベルトを締めていました。

わずか10分以内でホームから機内へ。

便利ですね~~。一人で感動していました。

が、上記のタイムスケジュールだと空港着がぎりぎりなので、よい子のみなさんは絶対真似をしないようにしましょう(笑)

ただ、問題なのは時間の使い方。

便利になればなるほど、自分の持ち時間が増えます。

増えた時間は休憩にはまわらず結局働くハメになるというもの。

増えた時間を休憩にまわす余裕が、私はほしい。

ヒントはそこにある

2007年01月23日 | 在宅ホスピス
昨日はいいことがありました。

食事をさせていただいて、人からいいアイデアをいただきました。

嬉しくて飛びはねたい気分です。

行き詰まったら人と交流するのがいいことだと再認識することがあります。

なにかしらヒントをいただきます。

不思議なことに、そういう気持ちがないとき、我が道を迷いなく突き進むときは耳に入りません。

迷いなく進む必要があるときはそうでなくてはいけませんが、ちょっとどうしたらいいかと思っているときには参考になることが多い気がします。

どちらがいいとか悪いとかではなく、素直にいようと思います。



時間軸を変えてみる

2007年01月18日 | Weblog
一昨日の夜中にNHKをつけたらプラネットアースをやっていました。

ジャングルの映像でした。

髪を乾かすのも惜しんで食い入るようにみてしまいましたが、本当に美しい。

自然そのものが美しいし、映像もきれいです。

思わず画面上を覗き込むようにしていたり、目の前の葉っぱが邪魔なので避けようとしたり、

ほとんど3D映画をみている人状態になっていました(笑)。

映像はさておき、植物の営みを次々に改めて観察すると、植物が動かないなんていうのは勝手な人間の、私の?、決め付けに過ぎないということに気付かされます。

早送りでみると動物顔負けの勢いで動いています。

時間を変えたらそのように見えるだけで、躍動感溢れる動きはずっとしているのですね。

すごいなー。本当に感動しました。

植物からしてみるとニンゲンはなんてちょこまか動きまくっているんだろうと反対に不思議に思っているかもしれません。

視点を変えると物の見方は180度変わります。

そういった原点に気付かされました。



混在する人の心

2007年01月16日 | 在宅ホスピス
がんの患者さん、特に死を意識するとその心はとても複雑です。

死について話をしたい時と、全く否定して明るく楽しいことだけを夢見ていたいこともある。

なんかわかる気がしますよね。

こういう二極の考えを抱え、その時々で顔を出す感情はまちまち。

がん患者さんだけじゃないかもしれません。

不安を持っている事柄についてはみんなそうじゃないですか。

そうやって少し視点を変えると、ネガティブな言葉もとてもわかりますよね。


さっきまで死ぬという覚悟について話をしていたかと思えば、今は次の旅行先を考えている。

それが瞬間にかわるのを感じます。


どれもこれも全て真実。嘘ではありません。

人の心はいろんな思いが混在しています。対極する2つの思いがあるんだなぁって、感じる瞬間です。


プライマリケア

2007年01月15日 | 在宅ホスピス
みなさん家庭医ってご存知でしょうか。

日本ではどこか具合が悪くなった時に、その症状にあわせてどの診療科に行くかを考えます。

でも、他の国ではまず家庭医を診察します。
ほとんどの病気は家庭医が治療するそうです。総合診療科、家庭医療学などと呼ばれています。
そして専門医の診察や治療が必要であると判断されれば、紹介されるというシステムになっています。

家庭医がすることはプライマリケア。

プライマリケアは病気全般を診ることに加え、家族関係、仕事、環境、社会的な背景、それらを含めて診療する、いわば全人的医療ですね。

全人的医療とは臓器や部位だけを診るのではなく、心の状態や社会的な背景までも含めて診るというもの。

緩和ケアに通じるものがありますので、私はこのプライマリケアにはとても興味があります。

ヨーロッパへ行くといきなり大病院にかかることはできません。

まず決められた家庭医の診察を受け、必要とあらば紹介状をもらって大病院へかかります。

いつでも行きたいと思えば大病院へいける日本人はある意味では恵まれています。
一方で大病院にかかる患者さんが多く、行き届いた診察ができないという弊害もあります。

今後医療制度の改革などで、少しずつ状況は変わっていくかもしれません。

昨年亀田ファミリークリニック(千葉県)の家庭医診療科の先生とお話する機会がありましたが、プライマリケアの考え方などを伺ってとても頼もしく思えました。

いきなり大病院にいけなくなる日が来ても驚かないよう、家庭医の存在を覚えておいて下さいね。