7時に早稲田鶴巻町にある「リフト」と云う劇場に劇団十七戦地の公演「眠る羊」(作演出・柳井祥緒)を見に行く、30人も観客が入ったらギューギューになってしまう狭い地下室で演じられるこの芝居の登場人物は9人。いつもだったらこんな狭い空間に役者が多すぎると文句を云ったに違いないのに、幕開けから引きつけられ、最後まで演劇的サスペンスを堪能させて貰うことになった。台本もよかったけと、淡々としていながらもメリハリの効いた演出が素晴らしい。この芝居に誘ってくれたHに感謝。終演後、Hと別れて同じ早稲田」にある小劇場Eに経営者のY君を訪ねる。今日は偶然ソワレ公演がなかったとのことで、店仕舞いを終えたY君と久し振りに飲んで近況を話す。芝居がたまらなくしたくなる夜。
近所にある目黒川沿いの道を歩いていると、この川の水はポルトガルの首都リスボンを流れるテージョ川まで繋がっているのだ云う妄想に駆られる。でも、それは妄想とばかり言い切れない。目黒川は東京湾に、東京湾は太平洋に、そして太平洋はインド洋から大西洋に繋がっているのだから、目黒川の水がリスボンのテージョ川まで流れていくことだってあるのだ。だったら五反田駅を発車するJRが鉄路で長崎まで走り、将来フェリーか海底トンネルで朝鮮半島に渡り、ユーラシア大陸を横断してポルトガルまで行くことだってあるかも知れないじゃないか?これはそんな馬鹿なことを夢想する初期高齢者の徒然なる日記。