下の写真がなんであるかお分かりだろうか? おそらくこれを見ただけでそれが何だか分かる人はいないと思う。

妻には、「自転車置き場の間のくぼ地にたまった水たまりの写真」というふうに、言葉で説明したのだが全然理解できないようだった。水色の部分は空が映っており、その他の部分は水の中の草と落ち葉と土である。なんでもない水たまりだが、とても美しい。思わず心惹かれて写真に撮った。
家に戻って私は考えた。「なぜこの変哲もない光景が私の心をこれほどとらえるのだろうか?」 よくよく考えてみれば、この写真の中には私たちに必要なものの全てが映っていると気がついた。透き通ったきれいな水、鮮やかな緑の草、黒い土、それと水色の空(つまり光)、それらはわたしたちの命を支えるすべてのものの象徴である。美しいのも道理であると合点した。
下の写真は別の日に同じ場所を少し遠くから撮影したものである。
