クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

霧積温泉から鼻曲山  H-20-8-12

2008-08-13 12:08:23 | 倉渕・長野原・草津・嬬恋
以前から懸案だった霧積から鼻曲山に行く事にして居たが、予報に反して
曇天なのか?霧なのか? 厭な雲行き。出発して直ぐに小雨が降ってきた。
だが、西の方はやや明るいので好転を期待。18号線の横川付近で雨は
上がったが霧は濃い。坂本を過ぎて霧積への56号線。この県道はダムを
過ぎれば林道並の細い道、対向車が来ない事を願いながら一寸無理して
速めの運転。約8kで予定していた金湯館への林道入り口は工事中で封鎖。
この林道は1981年(S-56)の開通。
仕方なく直進して霧積館の広い駐車場。



ここからでは登山口までの登り約1kが余計な時間となるので今日は
不運だ。(8.28)
車は数台あるが登山者らしき人は見当らず宿もひっそりで声を掛けても
誰も出てこない。無断で入りこんでトイレを借用。
ここから登山口まではツヅラ折りの坂道0.8k、途中で蝦蟇君のお出迎え。
食事時間なのか? この道で三匹も見かけた。若しかすると浅間の噴火微動を
感知して落ちつかないのかな? 大地震の前触れでは無いだろうな。



前哨戦なのに早くも息を切らせて林道に飛び出すと斜向かいに
登山口(8.56)。



ここは軽石粒の道なので豪雨の為か、水路として抉られて歩き難い。



意外な急登混じりの荒れ道を進んで漸く分岐着(941)。直進は0.2kで
十六曲峠を経て右旋回して剣ノ峰や角落山方面。



ここは左の道に入って平坦道を進む。虻が数匹、何時までも纏わりついて
煩いが、やや日差しも射し始め、蝉の声や小鳥の囀りの中で森林浴。
虻共は卑怯にも感知しにくい背中を攻めて来るので肩を数回齧られる。
チクンと痛みがあるので多分「ウシアブ」のメスだろう。

最初のピークは北側を巻いて楽々と摺り抜け、樹幹に「霧積まで2.5k 35分」の道標、
そんなに歩いた感じは無いのに。



やがて地形図上の1216m地点の第二ピークに差し掛かると道は突然に
崩落で絶ち切られ、左手の山への急登が始まる。



篠竹の藪を丁寧に切り開いた様な何となく新しい道で未だ汚れていない
鼻曲山の道標。



何も無い頂上から勿体無いくらいの急降をすると登山道に降り立つ。
直ぐ右手に危険通行止めの標識がありロープで封鎖されているから
さっきの崩落道はここに通じているのかも知れない(10.19)。




U字のヘアピンカーブの先は又こんな平坦道が延々と続く(10.28)。



途中に旨そうなキノコの群落。



11時から甲子園の実況がオリンピックに切り替わるが、決勝進出で
満足しきった競泳陣は総崩れ、自己新も出せない情けなさ。
やがて熊野神社からの登山道との合流が直線距離480mとなった所で
急登が始まる。前面の巨大な稜線を目指してスローペースでゆっくり。
案内書に有る二本のロープ個所を慎重に越えると小尾根、分岐まで
150m地点。ここのロープは榛名天狗の四合目手前よりは遥かに楽。



登りは続いてやや熊笹の道を進むと漸く分岐の看板(11.38)。
留夫山方面の道は雑草に覆われていて余り歩かれていないようだ。
通称「鼻曲峠」とはここの事なのかな? それともさっきのロープで
這い上がった小尾根の処?



その直ぐ先に通行止めの道標、添付の地図を見るとこちらが碓氷峠への
本道なのかな?



あと20分の案内標示に励まされて登りを続ける。直線では460m程の距離。
いくらか濃くなった熊笹の道を進むといきなり右手に頂上が見えて到着。
誰も居ない静かな台地には真中にこんな小さな標識杭(12.08)。



残念ながら危惧した通り霧が晴れなくて展望は全く駄目。
周囲にはG氏のものを含めて頂上標識が四枚の賑やかさ。






直ぐに120mほど先の小天狗に向かう。こっちこそ、展望台との触れこみだが
勿論何も見えない。長日向コース4kを一時間半で来たというベテランらしき
二人連と雑談。広場にこんな石柱、「主0000」としか読み取れないが
若しかして「主図根点」?
某登山HPに「三角点のあるのが小天狗」なる間違った記載があるのは
困ったものだ。この近辺では鼻曲山を中心にして北に「三等・氷妻」、
東に「三等・剣ノ峰」、南に「一等・長倉山(留夫山)」、西に「三等・大日影」。




小天狗の標識が老朽して今にも崩れそう。



この長日向標識の脇には長いロープの急坂が下っているからここが登路。



お二人さんと別れて鼻曲に戻って日蔭で休憩と昼食(12.23-12.48)。
大形の黒アゲハが多数飛び交うのでカメラ片手に追い掛け回すが
全く駄目。相手には羽根があるのだ。本日の爺イ。



帰途は快調に下る。13分で分岐を通過しロープ個所をクリヤしたのが
13.12.唯一の登り返し地点手前で大休止。登り口を観察すると黄色テープ
が多数つけられ、明かに新しく笹藪を切り開いた痕跡がはっきりと残る。



16曲峠近くの分岐通過が14.26、



ズルズルに滑る悪路を下って
林道に飛び出し、道標によって霧積館への下りに入る。



今日も無事に駐車場所に帰着(15.08)。



帰路の2時間20分は普通と思うが往路の3時間40分は超低速の
記録かも。この温泉郷は江戸末期から「犬の湯」として知られて
いたが1888年(M-21)に温泉として認可・開発され避暑地として盛隆。
一時は42軒の宿や商店があったが
1910年(M-43)の大規模山津波によって金湯館のみを残して全滅、
霧積館は金湯館現当主の兄君が1971年(S-46)の設立と新しい。
だから「明治時代からの歴史を誇る」なる某登山サイトの記述は誤解を
生むのだが。

残念だつたのは展望不良で山の写真がゼロだった事、樹葉が濃いせいか
往復とも「霧積ノゾキ」を見逃した事。

着替えとサンダル掴んで風呂にドボン、ビールを飲みたいのを
ぐっと堪えて帰宅。
山で出会った数少ない花々。







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