クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

西毛の王者・荒船山 H-16-6-24

2004-06-24 13:17:35 | 妙義・下仁田・富岡・南牧
二度目の挑戦・荒船山
榛名周辺を離れると、登れる山は俄然遠くなる。長野原・倉渕線の二度上げ峠、406号の須賀尾峠、18号の碓井峠、渋川・新治線の中山峠そして今回の254線の内山峠など、何れも自宅から片道で50㌔か、それ以上ある。不慣れの場所とか、運転の難しい林道が数キロも続くと、登山口に行くまでに疲労して
しまうこともある。四月の第一回の荒船行きは、長距離の上に、254線の乱暴なトラック群に追い立てられ、登山口探しにも苦労したせいか、登山1㌔地点で撤退し、神津牧場の見学に切り替えてしまった。
荒船への道は、三つが良く知られている。一つ目は内山トンネルより遥かに手前、荒船神社のある三瀬のあたりから相沢登山口を登り艫岩の少し南に到達する「相沢コース」、二つめは佐久側の内山大橋のあたりから、荒船不動経由で星尾峠を越えて経塚山の下に出る道、そして三つ目が最も一般的な内山峠コースである。

荒船の勇姿は相沢地区から見たものが一番良いらしい。荒船と言う名もここからの形から付けられたと言われる。但しこのコースを登りながらこの姿を見ることは出来ない。実は相沢コースは一番距離があり、登り始めると一切の展望は無くひたすら登るコースなのである。
内山峠に近づき、道が大きく左右に振れ始めてトンネルに入る少し手前の右側に大きな神津牧場入り口の看板があり、林道風な道が分かれている。この手前にも一つあるが道が狭い。林道はいきなり登りに掛かり、蛇行する。今まで広い254号を気楽に飛ばしてきた感覚では、少々戸惑ってしまう。
間も無く、道は丁字路にぶつかり道標は右が神津牧場、左は内山峠とある。道を左に取ると暫くで左手に広場がある。ここに大きな案内板があり、荒船登山口駐車場である。道の先は山を下って内山トンネルの先で254号に再び合流する。駐車場には10台は収容でき、前回もそうであったが、数台の先行者がいた。このコースの苦しいところは、スタートから30分間と艫岩急登、そして疲れ切って登る経塚山である。
駐車場からはトンネルの上ノ山を越しながら幾つかの峰を越えなくてはならない。似たような迂回路でアップダウンが厳しく、最初から息継ぎの立ち止まりが多くなるが、トンネルの上辺りと思われるところから左前方に絶壁を垣間見ることが出来る。ここを抜ければ道はやや平坦になり、1.1㌔地点の道標がありここまで30分を要する。艫岩まで3.3㌔であるから1/3は来たことになる。平坦な稜線を行くと、再び道標で中間点・1.6㌔を目にする。何とも親切な登山道である。途中、「一杯水」という涌き水を見たりする頃から道は登り始め、一寸危ない横ばい個所や岩場を登ると艫岩らしき台地に出る。
左手は開いていて所々見晴らし場所があり、奥に進むと方位盤もある展望台である。ちょっと横を見ると見事な絶壁が目の前に見えるが、170㍍のガケと聞いているので足が竦む様である。眼下には254線らしき道路が山間を縫い、遠景も息を呑むほどであるが、驚いたことに崖に向かって柵も何も無い。度胸のある人はギリギリの淵まで行ってしまうのではないか?展望台広場には豪華な東屋風の休憩小屋がある。
荒船の頂上台地は幅400㍍、長さ1600㍍と聞いていたので自由に何処からでも四方が見られると思ったが、真中に径塚山への一本道があるだけで周りは雑木林で展望は全く無いのには吃驚した。
展望台でしばし絶景を堪能してから経塚山を目指した。この山隗の最高峰は台地の南端に聳える経塚山であるためである。道は広く丸で高原の散歩道の風情である。200㍍も行くと相沢コースからの合流点があり、南へは「行塚・星尾・荒船不動尊」とあった。この道は森林浴でもしながら散歩と割り切れば良いがとにかく距離がある。何処まで行っても変わり無い雑木林と少々の熊笹原であり、一寸不安になる。
途中に二つの石祠があるがどうやら諏訪明神を奉る荒船神社の本社かもしれない。そう言えば艫岩に来る道の一杯水の手前に荒船不動尊跡と挟岩と言うのがあり、礎石が残っていた。不動尊は火災によって焼失し、現在の佐久側の麓に移されたという。やはりここも信仰の山の様である。途中に「山頂の水源地」の看板があり清水が湧いている。こんな山頂にと不思議に思うが、若しかすると経塚山の雨水が湧き出しているのか?林の中を多分30分以上歩いた頃、漸く星尾峠・経塚山の分岐に出て、一気に登りとなり、頂上に辿りついたが、展望台から50分も経過していた。頂上は1422㍍の山頂表示と石祠があるが展望台の華やかさに比べると遥かに地味。艫岩が船尾でここが舳先と言うことらしい。
帰りは展望台まで35分で行っているから、来る時は余程のんびりしたか?最後の登りで時間を取られたのかもしれない。
経塚は頂上看板には「経塚山」と書いてあるし、山の書籍も「経」とあるが、台地の道標では「行塚山」と書かれた方が多い。どちらかに統一したら良いのにと思うが、看板の所轄が違うようである。
帰りは気楽になり、来るとき2時間半掛かった道を1時間40分で駐車場まで到着したが、残り1.1㌔は往路と同じく大苦戦であった。足の効かなくなる帰りぐらいはもう少し楽をさせてもらいたいものである。
写真は艫岩から254線を見下ろす。





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2 コメント

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千ガ平 (やまいたち)
2008-03-23 16:07:43
爺イさんこんにちわ。
爺イさんが好きそうな物語山の西にある1157mの千ガ平に行って来ました。千ガ平から直接北に伸びる尾根を登って途中猪の昼寝を邪魔してかなり怒ってハルがビックリして戻ってきたと思ったらその後ろからいのししが来て俺を見たら一目散にまた相沢の谷のほうへ駆け下りていきました。悪い事したいね。
千が平の直下で谷筋に降り再び稜線に出ると青いビニール紐と赤テープがありそのまま西へ行くと千ガ平の頂上に成りました。西のピークへ行くと荒船山が凄いす。帰りは道平川左岸の尾根を下りるつもりでしたがなかなか岩場があって難しく、左の沢に下りて林道を下りると大ゲートボール場についてそのまま車をデポしたところへ戻りました。
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千ヶ平 (爺イ)
2008-03-23 19:34:39
千ヶ平とは恐れ入りました。
あの周辺は難易度星四つで殆どの著名な登山HPでも
記録がありません。唯一、amano氏の中級以上向けの
登山案内で見られるだけ。それも稜線両サイドヘの転落
注意とか怖い話ばかり。
ハル犬共々やまいたちさんは超のつく一流と言う事に
なります。
あの辺は誰も行かないので西毛の空白域と言うんだそうです。
当方、本日は高校野球を聞きながら、中之条の唐沢山という忘れられた山と仏体山を周ってきました。
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