講師：荻島利広
コメンテーター：佐々木光郎
▼「大人のフリースクール」ティーパーティ第一回を荻島利広さんの『今できること やるべきこと』というタイトルでやって頂いた。荻島さんは縁あって４番目の娘さんをフリースクール・ぱいでぃあに通わせている父親である。つい先日は長男夫婦に出来た初孫のお祝いをしたという。しかし、御年４５歳、都内で５つの会社を運営しているバリバリのビジネスマンでもある。
▼講師をお願いするという場合、どうしても大学の先生とか専門家、評論家といった人たちに頼ることが多く、その知名度を武器にイベントの前座とか人寄せパンダ的な役を担っていただくようなことも多い。それぞれの生かし方、設定の仕方があっていいのだが、私たちが敢えて「大人のフリースクール」と名付けて前例のないことをお願いするからには、そういう基準とは全く違う尺度で人選を行ないお話をお願いすることになる。それは専門の研究や博学な知識に裏打ちされた高尚な論よりは、「生きた、書いた、愛した」（スタンダール）という墓碑があるように、生身の体験に裏付けられ、そこから導きだされたお話であることがより望ましいということである。そういう意味からも今回トップバッターとしての講師役を荻島利広さんにお願いしたことは参加者の誰もが納得するものであっただろうと思う。
▼「事実は小説より奇なり」という言葉があるが、鍛え上げたその精悍で引き締まった体躯はまさにエネルギーそのものの塊でありながら、まだ４０歳台半ばにして既に何十人分かの人生を駆け抜けたという感じである。今までに５０近くの職業も体験して来たのだとか。それだけではない。その一つひとつが血肉となり肥やしとなって次のステップへと繋がり現在に至っている。今日の体験からも新たな閃きを得たようである。一般の人間なら「ここで大人しくしていれば将来は安泰」と考えたり「前例がないことだから…」と諦めてしまうかも知れないところを、彼は果敢に挑戦し乗り越えて来たようである。周りの人間が「いやダメだ！」と言おうが自分がこうだと思ったことは躊躇せずやり抜く。そんなキレの良さが話の端々から滲み出る。
▼しかし、独り善がりや無謀というのとは明らかに違う。幾多の失敗も経験した。夜逃げ同然のこともあった。絶えず自分も見つめ直した。死同然の自分と向き合いそこから立ち上がったこともある。勿論、職場では常に最大限の努力をしていた、抜擢されたり表彰されたりしたことは一度や二度ではない。新たな事業の展開の時には元の上司や同僚から幾度となく声もかかった。そういう中で自分を磨いて来たという。そういう体験だけではない。時間の許す限りあり雑誌やビジネス書やマネジメントの本、日経新聞や朝日新聞等に目を通した。自分でも認める物凄い読書家・多読家でもある。そうして実に多様なものを吸収してきた。
▼今自分が尊敬する人物を何人か紹介してくれた。たとえばソフトバンクの孫正義、楽天の三木谷浩史、和民の渡邉美樹等である。そういう成功者に共通しているのは「身近な人の死」ということ。時間・約束を大切に守るということ。そして、自分の死から逆算して考えること、人生は苦しい方を選択すべきこと、蒔いた種しか刈り取れないこと、遠回りが一番の近道だということ、など…。お薦めの本に挙げたのは世界的大ベストセラー『七つの習慣』である。成功者やすぐれた指導者等に共通するのは一見奇異に見えて実は極めてオーソドックスで、基本に忠実であるということだろう。そして持続こそ力なのだ。私は今年もセ・リーグの優勝に導いた中日の落合博満監督を想起した。〈コミュニケーション〉〈素直さ〉〈自分への気付き、客観視〉〈目の前のことに一生懸命に〉〈本から学ぶ〉〈経験から学ぶ〉〈誉めること〉〈親として子どもから見られる自分〉…どれも皆納得である。
▼二次会には、講師の荻島さんや実行委員の私たちだけでなく、ネット知って参加したＳ大学大学院のＴ君、NPO法人教育ネットワーク・ニコラの理事・佐々木光郎さんなども参加して盛り上がった。そして、フリースクール・ぱいでぃあの卒業生で今年Ｂ大学人間科学部に合格したＳ君の合格祝いも兼ねた。
次回・第２回は２０１２年１月２１日（土）に水野澄夫氏の「なめたらあかんで！」（NP法人教育ネットワーク・理事）を同じく浦和コムナーレ１０階（浦和パルコ１０階）で予定している。名付けて〈水野澄夫のバンカラ人生〉。この方の縦横微塵、世界を股にかけた型破りの叩き上げの人生もまた見所・聴き所満載である。乞うご期待！
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「いきいきニコラ」のサイト
http://www.os.rim.or.jp/~nicolas/
「フリースクール・ぱいでぃあ」のサイト
http://freeschool-paidia.com/
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「ぱいでぃあ通信」（不登校・フリースクール応援マガジン）（ブログ）
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こういう事件はもうコメントにも値しない。ただ教育行政側はただ切って捨てればいいという問題ではあるまい。なぜこういう教員がごろごろいるのか！ アイドル見に上京の高校講師、女子高生盗撮容疑 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞 http://t.co/mdZC4JYY
23:24 from Tweet Button
後半に「経済格差によって生じる子供の学力格差を解消するため、家庭の経済状況を把握するためのアンケートを行う」とあるが、不登校対策はどこ？ 学力テスト、一部問題を非公開に…経年変化把握 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞） http://t.co/t492hCXZ
by ganbarujan on Twitter
こういう事件はもうコメントにも値しない。ただ教育行政側はただ切って捨てればいいという問題ではあるまい。なぜこういう教員がごろごろいるのか！ アイドル見に上京の高校講師、女子高生盗撮容疑 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞 http://t.co/mdZC4JYY
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後半に「経済格差によって生じる子供の学力格差を解消するため、家庭の経済状況を把握するためのアンケートを行う」とあるが、不登校対策はどこ？ 学力テスト、一部問題を非公開に…経年変化把握 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞） http://t.co/t492hCXZ
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