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教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

“暑くて寒い”異常気象の中での衆議院選挙

2009年07月27日 | 「大人のフリースクール」公開講座

高齢者は「働くしか才能がない」=遊び覚えても遅い-麻生首相発言(時事通信) - goo ニュース

▼安心して任せられない人
 以前、麻生首相が新年の書初めで落款に誤りがあると話題になり、ますます「漢字の読めない総理」ということが世間に広がったが、実は問題があったのはそれだけではない。書初めを披露した時の映像を見れば一目瞭然だが、書初めの漢字「安心活力」の漢字そのものにミスがあったということは、知る人ぞ知ること。「安心」の「安」の部首がウカンムリではなくナベブタになっていたのである。だから、それを知った人は「この人が“安心だよ”と言ってもとても“安心できない”」と言ったものである。

▼責任ある立場と言動
 確かに、四六時中、国民の耳目を集める立場の人は私的な部分まで丸裸にされて可哀想な部分もある。誰だって、時にはこの手の失敗はあるだろう。うっかり鼻毛もいじれない。だが、それだけ責任ある立場にいるということだ。だから、言動にはよほど注意することが必要だ。

▼高齢者への侮蔑的発言
 そういう意味からすると、今回の高齢者に対する侮辱ともとれる発言は致命的だ。麻生氏は25日午前、横浜市で開かれた日本青年会議所の会合での挨拶で「高齢者は働くことしか才能がない」「80歳過ぎて遊びを覚えても遅い」と、高齢者をあざ笑うような発言をしたらしい。これは“うっかりミス”“脇が甘い”とかで済ませられる問題ではない。早速、野党の面々から口撃を食らったが、致し方あるまい。

▼笑い話では済まされない
 高齢者が働くのには様々な思いや考えがあろう。一人ひとり事情も違うかもしれない。それを一律に労働力や納税の観点からばかり見るのはいかがなものか。高齢者を労働力に活用する必要性を訴えること自体、「えっ、80歳になっても働けってことかよ」という意見もでるだろうが、まだ問題は少ないないかもしれない。しかし、経済格差が蔓延し誰でもが悠々自適の老後を遅れるわけではない上に、働きたくても働けない若者や幾ら働いても楽にならない生活を強いられている人たちも多い。だから、「元気のある高齢者をいかに使うか。この人たちは、働くことしか才能がない」という麻生氏の言葉は、笑い話で済む話ではないのである。むしろ高齢者の顔は引きつっている。

▼2世3世議員はどこに足を付けているか
 国民の生活からはかけ離れた生活を送ってきた政治家の2世や3世のそのまんま議員たちは、庶民の生活やその心が分からないと言われ、政治家の世襲制の問題が持ち上がっている。国民のための政治を行なおうとする者が国民とかけ離れた生活を送ること自体に問題がないわけではない、中にはその2世3世の育ちの利点を活かし、いながらにして帝王学を身につけ、しかも庶民から積極的に学ぼうとする姿勢を持つ政治家もいないわけではないだろう。そこには、叩き上げの政治家とはまた違った持ち味があるともいえよう。だから、その政治家がどこに足を付けて考え行動しているかということが問題なのだ。

▼暑くて寒い異常気象の中での選挙
 この政党はもう「賞味期限が切れた」のではないか、ということが巷間で言われている。それは総裁として出てくる人出てくる人すべてが同様の体たらくだからである。これでは国民の信用を取り戻すのは容易ではない。他が格別に優れているということでは決してないのだが。今年の夏の衆議院選挙はとにかく、“暑くて寒い異常気象”の中での選挙である。子どもを大切に出来ない社会に未来はないように、年を重ねることに喜びのない社会にもまた未来はないだろう。一方は来た道であり、他方は行く道である。

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