連載記事に、江戸ことばと古川柳の面白い一文がある。古川柳研究会、佐藤要人、リレー連載第5回。江戸ことばを、江戸方言から書く。関東弁である。市ヶ谷を、いちがえ、熊谷直実は、くまがえなおざね、露月町は、ろうげつちよう、千住は、せんじ、大工は、でえく、大根は、でえこ、牛蒡は、ごんぼう というふうに、訛りを上げて、関東べい、かんとべー を紹介して、以下に、つがもねえ、おきあがれ、だいや、ずぶしち、でいてい、ちょうずぐみ、てんどうまる などを、古川柳の解説に、夕立チに天童丸はことわりや、と、述べる。屋根のない船での髪結い床は夕立にあって営業おことわりというわけである。どれも聞いただけで分かるような語句ではないが、おきやがれ というのは、なぜかしら、知っている。東京方言は山の手と下町に分かれると説明すると、下町に江戸言葉がのこる。発音が訛っている木場、港沿いにとらえるが、それが浅草弁との呼称を持つ。 . . . 本文を読む