感受性は難しい言葉である。いま、感性としてみると、感覚に伴う感情、衝動や欲望ということもあって、感性が鋭いこと、豊かな感性を持つことなどが、感受性であるから、感情、衝動、欲望を持つということはどういうことか。人間の感情的な働きは一概にすることは、日本人がかくかくしかじかであるというようなことをとらえるのは、すべてその一面に過ぎない。外界からの刺激を受け止める感覚的能力とは、その外界のありようを、日本の地域、その風土にある自然にあわせて、全体に言うものであるなら、それは、たとえば審美にあらわされるし、あるいは、辞書義にもなるように、カント哲学では、理性、悟性から区別され、外界から触発されるものを受け止めて悟性に認識の材料を与える能力と、日本人の人間側面を議論することになる。対称と非対称の認識を彼我において、日本人の感受性をその特異に認めようとすると、感受性は日本風土の自然とともにある。
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