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嵐で種子島に漂着した中国船には三人のポルトガル人が乗っていたが、この三人が島に上陸して島のあちこちを歩き回り島民の評判になった。中でも三人の持って歩いたある道具が島民を驚かせた。その道具は轟音と共に煙を出し、遠くに居た鳥や動物を倒したのである。三人はアントニオ・ダモト、フランシスコ・ゼイモト、アントニオ・ペソトと言う名だったが中でもゼイモトの射撃の腕は飛びぬけており、沼にいる水鳥を26羽、瞬時に射止めたと言う。この話は直ぐに島主の種子島時尭に伝わった。彼はこの時、15歳でこの道具を戦に使う武器とは意識せず、単に物珍しさから二千両でこの一挺を買ったであろうと海音寺潮五郎が書いている。そして家臣に火薬の製法も学ばせた。これが鉄砲が日本に伝来した最初である。