読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

裁判員制度

2008-10-28 14:32:38 | 新聞

2009年5月から裁判員制度が始まる。刑事事件の一部の有罪無罪の判断に一般市民が加わる。地裁で扱われる事件の一部で高裁、最高裁へは今まで通り裁判官、判事が裁判を行う。全国の地裁で扱った事件は平成19年で97,826件だそうで、その内3%の2、643件の判断に裁判員が参加する事になると言う事だ。裁判を法律の専門家のみに任せるのではなく一般市民の目線で判断し、社会通念として常識的な価値判断で裁判が行われる事が裁判員制度の狙いであるとされる。諸外国では既に幾つかの国、例えばアメリカでは陪審員制度などの形で早くから行われている。日本でも一時期、陪審員制度が有った事が有ったがすぐに廃止された。検察審査会と言う制度がその名残りである。この審査会の意見は裁判官に拘束力はない。裁判官制度が導入されるのは良い事であると私は思っている。法は裁判官や検察官、弁護士などに独占されるものではなく国民のものである事が意識され始めるのではないかと言う事と事件評価に一般社会の通常の生活中にある価値基準が判断の基準になれば常識から大きく外れた判決は出ないのではないかと思えるからだ。長い裁判も防げるのではないか、そして防犯意識も高まるのではと思う。