哲ノート

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徂徠豆腐 -浪曲定席木馬亭十二月-

2021-12-07 23:21:09 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
12月今年最後の浪曲を浅草・木馬亭定席から拝聴しました。

お目当ての澤孝子師匠が本年最後のトリを務めます、心して木馬亭へ・・・

  

開口一番は先月木馬亭初登壇の港屋柳一さんで「深川はだか祭りの由来」

活舌よく伸びのある声と啖呵でまずは観客をぐいぐい引きつけていきます

つづいては講談でおなじみの「神崎与五郎 東下り」を東家恭太郎師匠で…

良く知っている忠臣蔵・赤穂義士伝の演目、講談とは違い浪曲になると合間に入る節もはいり、より物語っぽくドラマティックに心地よく盛り上がります。

つづいて“茶髪”の港家小ゆきさんで、最近CDとして発表した演目「クラシカ浪曲 ベートーヴェン一代記 歓喜の歌」

日本語と三味線の音色とベートーヴェン・・・って、でも壇上でのパフォーマンスもあり華があって盛り上がりました。

ラストではドイツ語で「歓喜の歌」が歌われたのは「やったねぇ」って感じで、もっとこのクライマックスに時間をかけて盛り上がればいいなぁ・・・と

中入り前は、前回聴き惚れた港家小柳丸師匠で「忠治八百屋」

国定忠治の任侠ものです。ハリのある声と節でまたまた聴き惚れちゃいました。ほんといい声していますんで任侠ものでも歌劇のような感じに聴かれます。

中入り後は澤恵子さん「権助提灯」は落語でおなじみの演目(たしか「落語浪曲」って言ってましたね)これも合間に入る節があるおかげで、物語っぽくなります

講談「源平盛衰記 敦盛の最期」があって、トリ前は天中軒雲月師匠の「徳川家康 人質から成長までの一篇」

これがものすごかった。雲月師匠の渾身の語りと節が全編にわたって演じられ、ぐさぐさっと胸に染み込みます・・・まだまだ聴きたいと思うほど演目に引き込まれました。

そしてトリは澤孝子師匠で(リクエストもあって)師走の季節にうってつけのハッピーな演目「徂徠豆腐」

これも忠臣蔵がからんだ演目ですが、徂徠と豆腐(おから)にまつわるエピソードで、「めでたしめでたし…」でいいじゃないですか。

  

今日の定席はさまざまな演目から「浪曲」の醍醐味がにじみ出て拝聴でき、とっても中身が充実したものとなりました。

落語・講談・浪曲と魅力ある話芸のなかでも、独特の節回しに自分もいつのまにか吊られてリズムをとり、堪能して心地よい気分になれる「浪曲」の魅力を満喫し認識しました。

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