哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

能楽鑑賞教室 -国立能楽堂-

2013-06-26 23:55:52 | ちょっとそこまで。
年に数回行われている「能楽鑑賞教室」に行ってきました。

なかなかチケットが取れないんですが、チケット発売日に「これだぁ…」とゲット。(楽しみにしてました)

梅雨のシトシト雨の続く千駄ヶ谷の駅からちょっと歩くと国立能楽堂があります。

今回の鑑賞教室は某女子大付属の小学生が招待されていました。

まあ、しっかりしてること。

前回の某高校生とは雲泥の差。純粋な眼をもっているというか、世間にすかされていないというか、公の身のこなしをご存じのようで…。

今回で2回目の能楽ですが、大人の人でも、能楽初心者でも解説付き(パンフもあります)でわかりやすく、なじみのない古典芸能ですが意外とおもしろいんだぁって

普及活動としては十分効果があります。(だから人気があるわけだ)



今回の題目は狂言「清水」 能「黒塚」

どちらも「鬼」がでてくる演目です。

「鬼にもいい鬼と悪い鬼がいる」

「人間のココロの奥底にも鬼が潜んでいる」

ただの“演劇”ではないのです。その芸から人の営み、人の心情、すべてをさらけだすのも能楽の面白さ、奥のふかさです。

今回の狂言もほんと面白かったです。どこにでもありそうな話の筋ではありますが、「上品なおかしさ、おもしろさ」が漂っているんですよね。

事前に配られている解説パンフレットにおおまかなあらすじが載っているんで、しっかりと熟読してアタマに入れておけば、独特のコトバ、独特の節回しがあろうとも、

話の筋についてゆけるし、笑いどころはクスクス笑っちゃうことができます。

狂言は誰でもが入り込める“ふたりコメディ”みたいなもんです。

能「黒塚」は(黒塚の意味がおそろしぃ~)狂言よりも“読解力”と“耐久力”が必要ですが、「鶴のおんがえし」にストーリーが似ていて(どっちがとはわかりませんが)

鬼と対面する人間のあさはかさを滑稽に表現しています。

ここに登場する鬼はヒトも食っちゃう鬼なのですが、でもその鬼を“鬼”にしちゃったのが人間の所業なのでありまして、最後には鬼は退散させられてしまうのですが、

はたして鬼が悪いのでしょうか…、考えてみると奥の深い話ではあります。

2回目の能楽ですから、最初と違って少し余裕をもって、ストーリーを考えながら鑑賞することができました。
コメント
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