平成21年2月靖国神社社頭に掲示されました遺書
ご両親様
(前略)
大和男児に生れ、軍人となるを得、今や皇國非常の秋 (とき) に方り邦家 (ほうか) の為、鴻毛 (こうもう) にも比すべき数ならぬこの身を捧げ得るを、宏明は無上の光栄と存じて居ります。 (中略)
宏明の魂魄 (こんぱく) は止りて皇城を守り、ご両親様を御守り致すことでありませう。御心強く思召下さい。
今となりましては更に申し上げて遺す言葉も御座いません。
遙かに南溟 (なんめい) よりご両親様の御健康を御祈り申し上げ居ります。
頑児 宏明
上記 「靖國の宮に帰ります」 の一部を転記させていただきました。
國を守ると言う壮絶な覚悟のお言葉の中に 身を捧げるを無上の光栄 とは。
若き命が・・・残念と一言で申し上げるにはあまりにも悲しすぎます。
心して拝読させていただきました。 合掌
今号にも全国から、妻、遺児、ご兄弟のお立場のお方から、戦死された方への忘れられない悲しい想いが寄せられましたのでご一読いただきたくご紹介させていただきます。
月見草のほぐれ咲く音に耳寄する還らぬ兄のしぐさをまねて 横手市 女性
検閲の印の確と押されたる形見となりし父の便りは 青森県 女性
茜差す夕日落ちゆく大和川兵で逝きたる父を悲しむ 大阪市 女性
比島にて六十余年を眠りゐる遺影の弟は還ることなし 青森市 男性
吾亦紅手折りし茎のさみしかり収骨現場に秋深みゆく 出雲市 女性
六十年前阿鼻叫喚の巷なりし硫黄島は今あまりにも静けし 富山県 男性
戦没の夫に捧げる野菜提げ媼は参る靖国の社 江南市 女性
終戦忌満天の星まばたけば一つは兄か掌を合せ見る 篠山市 男性
母の夢見しと綴りし靖国の掲示に哀し吾も母なり 和歌山県 女性
父戦死素うどん一杯母子して啜る遠き日未だ忘れず うきは市 男性
心込め遺族が読みし誓文に胸熱くなる戦没者慰霊の日 京都市 男性
遺骨なきソロモン海の兄しのぶ月護りませみ魂安かれと 香芝市 女性
摘みたてのストックの束届きたりひと足早き春の香に噎(む)す
H 様素晴らしいストックの香りを有り難うございました。
頂きました幸せの気持ちを未熟な歌ですが詠ませていただきました。
まだ風邪が快復しません折りの「南房総のお花摘み」への の旅のお誘いでしたので残念ながらお断りさせていただいておりました。
お花摘みの情報は下記HPを参照にして下さいませ。
http://www.mobara.net/chikura/chikura_index.htm
突然 (失礼!) 大きな を抱えた貴女の来訪に 有り難うございました。
外は寂しそうな寒空ですが、貴女のおかげでストックの香りに包まれたお花畑に遊んでおります
かのように幸せを噛みしめております。
又、ご厚意を頂けます日を楽しみに致しております。
本当に有り難うございました。
平成21年2月8日(日) ~ 9日(月) 1泊2日湯河原の旅
お宿 「山 翠 楼」 湯河原温泉郷 (湯河原駅ホームより)
素敵なお部屋と露天風呂の一部
長い間の風邪にすっかり弱腰に、もう治れ無いのでは と前向きになれずにおります時に、友人から嬉しいお誘いを頂きました。
「貴女らしくないわよ。 に出かけましょう。」
久々の外出に重い腰でしたが、両日とも に恵まれ、ツアーとは異なったのんびり二人旅。
宿泊した 「山翠楼」 は翠濃い箱根山麓の自然に囲まれた奥湯河原に建つ、純和風数寄屋造り。湯葉料理の素敵なお宿でした。
見上げれば箱根連山、眼下には山懐に抱かれた湯河原温泉郷。雄大な自然を満喫出来る展望露天風呂 に心ゆくまで楽しむことが出来ました。
夢のような をいただき心から感謝申し上げております。
本当に有り難うございました。
<奥湯河原の散策>
に恵まれました一日、おしゃべりを楽しみながら、ゆっくりと2カ所の散策を楽しみました。
不 動 滝 万葉の歌碑(佐佐木信綱選)
(1)不動滝(パンフレットより)
湯河原駅より奥湯河原、不動滝行きバス不動滝バス停下車(乗車時間約20分)
落差15mながら水量は豊か。滝の左側には身代わり不動尊、右側には出世大黒尊が祭られています。
◎不動滝(ふどうたき)では1931年桜井欽一博士によって湯河原沸石が発見されました。
不動滝では発見された湯河原沸石は、伊豆半島で最も古い新第三紀湯ヶ島層から発見 されています。
沸石は、湯ヶ島層が露出している藤木川をさかのぼり、奥湯河原、湯河原浄水場、蛇態橋 の附近でも発見されていますが、ここでは他に
◎濁沸石◎モンデン沸石◎剥沸石◎菱沸石などの沸石が産出しています。湯河原沸石の産地は、湯河原温泉の泉源とほぼ一致して いる点、沸石は温泉と密接な関係があると考えられます。
(2)万葉公園(パンフレットより)
湯河原駅より奥湯河原、不動滝行きバス落合橋下車(乗車時間約12分)
うっそうと茂る樫、椎の木からこぼれる陽光、川のせせらぎ、野鳥のさえずり。この公園は森と水の公園として人々に親しまれています。
駅より2,9km、車で9分。温泉街の中心にある万葉公園の中には、数多くの万葉植物が植栽されています。
万葉時代の古代建築を模した万葉亭、万葉集の中でただ一つの出湯を詠った歌碑、国木田独歩碑等があります。
万葉の歌碑 (佐佐木信綱選)
足柄の土肥の河内に出づる湯の世にもたよらに子ろが言はなくに
この歌は、温泉のこんこんと湧き出している様を詠ったもので、万葉集4,500首の中にただ一首しかないその一首が 「あしかりの土肥の歌」 として湯河原温泉を詠んだものです。
なお、この歌碑の原文は、竹内栖鳳の筆によるものです。(原文は「湯河原ゆかりの美術館」に展示されております。)