2011年3月18日付で《国家外貨管理局:一段と外貨業務管理を強化することの関連問題に関する通知》が公布され、4月1日より施行されることになりました。これにより、前受け及び延払いの貿易外債にかかる基礎比率が引き下げられることになりました。
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現在 |
4月1日以降 |
前受け |
30% |
20% |
延払い |
30% |
20% |
前払い |
10%(変更無し) |
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ユーザンス回収 |
比率制限に組み入れず(変更無し) |
これらの比率が下がると当然資金繰りに影響します。延払いで言うとこの比率に達しないように支払っていかないといけないですし、前受けで言うとこの比率に達しないようにあまりたくさん前受けできないということになります。資金繰りをカバーするに方法として銀行借入があります。この通達は国際貿易に関係するものであるので、資金繰りとしては特に延払いに関しては外貨の調達をいかに行うのかということになります。貿易外債にこのような制限が入る一方で、具体的な数値が公表されていないのですが、銀行の短期外債が絞られます。銀行の短期外債が絞られるということは、企業に対して貸出しできる外貨が絞られるということです。銀行は預貸比率の達成(2011年末までに貸金を預金の75%以内に収めなければならない)というもう一つの課題があり、これは要するに預金をたくさん集めるか、貸金を抑える貸し手達成させるということになるかと思うのですが、この面でも貸出面が抑制されるといえます。
資金需要のある企業にとってはネガティブな流れになりますので、早めに対策を打っていく必要がありますね。
しかしいつものこととはいうものの、3月18日公布とはいえ世に出たのは3月30日、これが4月1日スタート、猶予期間をくれないですね。