呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

CM出演した芸能人が訴えられた!

2009年10月11日 | 未分類
  「和其正」という飲料がある。とある消費者がこの飲料の生産者である済南達利食品有限公司、販売者である北京家楽福商業有限公司、家楽福馬連道店、そして、同商品のCMに出演した俳優の陳道明を訴えた。

  訴えの内容によると、テレビで陳道明さんが出演する「和其正」のコマーシャルを見て、2009年8月13日に家楽福馬連道店で「和其正」一箱を108元で購入した。ちなみにこの陳道明さんという人はちょっとした俳優で、よくドラマに出ている。この人が主演した「中国式離婚」というドラマがあるが、男性はかなり感情移入できる作品だと思うのでお勧めだ。さて、話を戻して、8月の北京は猛烈に暑く、この消費者は毎日同商品を何本も飲んだところ、何日かして胃の不調を感じ、病院で見てもらう羽目になり病気になったと診断された。その後原告は「和其正」凉茶の包装を見て成分の中にプルメリア ルブラ-アクティフォリア、夏枯草といった薬品が含まれていることを見つけた。原告はメーカーは普通食品に薬品を添加することは《食品安全法》の規定に違反するものとして訴えることにした。それとあわせて、陳道明さんは虚偽広告の中で消費者に息品を推薦し、消費者の合法検疫に損害をもたらしたということで、《食品安全法》第五十五条「社会団体またはその他組織、個人が虚偽広告において消費者に食品を推薦し、消費者の合法権益に損害をもたらす場合、食品生産経営者と共に連帯責任を負う」に基づいて責任を負うべきだとして訴えることにした。

  2009年6月1日に《食品安全法》が正式に実施されて以来、初めての消費者がCM出演者に対して連帯責任を要求する案件である。薬品が添加されていることと虚偽広告であるかどうかの関連性はともかく、CM出演しただけの陳道明さんにとっては災難な話だ。日本だと食品では余り聞かないが、ネズミ講まがいの詐欺事件で芸能人が広告塔のようになっているケースがある。最近ではL&Gが該当しそうだ。円天といえば思い出す人もいるだろう。このケースでも多くの芸能人が広告塔として関係しているが、訴えられているのは細川たかしさんだけらしい。事実関係は良く知らないが、噛みこみ具合が他の芸能人と違ってかなり深かったことによるとも言われている。

  L&Gの細川たかしさんのケースはともかく、今回紹介した陳道明さんはついてないと同情してしまうなあ。単にCMに出演しているだけなので、この程度で訴えられるのであれば今後も訴えられるタレントが出てくるだろう。タレント側はこんな問題が発生するかどうかなんて予測できないので、せっかく来た話であれば受けることになるだろう。訴えられるかどうかは結局「運」次第と言ってもいいだろう。

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