呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

北京のマニア向け模型店

2013年05月14日 | 日記

 模型というと私はプラモデルを連想します。子供のころは時々作ってました。お城のプラモデルを作ったのはよく覚えてます。ガンダムのプラモデルには全然はまりませんでした。色を塗るのが面倒くさかったんですよね。さて、今日は中国にある翔科模型店というお店について紹介しましょう。

 

 

 中国国内模型市場には動態と静態の二種類があり、静態模型と言えば自動車模型、飛行機模型、汽船模型等の観賞用のものが主体、動態模型は操作性を主としており、一般の玩具と異なるのは非常に本物をまねて非常に丁寧に作られており、一般消費者が購入するのはパーツのみで、専門的な知識を持ち、専門的な人の指導があって初めて完成するようなものを言います。同社は事前に調べたところ作るのがあんまり難しい模型よりも簡単な模型の方が受け入れられやすいという結果から、店舗内には組み立て済み部分が90%以上で、残り10%の簡単な工程だけで完成するような模型を中心に置いています。今のところ店舗は北京にある一店舗だけですが、店舗面積は模型の操作性を確認できるようにするために比較的大きく300㎡以上取っています。またこのスペースを使ってレース等のイベントも開催しており、こういった活動を通じて潜在顧客をゲットしようとしています。また、店舗内にはメンテナンス交流エリアというのを設け、お客さんが自分でメンテナンスをするだけでなく、他のお客さんとも交流できるようにしています。マニアの交流の場ですよね。また、メンテナンスエリアを設けることでアフターサービスの提供も合わせて行っており、模型を売りっぱなしでなく、サービス費用もちゃっかりいただいているということです。ちなみに売り上げの内10%がアフターサービスやメンテナンスによるものだそうです。中国でアフターサービスやメンテナンスでフィーを取ることはなかなか難しいので、この辺りはうまくやっていると思います。マニア相手だからこそできているのかもしれません。

 

 さて、マニア向けの模型ですが果たして値段はどれくらいするのでしょうか。ちょっとウェブサイトから引っ張ってきました。

 

 

 写真で見ればわかるようにめちゃめちゃ高いです!私はとても買う気になりません。でもマニアなら買うかもしれないという価格なのでしょう。ちなみにこれらの商品はネットでも売られておりまして、ネット販売による売り上げは30%を占めるそうです。タオパオのサイトも見てみましょう。

 

 

 

 これはC2Cのサイトですね。

 

 

 

 しかしこんな高いものがネットで少ないながらも買う人がるんですねえ。

 

 マニア向けのビジネスなのであまり大きなビジネスにはできないとは思うのですが、それでも海外の有名な模型メーカーがこの市場への参入を狙っており、大規模な直営店舗の出店を検討しているようです。外資が入ってきたとしても一定に地位を築くには相応の時間が必要でしょうし、同店としては色んなブランドの模型を扱っていることには優位性がありますので、売り場としてのブランド力をつけて待ち構えておくというところでしょうね。