ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第33巻-2ステール・メイト

2006-12-29 22:12:16 | 第031巻~第035巻

■ステール・メイト(第118話) 発表1976年12月

評価     ★★

依頼人    なし

ターゲット  ヌオールズ

報酬     なし

今回弾丸発射数      6/ 通算弾丸発射数 837

今回殺害人数        6/ 通算殺害人数   737

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  62

<ストーリー>
前作『チェック・メイト』でゴルゴ殺害に失敗したチェス愛好家「ヌオールズ」。ヌオールズを殺害しようとするゴルゴを罠が待ち受ける・・・

<この一言>
おまえへの礼金は指定の銀行へ振り込んでおいた・・・もう、手をひいてもらって、けっこうだ・・・

<もう一言>
おれがやめてもむこうがやめはしない・・・

<解説>
前作 『チェック・メイト』 でゴルゴ殺害に失敗したチェス愛好家「ヌオールズ」は、ゴルゴが自分の命を狙ってくることを予測、相討ちを計画する。本作のタイトル『ステール・メイト』はチェス用語で「お互いに身動きができなくなる状態」を意味する。

孫娘の埋葬にゴルゴが自分の命を狙ってくると予想したヌオールズは、墓地全体を爆破できるほどの爆弾をしかけ、自分の命と引き替えにゴルゴの命を狙う。自身が狙撃された直後、爆弾のスイッチを押し、墓地もろともゴルゴを爆破するというのだ。墓地内のいずれかの地点からゴルゴが狙撃してくるとの読みで、ゴルゴの狙撃射程距離をMAX1.5キロと想定し、孫娘の墓を中心に半径1.5キロ以内に爆弾をしかける。1.5キロ×1.5キロ×3.14≒7平方キロの爆破。自身の勝利を確信したヌオールズだが、ゴルゴは生きていた。地上からの狙撃ではなく、ヘリコプターに乗り空中からの狙撃でヌオールズを仕留めたゴルゴ。ヌオールズはチェスの達人だったが、チェスは盤面上の二次元の闘い。チェスマスターも三次元の闘いに持ち込まれたら、成す術はないということか・・・。

ヌオールズの爆破規模はいくらなんでも荒唐無稽過ぎるし、それに対するゴルゴの解決策はあまりにもあっけない。『チェック・メイト』が秀作だったゆえ、続編の本作がしりすぼみの結末となるのが惜しい。

ズキューン

ゴルゴ13 (33)巻掲載
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