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ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第90巻-3 F-1サーカス

2007-08-18 23:52:50 | 第086巻~第090巻

■F-1サーカス(第306話) 発表1991年4月

評価   ★★★

依頼人   澤田自動車 澤田社長

ターゲット フィリップス・サワダチーム「ベルナルド・レネ」のF-1マシン

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,709

今回殺害人数         0/ 通算殺害人数   3,858

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    94

<ストーリー>
1990年のF-1は澤田自動車がエンジンを提供する「フィリップス・サワダ」が席捲。しかし、F-1はヨーロッパの文化であるとして、サワダ・バッシングが巻き起こる・・・

<この一言>
ゆっくりだ・・・ケースからゆっくりと手を出してもらおう・・・

<解説>
1990年のF-1グランプリは、澤田自動車がエンジンを提供する「フィリップス・サワダ」が席捲、フィリップス・サワダのドライバー「ベルナルド・レネ」はドライバーズ・チャンピオンの座を狙っていた。

しかし、ヨーロッパの文化であるF-1で、日本製エンジンが活躍することを快く思わない勢力が台頭、「サワダ・バッシング」が巻き起こっていた。澤田自動車の社長は、これ以上フィリップス・サワダが勝ち続けるとヨーロッパでの澤田自動車の販売に影響が出ることを懸念し、鈴鹿サーキットでのレースでレネの乗るフィリップス・サワダ車をリタイアさせるよう、ゴルゴに接触する。

ゴルゴは時速300キロで走行するレネのマシンのホイールナットを狙撃、事故に見せかけてレネをリタイアさせる。

F-1を題材にした作品。作中の登場人物・組織名は下記の通り読み替えられる。
ベルナルド・レネ=アイルトン・セナ
フィリップス・サワダ=マクラーレン・ホンダ
澤田自動車=本田技研工業
澤田社長=本田宗一郎
ゴルゴは、F-1事情にも明るいらしく、「レネ」のドライバーズ・チャンピオン争いについてもしっかり把握している。

ズキューン

ゴルゴ13 (90)巻掲載
ゴルゴ13 145巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第90巻-2ワシントン秘密工作 大統領はお元気?

2007-08-17 23:48:10 | 第086巻~第090巻

■ワシントン秘密工作 大統領はお元気?(第305話) 発表1988年11月

評価   ★★★

依頼人   CIA DDO部長ウィリアムズ

ターゲット DDOコンピューター技師ハリー・ローゼンバーグ

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,708

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数   3,858

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    94

<ストーリー>
部下の情報漏洩でCIAをクビになったウィリアムズ。ウィリアムズはソ連に情報を売り渡そうとした部下の狙撃をゴルゴに依頼する・・・

<この一言>
俺は、依頼人と二度会うことは、好まない・・・

<解説>
CIA・DDO部長「ウィリアムズ」は、部下の「ハリー・ローゼンバーグ」がアメリカの国家機密を盗み出した責任をとらされ、CIAをクビなった。ウィリアムズは”決着をつけるため”にゴルゴに接触、ローゼンバーグの狙撃を依頼する。

アメリカの国家機密を買い取りたいというニセのソ連大使館員をローゼンバーグに紹介し、情報の受け渡しをホワイトハウス前で行うとして、ローゼンバーグをおびき寄せるウィリアムズ。ゴルゴは、この機会にローゼンバーグを狙撃する。

再びゴルゴの前に現れたウィリアムズは、CIAをクビになったのはウソだと告白する。ゴルゴはウィリアムズのウソに気付いていたのだが、騙された振りをしている。依頼人のウソを許さないゴルゴにしては極めて稀な対応だ。さらに驚くべきは、ウィリアムズが「たまには笑えよ、デューク!」と軽口を叩いていることだ。ゴルゴへの依頼シーンでも、くだけた口調で「俺たちは友達だろ?」と語りかけ、缶ビールを投げて渡している。用心深いゴルゴであるが、缶ビールを飲んでいるのも意外な展開だ。
ウィリアムズはかつてゴルゴと接点があったようであるが、今まで発表された作品には登場していない。ゴルゴに対し、ここまで馴れ馴れしく接することのできるウィリアムズ、いったい何者だ?

ローゼンバーグが狙撃されるシーン、異常なまでにリアルに描かれているのが不気味である・・・

ズキューン

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ゴルゴ13第90巻-1 200年の輪廻

2007-08-16 23:53:15 | 第086巻~第090巻

■200年の輪廻(第304話) 発表1989年9月

評価   ★★★

依頼人  ①②ジャック・ルロワ③大統領府

ターゲット ①ミシェル・バロワン200年祭初代委員長②エドガー・フォール2代目委員長③ベルナール・エルデュー

報酬     ①②不明③1,000,000フラン(約22,000,000円)

今回弾丸発射数       3/ 通算弾丸発射数 1,707

今回殺害人数        3/ 通算殺害人数   3,857

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    94

<ストーリー>
革命200年を迎えるフランスで、フランス革命史を塗り替えるような史実が明らかに・・・

<この一言>
俺は・・・依頼人に二度会うことは、好まない・・・

<もう一言>
あんたが、なにを考えようが・・・俺は、仕事の契約さえ、守ってくれれば、それでけっこうだ・・・

<解説>
革命200年を迎えるフランスでは、革命200年祭委員長が二人続けて殺される事件が発生した。ミッテラン大統領が任命した左派の委員長就任に反対の意を伝えるために、会社経営者で絵画コレクターでもある「ジャック・ルロワ」が、ゴルゴに2名の委員長の殺害を依頼したのであった。

一方、200年祭を前にフランス革命史を塗り替える日記が発見される。史実では、ルイ16世の死刑は一票差で賛成可決されたが、この時ルイ16世のいとこ「オルレアン公」は死刑に賛成したとされている。しかし、発見された日記にはオルレアン公は買収されてルイ16世の死刑に賛成されたことが記されていた。さらに、現在は行方不明になっているオルレアン公の肖像画の裏面には買収にからむ記述がなされているという。日記と行方不明のオルレアン公の肖像画を合わせて発表すれば、フランス革命史を塗り替える衝撃的な内容となる。しかし、大統領側近はフランス革命時の買収行為がミッテラン大統領の引き起こした不正蓄財や、政治腐敗を連想させるとして、この発表を阻止すべく真実を知る「ベルナール・エルデュー」の殺害をゴルゴに依頼する。

命の危険を感じたエルデューは、自分の身に万一のことがあったらアルレアン公の肖像画と真実を記したメモをパリ国家警察に送るよう、アルレアン公肖像画の所有者であるルロワに託す。しかし、エルデューの死後ルロワはアルレアン公の肖像画を国家警察に送ると見せかけて強奪、再び自身の手元に収めるのであった・・・

フランス革命200年にからめた歴史ミステリー。複雑にからむ人間関係と史実関係が、読者の知的興奮を呼び覚ます。”水切り”のような水面を利用した跳弾狙撃が新しい殺害方法として登場している。これまで幾度となく繰り返されてきた跳弾狙撃だが、水切りショットが登場するとは!ゴルフのミスショットからヒントを得たのだろうか・・・
なお、本作には第47巻-3『メスリーヌの猫』のエピソードが紹介されている。

ズキューン

ゴルゴ13 (90)巻掲載
ゴルゴ13 145巻(最新刊)
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ゴルゴ13第89巻-3人工知能AIの誤算

2007-08-13 23:56:53 | 第086巻~第090巻

■人工知能AIの誤算(第303話) 発表1990年11月

評価   ★★★★

依頼人  アメリカ高等研究計画統括局アダムス局長

ターゲット 高等研究計画統括局リチャード・ランスキー研究員/人工知能AI搭載コンピューター

報酬     不明

今回弾丸発射数      11/ 通算弾丸発射数 1,704

今回殺害人数        16/ 通算殺害人数   3,854

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    94

<ストーリー>
1990年8月、イラクがクウェートに侵攻し湾岸危機が勃発。イラクの電撃作戦はアメリカ製人工知能プログラムと日本製のコンピュータが編み出したものであった・・・

<この一言>
俺の行動パターンも・・・把握されていると、言うことだな?

<解説>
1990年8月、フセイン大統領率いるイラクがクウェートに電撃侵攻し、湾岸危機が勃発した。フセインの打ち立てた作戦は、日本製コンピューターで動く高等研究計画統轄局開発の人工知能プログラムが編み出したものであった。

高等研究計画統括局研究員「リチャード・ランスキー」は、人工知能を研究しチェス王者をもうち負かすプログラムを開発した。ランスキーは自分の開発したプログラムが打ち出す戦略を実際の戦争で試そうと、イラクにプログラムを売り込む。プログラムを動かす為のハードウェアは日本の「極東物産」を利用、平和利用と銘打ってイラク側にソフトとハードの売却を行った。

イラク・フセイン大統領はランスキーの操るコンピュータが編み出す作戦に従い、クウェートに侵攻、更には中東全体を支配する動きに出る。アメリカは中東危機を回避するためにゴルゴに接触、ランスキーとコンピューターを破壊するよう依頼する。しかし、ランスキーの操る人工知能にはゴルゴの行動パターンも入力されており、ゴルゴがコンピューターを破壊できる可能性は「0.0001%」との分析がなされていた。

ゴルゴはイラクに潜入、コンピューターの裏をかく行動をとるとともに、イスラム礼拝の時間を狙ってランスキーとコンピューターをミサイルで破壊、中東全面戦争は回避された。

イラクのクウェート侵攻を題材にした国際謀略ストーリー。父ブッシュ大統領をはじめ、アメリカ側は大統領参謀が実名で登場。
父ブッシュ大統領/チェイニー国防長官/ベーカー国務長官/パウエル統参議長
現実社会では、この人脈が息子ブッシュ大統領に受け継がれてネオコンを形成し、イラク・フセイン大統領と再び戦火を交えることになる。また、日本企業が利益追求のため戦略物質を不法に輸出する事例が本作で記されているが、今日でも同様の事件は後を絶たない。本作発表当時は、実際に起こった湾岸危機をフォローした即時性の高い作品だったのだろう。しかし、今になって振り返ってみると、複雑な中東問題に目を向けると同時に国内の利益至上主義を戒めており、今日に連なる世界情勢・国内事情を見越したかのような内容に驚かされる。

ズキューン

ゴルゴ13 (89)巻掲載
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ゴルゴ13第89巻-2カリブの夢

2007-08-12 23:52:12 | 第086巻~第090巻

■カリブの夢(第302話) 発表1990年5月

評価   ★★★

依頼人  キューバ革命戦士パブロ

ターゲット ドジャース球団選手養成学校アベラ校長

報酬     不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,693

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数   3,838

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    94

<ストーリー>
ドミニカ共和国はメジャーリーガーを多数輩出している。アメリカに送り込む選手を巡り、在ドミニカのドジャース選手養成学校/キューバ/ソ連の思惑が交錯する・・・

<この一言>
わかった・・・引き受けよう・・・

<解説>
ドミニカ共和国のドジャース選手養成学校校長「アベラ」は、キューバ革命戦士としての過去を持つ。アベラは、革命活動の同志であった「パブロ」を陥れソ連の獄中に送り込み、パブロ革命組織内での地位を築くとともに、パブロと恋仲にあった「ジェーン」を奪い取ったのであった。

そのパブロの息子はドジャース選手養成学校で頭角を現し、大リーグへの昇格も間違いのないところであった。しかし、キューバ政府は、パブロの息子殺害を指示する。キューバ出身の「子パブロ」がアメリカへ行ってしまえば、キューバにとっては一銭の得にもならないため、「子パブロ」の暗殺指令がなされたのである。

ソ連の獄中で息子の命が狙われていることを知った「父パブロ」は、キューバ革命の時に蓄えた秘密資金をソ連に提供して自由の身になり、ゴルゴにアベラ暗殺を依頼する。ゴルゴはアベラの眉間を射抜き、「子パブロ」は無事大リーグへと羽ばたくことになる。

野球を軸にキューバ革命戦士達の過去の葛藤が洗い出されるストーリー展開が絶妙である。サイドストーリー的な短編。

ズキューン

ゴルゴ13 (89)巻掲載
ゴルゴ13 145巻(最新刊)
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