ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第146巻-3 ブーメランを持つ女

2009-11-22 23:56:49 | 第146巻~第150巻

■ブーメランを持つ女(第485話) 発表2001年12月

ゴルゴ13 146 (SPコミックス)

評価   ★★★★

依頼人 不明

ターゲット 不明

報酬 不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 2,825

今回殺害人数       1/ 通算殺害人数   5,161

今回まぐわい回数     2/  通算まぐわい回数   115

<ストーリー>
ミッション遂行後、オーストラリアの砂漠に不時着したゴルゴ。瀕死のゴルゴを救った女は・・・

<この一言>
お前のような人間を・・・俺は、もう一人知っている・・・

<解説>
ミッション遂行後、セスナで現場を離れたゴルゴだが、追撃を受け砂漠に不時着する。瀕死のゴルゴを救ったのは砂漠に一人住む『エミリー』。

甲斐甲斐しくゴルゴを看病する一方、ゴルゴに女として扱われたい欲望を隠そうとしないエミリー。何度か体を交えた後、ある程度の回復を革新したゴルゴは、エミリーの元を後にする。

自分を捨ててゴルゴが出て行ったことに立腹したエミリーは、得意のブーメランでゴルゴを襲撃する。傷の回復にと説明して飲ませていた薬草には、幻覚剤が含まれており視覚に異常をきたすゴルゴ。しかし、傷口に手を入れ、激痛により幻覚を取り払うやエミリーを狙い撃つ。一人でしか生きることの出来ない人生を悔いるエミリーに、ゴルゴは『お前のような人間を・・・俺は、もう一人知っている・・・』と言葉をかけ、花を手向ける・・・

あまりにもセンチメンタルで、ゴルゴ・シリーズのパロディかと思われる程、異端な作品。全てがエミリーの妄想で構成されているのではないかとも勘ぐれる内容だ。トゲの刺さったエミリーの足を舐めるゴルゴ、エミリーに求められるがままに応ずるゴルゴ、エミリーに花を手向けるゴルゴ、いずれもが女性視点から描いた妄想の中のゴルゴのようである。『お前のような人間を・・・俺は、もう一人知っている・・・』というのは、ゴルゴ自身のことなのだろうか?
「二度三度と味わえる女は・・・そうざらにはいない」(第5巻-5『飢餓共和国』)と語ったゴルゴだけに、ゴルゴが同一女性と複数回まぐわうことは非常にレアである。本作のエミリーは8人目の例外ケース。
第10巻-4『リオの葬送』マイヤ
第11巻-4『そして死が残った』マリー
第21巻-2『海へ向かうエバ』エバ
第73巻-2『ダイブ to トリポリ』エリザ
第74巻-1『見えない翼』ゾーヤ
第110巻-3『冷血キャサリン』キャサリン
第135巻-3『一年半の蝶』マリア
⑧第146巻-3『ブーメランを持つ女』エミリー

ズキューン

ゴルゴ13(146) 掲載
ゴルゴ13(154) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

アルク

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ゴルゴ13第146巻-2ヴィレッジ・ジャック

2009-11-21 23:58:04 | 第146巻~第150巻

■ヴィレッジ・ジャック(第484話) 発表2002年6月

ゴルゴ13 146 (SPコミックス)

評価   ★★★★

依頼人
①ロシア政府 ②マイクロ・ゲイト社 OS開発最高責任者クリス・クシュナー

ターゲット
①村に潜むチェチェン人活動グループのリーダーと中核メンバー②襲撃者の抹殺

報酬 ①不明②依頼不成立

今回弾丸発射数      17/ 通算弾丸発射数 2,823

今回殺害人数      17/ 通算殺害人数   5,160

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   113

<ストーリー>
クリミア半島のヤルタ近郊の小村。村民180名の村に、チェチェン人活動家が潜伏しているという。ホテルが占拠され人質となったゴルゴは・・・

<この一言>
支配人・・・チェックアウトを頼む・・・

<もう一言>
依頼者の立場が・・・世に正当と思われているかどうかは、俺が仕事を受ける条件に入ってはいない・・・

<解説>
クリミア半島ヤルタ近くの小村のホテルで、占拠事件が発生。武装勢力は宿泊客の一人『マイクロ・ゲイト社OS開発最高責任者クリス・クシュナー』を盾に身代金を要求する。

村に潜伏する活動家グループをあぶり出し、リーダーと中核メンバーを抹殺して欲しいとの依頼をロシア政府から受けていたゴルゴは、宿泊客になりすまし人質の一人となっていた。武装勢力は使い捨ての駒に過ぎず、村に潜む活動家は別に存在すると判断したゴルゴは、”チェックアウトを頼む”と申し出てホテル外に逃れる。

ホテルに向かう活動家グループを殲滅させた後、ホテル内の武装グループも全滅させたゴルゴは、人質にまぎれていたバイオリン弾きの老人を詰問する。バイオリンに仕掛けた小型マイクでホテル外にいた活動家達に指令を送っていたこの老人こそが、活動家グループの指導者であった。老指導者の最期の言葉は”この憐れな徒を、排除したまえ・・・”。しかし、その指令を聞く者はもうこの世にいない・・・

なんということのない作品だが、この作品の評価は★4つ。その理由は、ゴルゴの卓越したユーモアのセンスにある。武装勢力を前にしてチェックアウトを申し出るとは、凡人にはできない発想だ。支配人を含め人質全員がゴルゴのセリフを聞いてあっけに取られているのが可笑しい。一方で、武装勢力と村の活動家を分断させたゴルゴの交渉術も素晴らしい。短いセリフで核心を突くゴルゴの交渉力・説得力は、ビジネス・パーソンとして見習うべき点が多い。

ズキューン

ゴルゴ13(146) 掲載
ゴルゴ13(154) 巻(最新刊)
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ゴルゴ13第146巻-1いにしえの法に拠りて

2009-11-07 23:58:15 | 第146巻~第150巻

■いにしえの法に拠りて(第483話) 発表2002年2月

ゴルゴ13 146 (SPコミックス)

評価   ★★★★

依頼人 EADS経営責任者ヒルベルト

ターゲット BAE会長ジョンストン

報酬 5,000,000ユーロ(5億5千万円)

今回弾丸発射数       8/ 通算弾丸発射数 2,806

今回殺害人数       6/ 通算殺害人数   5,143

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   113

<ストーリー>
レーザー光線を照射され、視界不良に陥ったゴルゴ。ハムラビ法典に拠り復讐を果たす・・・

<この一言>
毛利元就の話をしたいのなら、お門違いだ・・・

<解説>
1994年、ゴルゴは多額の寄付を赤十字に寄せ、レーザー失明兵器の使用禁止を国際会議で議決させた。しかし、英国情報部MI5局長『リチャード・カーク』は、レーザー兵器の有用性を鑑み、レーザー兵器利用の抜け道を提案、研究開発を進められる環境を整えた。

ゴルゴがイギリスでの仕事を請け負ったとの情報を得たカークは、レーザー兵器を用いたゴルゴ潰しを画策する。狙撃の直前にレーザー光線を眼に照射され、視力を奪われたゴルゴは辛くもカークらの追っ手から逃れる。眼科医の診断によれば特別な治療法はなく、2ヶ月ほどで自然治癒するという。しかし、狙撃期限まで1ヶ月を切っており、自然治癒を待てないゴルゴは、パラリンピックの視覚障害者射撃の金メダリストを訪ねる。標的の発する電波をセンサーで読み取り、標準が合ったポイントを音で示してくれる射撃システムを視察したゴルゴは、秋葉原に向かい携帯電話の電波を読み取るセンサーの開発を依頼する。

再びイギリスを訪れたゴルゴは、狙撃ターゲットが携帯電話で話しているところを狙撃、さらにはカークの部下達も携帯電話越しに狙撃し、イギリスを離れる。診療船に身を隠して視力を回復したゴルゴは、レーザー照射力を高めた銃でカークの眼を狙い撃ち、”目には目を”の復讐を果たす。

カークの指示したレーザー銃により視力を失った元イラク軍パイロットがパラリンピックの金メダリストで、旧バビロニアに住んでいることから、本作は”目には目を”がテーマになっている。全ての仕事を終えたゴルゴが、元パイロットに”ハムラビ王の名のもとに”というメッセージとともに、カーク局長の失明の記事を送るエンディングが深い感動を呼び起こす。第46巻-2『PRIVATE TIME』で登場した診療船が登場するのも嬉しい。
今回はレーザー銃による2キロ半の狙撃だが、カーク局長の言うとおり、長距離狙撃の最高記録である(『害虫戦争』の5,000mは狙撃と言うより、ゴルフのホールインワンに近い・・・)。以下にこれまでの長距離狙撃ランキングを記す。

第134巻-1『害虫戦争』5,000m
②第146巻-1『いにしえの法に拠りて』2,500m
第42巻-2『海神が目覚める』1,500m
第7巻-1『AT PINHOLE』1,020m
第27巻-2『60日間の空白への再会』1,000m
第48巻-3『ゼロの反撃』1,000m
第114巻-3『アメリカンドリーム』1,000m
第110巻-3『冷血キャサリン』800m
第51巻-2『橋は崩れた』800m
第18巻-1『動作・24分の1』700m
第83巻-2『シビリアン・コントロール』600m
第11巻-1『ROOM No.909』500m
第141巻-4『星条旗を撃つ』500m
第22巻-1『スエズの東』400m

ズキューン

ゴルゴ13(146) 掲載
ゴルゴ13(154) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

デル株式会社

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