ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第60巻-3ザ・メッセンジャー

2007-04-07 23:57:29 | 第056巻~第060巻

■ザ・メッセンジャー(第209話) 発表1983年3月

評価    ★★

依頼人  CIA

ターゲット ハンガリー政治警察フォック長官

報酬    不明

今回弾丸発射数    24/ 通算弾丸発射数 1,293

今回殺害人数      18/ 通算殺害人数   1,370

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
ハンガリーでメッセンジャーと落ち合う予定のゴルゴ。しかし、メッセンジャーはハンガリー政治警察に捕らえられてしまう・・・

<この一言>
教授は懐炉を愛用しているそうですね・・・?余分なのをお持ちなら、一つ譲ってもらえないか・・・?

<解説>
ハンガリー政治警察(AVH)は残虐行為で国民を慴伏させていた。ハンガリーに乗り込んだゴルゴは依頼人のメッセンジャーとコンタクトを取ろうとするが、メッセンジャーはAVHに捕らえられてしまう。ゴルゴも手配書が出され追われる身となるが、これを逆手にとり、ターゲットであるAVH長官フォックをおびき出して雪山に誘い込み、とどめを刺す。

ゴルゴが検問を破るシーンが2回出てくるが対照的で面白い。一度目ははったりをかました演技から逆襲に転じ、二度目は強行突破で兵士をなぎ倒して行く。ストーリー冒頭の試射シーンと雪山での戦闘シーンも対をなしており、寒冷地での銃器のずれを懐炉で補正するあたり、ゴルゴの周到さが伺われる。しかし、なぜゴルゴは自前で懐炉を用意せず、升田教授から譲り受けたのだろうか?

なお、ハンガリー警察が登場するのは第1巻-4『色あせた紋章』第4巻-4『魔笛のシュツカ』に続き3作目

ズキューン

ゴルゴ13 (60) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第60巻-2シンプソン走路

2007-04-06 23:54:14 | 第056巻~第060巻

■シンプソン走路(第208話) 発表1983年6月

評価    ★★★

依頼人  アボリジナル省統轄次官バンゲール・マスグーレーブ

ターゲット アボリジナル解放戦線指揮官コリアー・マスグレーブ

報酬    不明

今回弾丸発射数    20/ 通算弾丸発射数 1,269

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   1,352

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
オーストラリアではアボリジニーの地位向上のためアボリジナル解放戦線が蜂起を画策していた・・・

<この一言>
大事な肉親の写真を粗末にしたくないだろう・・・返しておこう・・・

<もう一言>
ブーメラン・・・か。近距離でなら近代兵器のウラをかける、恐るべき武器だ・・・

<解説>
オーストラリアではアボリジニの地位向上のため「アボリジナル解放戦線」が蜂起を画策、「コリアー・マスグレーブ」が指揮をとっていた。着任早々難しい局面を迎えたホーク首相は、「アボリジナル省統轄次官バンゲール・マスグーレーブ」に事態の収拾を図るよう指示する。解放戦線の首謀者コリアーが自ら処断した場合アボリジニ兵士を処罰しないよう、バンゲールはホーク首相に要請する。バンゲールとコリアーは兄弟であるが、アボリジニーに犠牲者がでないようバンゲールは実弟の死を選択したのであった。 バンゲールはコリアーの殺害をゴルゴに依頼。ゴルゴはシンプソン砂漠をジープで突っ切り、解放戦線司令部を目指す。途中、アボリジニ兵士のブーメラン攻撃を受けるゴルゴであるが、今回のミッションにはアボリジニを殺傷しないという条件が付いているため、M16で次々とブーメランを撃ち落とす。解放司令部では、兄バンゲールが弟の身代わりになるべく弟の軍服を着てゴルゴの前に現れるが、ゴルゴは見紛うことなく弟コリアーを殺害、砂漠を後にする。

ブーメランの殺傷能力の高さが描かれており、ゴルゴも賞賛している。ゴルゴがブーメランを投げる日はくるのだろうか?

ズキューン

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ゴルゴ13第60巻-1プロキシー・ファイト

2007-04-05 03:18:47 | 第056巻~第060巻

■プロキシー・ファイト(第207話) 発表1983年8月

評価    ★★

依頼人  フォスター元夫婦

ターゲット 日本人ヤクザ立花

報酬    不明

今回弾丸発射数    1/ 通算弾丸発射数 1,249

今回殺害人数      1/ 通算殺害人数   1,351

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
日本のヤクザがハワイのホテルを買い取るためプロキシー・ファイト(委任状闘争)を展開。しかし、ヤクザに娘を奪われた富豪が現れて・・・

<この一言>
・・・

<解説>
アメリカ進出を目論むヤクザ・立花はハワイのホテルの乗っ取りを計画、プロキシー・ファイト(委任状闘争)を展開する。地元マフィアの抵抗に対しても暴力で対抗、ホテルの乗っ取りに成功する。そんな折、富豪フォスターは、自分の娘が立花によって死に追いやられたことを知り、ゴルゴに立花の殺害を依頼する。厳重な警備体制が敷かれたゴルフ場で、ゴルゴは遠距離狙撃により立花を仕留める。

本作はヤクザ・立花の生き様と熾烈な”委任状闘争”が主題となっており、サイドストーリー的な位置づけの作品。ゴルゴが登場するのは3コマのみで、狙撃シーンは描かれていない。ちなみに、本作に登場する弁護士と探偵はゴルゴの写真とプロフィールを持っているのだが、それぞれ違うカットの写真である。写真を撮られることを嫌うゴルゴであるが、これほどまでに自分の写真が出回っていることを知っているのであろうか?

マーケット至上主義と囁かれM&Aがニュースとして溢れる昨今、プロキシー・ファイトという言葉も定着した感があるが、1983年に『プロキシー・ファイト』というタイトルの作品が発表されていたことが興味深い。アメリカの1980年代はM&Aブームで資本市場と法整備が急速に整えられた時代と聞く。昨今の日本は当時のアメリカの状況に酷似しているらしい。もっとも、資本主義にも共産主義にも属さないゴルゴにとっては、どうでもいいことなのかもしれないが・・・

ゴルフ場での狙撃を描いた作品には第32巻-2『死角の断面』がある。

ズキューン

ゴルゴ13 (60) 巻掲載
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ゴルゴ13第59巻-3アルヘンチーノ・ティグレ

2007-04-04 02:45:16 | 第056巻~第060巻

■アルヘンチーノ・ティグレ(第206話) 発表1982年9月

評価    ★★★★

依頼人  イギリス海軍省

ターゲット 元アルゼンチン大統領ホアン・ドミンゴ・ペロン

報酬    $100,000,000

今回弾丸発射数    3/ 通算弾丸発射数 1,248

今回殺害人数      3/ 通算殺害人数   1,350

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
イギリス海軍省に呼ばれたゴルゴ。ターゲットは死亡したとされるアルゼンチンの元大統領だった。フォークランド紛争秘話が今明かされる・・・

<この一言>
俺は・・・この目で見た事しか、信用した事がない・・・

<もう一言>
すわらないのは、ただの習慣にすぎない・・・

<解説>
イギリス海軍省に呼ばれたゴルゴは、死亡したとされる「元アルゼンチン大統領ホアン・ドミンゴ・ペロン」の殺害依頼を受ける。フォークランド紛争情勢を左右する狙撃の報酬は$100,000,000!本作内で『80億ドル(2兆円)』との記述があり1ドル=250円となるので、$100,000,000=25,000,000,000円(250億円)!!ゴルゴ史上最高の報酬だ。

飲むと24時間の危篤状態に陥る塩化クロムの錠剤を自ら飲み、ペロンの匿われている病院に運び込まれたゴルゴは「シェビィ」という娘に手厚く看護される。危篤状態から覚醒し、貧民病棟の中に潜り込んだペロンを殺害するゴルゴ。引き金を引く前に「さらば、アルゼンチンの虎」とつぶやき、珍しく感慨を表出しているのが印象的だ。ゴルゴはスコープ越しに、ペロンの義理の孫娘「シェビィ」がゴルゴの正体を見破っていたことを知る。読唇術で「あなた・・・なのね・・・」とシェビィのつぶやきを読みとったゴルゴは、躊躇なく引き金を引く。

復座式に改造した戦闘機「シーハリアー」に乗り脱出を試みるゴルゴであるが、敵戦闘機に発見されミサイルで狙われる。コンマ1秒のタイミングを図り、M16でミサイルを迎撃するシーンは圧巻。全編に渡りゴルゴの戦闘能力とコンピューター並の「脳力」が如何なく発揮され、ストーリー展開も起伏に富んでおり、非常にスリリングな作品。

ズキューン

ゴルゴ13 (59) 巻掲載
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ゴルゴ13第59巻-2ジーク・ハイル!!

2007-04-02 00:16:59 | 第056巻~第060巻

■ジーク・ハイル!!(第205話) 発表1982年11月

評価    ★★★

依頼人  ハンス・フリードリッヒ・ホフマン

ターゲット シュレーゲル裁判長

報酬    不明

今回弾丸発射数    1/ 通算弾丸発射数 1,245

今回殺害人数      1/ 通算殺害人数   1,347

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
西ドイツ・ミュンヘンでナチス裁判が行われる。西ドイツが元SSを裁くケースとして注目を集める中、ゴルゴが依頼を受けたのは・・・

<この一言>
俺を何国人と想像しようが、それはあんたの勝手だが、関係のないことだろう・・・

<もう一言>
男の仕事場というのは、人柄がよく出るものだ・・・

<解説>
西ドイツでは元ナチスが殺人容疑で起訴され、自国の戦争犯罪を裁く裁判として注目されていた。フランクフルトでレストランを営む「ハンス・フリードリッヒ・ホフマン」は、ゴルゴにナチ裁判の「シュレーゲル裁判長」殺害を依頼する。ホフマンは元ナチス党員でシュレーゲルと同窓であったが、シュレーゲルの転向と裏切りを許すことができず、ゴルゴに殺害依頼を行ったのであった。
ホフマンはゴルゴを日本人と断定、
「かつての同盟国民であるきみに仕事を依頼出来て幸せだと思っている・・・」
「日本の国民は賢明だよ!少なくとも自国の歴史を裁こうなどとはせん!」
と発言している。
ゴルゴはネオ・ナチとの闘争を繰り広げてきたが、ホフマンもこのことを知っていた。しかし、ホフマンはネオ・ナチとは無関係で、ナチス=ヒトラー総統という思想の持ち主であった。ホフマンはヒトラーから貰い受けた「ワルサー」でシュレーゲルを射殺して欲しいと依頼する。同時に、決してワルサーに指紋を付けないこと、狙撃地点にワルサーを置き去りにすることを要請する。
ゴルゴは150ヤード(137メートル)先のシュレーゲルを狙撃、犯行現場にワルサーを置いて立ち去る。警察がワルサーを調べると、ヒトラーの指紋が検出されるのであった・・・

ホフマンが語るゴルゴとネオ・ナチの闘争は、 『沸騰』(第52巻-1)『沸騰・第四帝国』(第52巻-2)『崩壊 第四帝国 狼の巣』(第53巻-1) を指す。『崩壊 第四帝国 狼の巣』では、ヒトラーの黄金の「ワルサー」が登場している。

ズキューン

ゴルゴ13 (59) 巻掲載
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