ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第152巻-3地上の太陽

2010-05-16 17:14:03 | 第151巻~第155巻

■地上の太陽(第505話) 発表2003年10月

ゴルゴ13 152 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 プレアデス石油会社社長ダン・カーソン

ターゲット 実験核融合炉の破壊

報酬 不明

今回弾丸発射数      3/ 通算弾丸発射数 2,924

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,325

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   117

<ストーリー>
世界各国が誘致にしのぎをけずる実験核融合炉。フランスは日本を蹴落とすべく、日本たたきを画策、一方、アメリカの石油会社は石油利権を核融合炉に奪われまいと・・・

<この一言>
ムダ話はいい・・・用件を聞こう。

<もう一言>
すべて忘れろ・・・

<解説>
『サシャ・エルー』は、日本人に恋人を奪われた経験により日本バッシングを専門とするジャーナリストになっていた。フランスのカダラッシュ市長は、実験核融合炉誘致にあたりライバルである日本を叩くことによって世論を喚起しようと、サシャに日本叩きの記事執筆を依頼する。

取材に乗り出したサシャであるが、世界各国が誘致を目論む実験核融合炉について取材を進める内に、アメリカの動向に疑問を抱く。アメリカに渡ったサシャは核融合炉施設に勤める女性『トディ』に近づき、施設内の撮影に成功する。しかし、ホテルに戻ったサシャは、施設の警備担当者の訪問を受け銃口を突きつけられる。観念したサシャであるが、その場にゴルゴが登場、警備員を始末するとともに、撮影したメモリーカードを奪いとられ、『すべてを忘れろ・・・』と厳命される。

ゴルゴは石油会社社長より依頼をうけ、石油利権を無にするような核融合施設の破壊を請け負っていたのである。サシャの撮影したデータにより融合炉の弱点がコンピューター制御にあると見たゴルゴは、強力な磁界を発生させる弾丸により、融合炉を破壊する。しかし、アメリカの狙いは自らの石油利権を守るために、融合炉を誘致し、実験を骨抜きにすることにあり、石油会社社長の行動は石油利権を揺るがすものとなったのである。

サシャとトディの恋が成就するハッピーエンドに救われる作品。石油会社社長の父子の葛藤は、あまりにも底が浅いが、サシャのラストワード『君こそ”地上の太陽”だ』が、この作品を生き返らせている。まあ、いずれにしてもゴルゴには全く関係のない事であるが・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (152) 巻掲載
ゴルゴ13(156) 巻(最新刊)
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ゴルゴ13第152巻-2 ある女の視界

2010-05-15 23:35:22 | 第151巻~第155巻

■ある女の視界(第504話) 発表2003年3月

ゴルゴ13 152 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 車工場を営むオヤジ

ターゲット カーデザイナー『ロッティ』

報酬 不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 2,921

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,324

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   117

<ストーリー>
カーデザイナー『ロッティ』のデザインした新車『ブラックバード』のスクープを狙う女性カメラマン『フリーダ』。ロッティの周りにはある男の存在が・・・

<この一言>
俺に、かまうな・・・

<解説>
『フリーダ』は、新車のスクープ写真を狙う女性カメラマン。有名カーデザイナー『トッティ』のデザインした新車『ブラックバード』のスクープを狙うも、事故を起こして湖に車ごと転落。自力で脱出したフリーダは、湖底に沈んだ車に取り残されたドライバーの『ロイ』の救出を通りがかりのゴルゴに依頼する。ロイを救出後、黙って立ち去るゴルゴ・・・。

フリーダはトッティのデザイン盗作疑惑を追及すべく、トッティを直撃する。ボディーガードに取り囲まれたフリーダを救出したのは、またもゴルゴであった。トッティの周りに出没するゴルゴに、憧憬を抱くトッティ。

雪山に籠もり、トッティの運転するブラックバードのスクープ写真をモノにしたと思ったフリーダは、撮影の瞬間、銃声を聞く。ブラックバードは崖下に転落、トッティは命を落とす。ゴルゴはトッティがアイデアを盗用した自動車工場のオヤジからトッティ殺害の依頼を受けていたのである。ゴルゴの正体を悟ったフリーダは、仕事を終え現場から離れるゴルゴを撮影。写真を手に空港でゴルゴに対峙するが、ゴルゴは黙って写真を焼き払い、フリーダの罪を不問に付す。

過去に何度かあるカメラマンとスナイパーを題材にした作品。女性カメラマンを題材にした話も第63巻-3『女カメラマン・キム』第139巻-3『炎の証言』があり新鮮味に欠ける。自身の写真を撮られながらも、フリーダを断罪しなかったのは温情だろうか?それともトッティの警備体制をしるためにフリーダを利用した返礼だろうか?

ズキューン

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ゴルゴ13第152巻-1真のベルリン市民

2010-05-09 22:12:03 | 第151巻~第155巻

■真のベルリン市民(第503話) 発表2003年4月

ゴルゴ13 152 (SPコミックス)

評価   ★★★★

依頼人 Dr.オットー・マイン

ターゲット ①真のベルリン市民に潜むスパイの抹殺
       ②将来息子に危害を加える者の抹殺

報酬 不明

今回弾丸発射数      3/ 通算弾丸発射数 2,920

今回殺害人数     3/ 通算殺害人数   5,323

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   117

<ストーリー>
東西ベルリンに統一を目論む秘密結社『真のベルリン市民』。細菌学者のDr.オットーは、東側の旧友『カール』の導きにより真のベルリン市民に参加する・・・

<この一言>
では・・・依頼人と二人だけにしてくれ・・・

<解説>
西側の細菌学者『DR.オットー・マイン』は、東側の旧友『カール』に導かれ、東西ベルリンの統一を画策する秘密結社『真のベルリン市民』に参加する。

真のベルリン市民は、東西ドイツの高官や弁護士などインテリ層が参加メンバーとなり、ベルリン統一に向けた秘密活動を展開、細菌兵器のアンプルを世界各国首脳に送りつけ、ベルリン統一を主張するに至る。しかし、細菌を使った過激な行動に納得できないオットーは、ゴルゴに接触、真のベルリン市民に潜む東側の過激分子のスパイ殺害を依頼する。

作戦は失敗に終わりオットーがスパイを炙り出すやゴルゴがスパイを殺害するが、オットーの依頼は完結していなかった。この事件を捜査した西ドイツ情報局『カンプ』はオットーの息子に接触、父親が残したウイルス作成のデータを入手しようとする。カンプは旧東ドイツのカールとも繋がっており、オットーの作ったウイルスによりカネ儲けを目論んでいたのである。オットーの息子に銃を向け、裏の顔をさらけ出したカンプとオットーにゴルゴの放った銃弾が突き刺さる。Dr.オットーは息子に危害が及ぶことを予測、息子を狙う者の殺害も依頼していたのである。

複雑に絡み合う登場人物、二転三転する登場人物の真の狙い、最後に明かされる亡き父の思い・・・、これらが交錯して展開されるストーリーは非常に練られており、長編映画のようである。人物描写も巧みで、非常に読み応えのある作品。あえて記すなら、”よく読まないと分からない”ほどの作品ゆえ、エンタテイメント性は低い。シナリオとしては秀逸なため、近年の名作に数えられようが痛快さに欠けるのが惜しい。

ズキューン

ゴルゴ13 (152) 巻掲載
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ゴルゴ13第151巻-4 爆弾魔

2010-05-04 23:36:12 | 第151巻~第155巻

■爆弾魔(第502話) 発表2003年2月

ゴルゴ13 151 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 WAモータース

ターゲット WAモータース会長を狙うテロリスト

報酬 不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 2,917

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,320

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   117

<ストーリー>
世界屈指の自動車メーカー『WAモータース』の会長に爆弾魔より殺害予告が。WAモータースは爆弾魔の射殺をゴルゴに依頼する・・・

<この一言>
爆弾魔がタイミングを計るには”絶好の位置”か・・・

<解説>
ネット上のささいな情報から爆弾魔の次なる爆破地が名古屋であることを知ってしまった『巧』少年は、警察に勤める叔父に相談する。巧少年の情報がガセではないと確信した国際捜査課とハイテク犯罪対策室は、捜査を開始、爆破を未然に防ごうとする。

WAモータースは爆弾魔より会長殺害の警告文を受け、ゴルゴに爆弾魔の排除を依頼する。会長は船で日本に移動中であり、名古屋港が爆破ポイントであるとの情報を得たゴルゴは名古屋港を下見、爆弾魔の動きを予測する。

埠頭にを見下ろすビルの展望台に爆弾魔が現れると読んだゴルゴは、500m離れた観覧車に乗り込み、会長の下船を待つ。爆弾魔が爆破スイッチを押そうとした刹那、ゴルゴの放った銃弾が爆弾魔を捉え、会長爆殺は防がれたのである。

ネット情報から爆弾魔の動きを追い、犯人を特定する日本警察の働きぶりと、直線的に爆弾魔に迫るゴルゴのアプローチの違いが面白い。犯人にあと一歩まで迫った警察も見事というべきだが、爆破を防いだゴルゴの一撃必殺のプロフェッショナル振りが際だつ内容だ。『巧』少年と国際捜査課『小畑』、ハイテク犯罪対策室『沢村』達の再登場に期待したい。
本作では「約500m」の長距離狙撃が描かれているが、これまでの長距離狙撃ランキングを記す。
第134巻-1『害虫戦争』5,000m
第146巻-1『いにしえの法に拠りて』2,500m
第42巻-2『海神が目覚める』1,500m
第7巻-1『AT PINHOLE』1,020m
第27巻-2『60日間の空白への再会』1,000m
第48巻-3『ゼロの反撃』1,000m
第114巻-3『アメリカンドリーム』1,000m
第149巻-2『極限標的』820m
第110巻-3『冷血キャサリン』800m
第51巻-2『橋は崩れた』800m
第18巻-1『動作・24分の1』700m
第83巻-2『シビリアン・コントロール』600m
第11巻-1『ROOM No.909』500m
第141巻-4『星条旗を撃つ』500m
⑬第151巻-4『爆弾魔』500m
第22巻-1『スエズの東』400m

[現場詳細図]

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ズキューン

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ゴルゴ13第151巻-3 1インチの錯覚

2010-05-03 16:07:38 | 第151巻~第155巻

■1インチの錯覚(第501話) 発表2003年6月

ゴルゴ13 151 (SPコミックス)

評価   ★★

依頼人 CIA

ターゲット ダリル・ラジェ(国際テロ組織”バグダリア”首謀者)

報酬 不明

今回弾丸発射数      3/ 通算弾丸発射数 2,916

今回殺害人数     3/ 通算殺害人数   5,319

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   117

<ストーリー>
国際テロ組織リーダーの暗殺を請け負ったゴルゴ。錯覚を利用したトリックで狙撃を撹乱させられるが・・・

<この一言>
目があざむくのなら・・・はっきり見るのをやめればいい・・・

<解説>
リビアの国際テロ組織『バグダリア』のリーダー『ダリル・ラジェ』は、テロ組織が秘匿する資金の口座番号を唯一知る人物であった。CIAはラジェを排除することで、バグダリアの活動を根絶することができると考え、ゴルゴにラジェの始末を依頼する。

しかし、ラジェには錯覚を利用したトリックで相手を撹乱する専門家がついており、狙撃を防ぐ仕掛けが待ち受けていることが想定されるとの情報がもたらされる。

橋の上での調印式がラジェ狙撃の唯一の機会であるが、橋には錯覚を誘発するペインティングが施されていた。ゴルゴはサングラスをライターであぶり、煤を付着させることで視界を狭め錯覚を防ぎ、ラジェ狙撃を完遂する。

錯覚を用いたトリックは秀逸で、高速道路で事故を誘発させる、投票用紙に仕掛けを施す、橋にペインティングを施すなどは、独創性に富んだアイデアである。しかし、錯覚を打ち砕くゴルゴの策があまりにもシンプル過ぎて拍子抜けしてしまい、作品としてみると軽い印象は否めない。錯覚をテーマにした作品を作りたかったのだろうが、ゴルゴが錯覚を打ち破るのではなく、ゴルゴが錯覚を誘発させるストーリーだったら、印象は異なっていたであろう。

ズキューン

ゴルゴ13(151) 巻掲載
ゴルゴ13(156) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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