ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第157巻-3 欧亜の狭間

2011-01-23 23:17:47 | 第156巻~第160巻

■欧亜の狭間(第521話) 発表2004年8月

ゴルゴ13 157 (SPコミックス)

評価   ★★

依頼人 不明(アメリカ?)

ターゲット トルコ国家情報機構がマークしている危険思想者

報酬 不明

今回弾丸発射数     1/ 通算弾丸発射数 3,181

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,584

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
EU加盟を覗うトルコ。国内政治の不安定を理由にEU加盟を拒否されないよう、トルコ国家情報機構はテロの未然防止に注力していた・・・

<この一言>
科白なし

<解説>
EU加盟を覗うトルコは、政治的不安定を理由にEU加盟を拒否されないようテロ・内乱の未然防止に注力していた。トルコ国家情報機構(MIT)次官は、かつてクビにしたグルグック博士に、クルド人のテロを未然に防ぐよう協力を要請する。

グルグックはトルコの生命線は石油パイプラインであるため、クルド人がテロを仕掛けるとすれば、パイプラインかタンカーの連なるボスポラス海峡であると読み、次官とともにイスタンブールへ向かう。グルグックの読み通り、ボートに爆薬を乗せたテロリストを発見した次官はボートを狙撃、海峡でのテロを防ぐ。

しかし、グルグックは海峡での未遂テロは氷山の一角に過ぎず、クルド人を動かす黒幕がいると思料。MITの持つ危険思想者リストから、クルド人から尊敬を集める男が黒幕であると推定、次官と共に男の住むガジアンテプに向かう。男の住むアパートに乗り込んだ二人は、眉間を打ち抜かれた遺体を発見。殺しの手口からジアンテプへの道中にすれ違ったゴルゴの仕事と見た二人は、現場を後にする・・・

本作ではゴルゴが登場するのはたったの2コマ。ゴルゴのセリフは全くなく、男が殺されたのもゴルゴの仕業であろうという状況証拠のみである。ゴルゴ・シリーズにありながら、ゴルゴ関与の必然性が全くないストーリー。正直、評価の仕様がないというものである・・・
ちなみに本作は2004年8月発表で、2004年末までにトルコのEU加盟が判断されるとあるが、2011年1月現在、トルコはEUに加盟していない。作中にあるようにトルコの地政学的重要性は非常に高く、『100年予測』 (ジョージ・フリードマン著/早川書房)には、2050年にトルコと日本、ポーランドが力を蓄え、アメリカと対峙すると記されている・・・

ズキューン

ゴルゴ13(157) 巻掲載
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ゴルゴ13第157巻-2 ペイ・バック

2011-01-03 16:07:07 | 第156巻~第160巻

■ペイ・バック(第520話) 発表2004年5月

ゴルゴ13 157 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 元CIA”テッド” & 元KGB”スラーヴァ”

ターゲット 立て籠もり犯2名の排除

報酬 不明

今回弾丸発射数     2/ 通算弾丸発射数 3,180

今回殺害人数     2/ 通算殺害人数   5,583

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
ドイツ・ベルリンで拳銃を持った二人組が人質をとって籠城。人質に危害を与えることなく犯人の排除を依頼されたゴルゴは・・・

<この一言>
この依頼は・・・あんたらの”旧職”と、関係あるのか?

<解説>
元CIA”テッド”と元KGB”スラーヴァ”は、旧友『エルンスト・ヴィッツ』の墓前で巡りあう。エルンストは元KGBであったが、テッドの働きかけにより西側に寝返えり、エルンストの親友であったスラーヴァは、裏切ったエルンストを職務上の必要から抹殺した過去を持つのであった。

エルンストの墓前ではエルンストの母親が泣き崩れていた。カフェテリアに勤めるエルンストの娘が籠城犯の人質になっているという。旧い友人の娘を救うべく、テッドとスラーヴァは現場へ向かう。しかし、二人の籠城犯は拳銃を常に人質に向けており、二人同時に射殺しないことには、人質の無事を確保することが出来ない状況であった。

テッドとスラーヴァはゴルゴに連絡を取り、人質に危害を加えることなく籠城犯二名の殺害を依頼する。ゴルゴは籠城犯の武器、視線、配置、体制を冷静に分析、それ以外にないというタイミングで二人の籠城犯を狙撃し、人質の解放に成功する。

旧ソ連・アメリカの諜報機関にまたがる男の友情を描いた作品。冷戦終結後、スパイ小説の図式が変わってきたが、ゴルゴ・シリーズにおいてもその影響は避けられず、本作のように東西体制を懐古するような内容が出てくることになろうとは・・・。しかし、ストーリー展開としては凡庸で、ことさらゴルゴの狙撃のタイミングを微に入り細に入り解説するのが少々うるさいのが残念だ。友情が芽生えたテッドとスラーヴァが、再び登場するするエピソードを待ちたい。

ズキューン

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