ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第159巻-1 氷上の砦

2011-08-07 23:40:14 | 第156巻~第160巻

■氷上の砦(第526話) 発表2005年2月

ゴルゴ13 159 (SPコミックス)

評価   ★★

依頼人 選挙参謀、アイスホッケーチーム”フィッシャー”のオーナー

ターゲット アイスホッケーのパック

報酬 不明

今回弾丸発射数     5/ 通算弾丸発射数 3,196

今回殺害人数     0/ 通算殺害人数   5,595

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
アイスウォールの異名を持つアイスホッケーの名キーパー『フィッシャー』。人種差別主義者でもあるフィッシャーは、老いと怪我により引退を考え始めた。引退後のフィッシャーを政治利用しようという選挙参謀はゴルゴに接触し・・・

<この一言>
俺には関係のない事だ・・・俺には国籍も人種のしがらみも無関係だから、な・・・

<もう一言>
依頼を引き受けた限りそれから先は俺の仕事だ・・・

<解説>
アメリカ・プロ・アイスホッケー最高峰のキーパー『フィッシャー』は、アイスウォールの異名を持つ大ベテラン。年齢と膝の故障により引退を考え始めていた。強烈な人種差別主義者でもあるフィッシャーを強いアメリカのイメージに合致させ保守層に強くアピールできると考えた選挙参謀は、フィッシャーの引退後に政治家転身を勧めていた。

”強い”イメージを損なわないようフィッシャーの引退の花道を考えていた選挙参謀とチームオーナーは、新進著しい中国系フォワード『ワン』との対戦に際し、ワンの放ったシュートを狙撃によりゴールを外すようゴルゴに依頼する。

ゴルゴは氷の弾丸を用意して、ワンがシュートを放つ瞬間を待つ。ワンの放ったパックをかすめるように放たれた氷の弾丸が、シュートコースを変えゴールを阻む。ワンはイレギュラーと納得するも、フィッシャーは不自然なパックの動きに外部からの狙撃を連想、射撃場でニアミスしたゴルゴの仕業と合点する。引退を即決したフィッシャーは選挙参謀とも決別、政界転身は白紙となった・・・

200キロで飛翔するパックを散弾銃で狙撃するゴルゴの神業にしびれる・・・はずが、フィッシャーに全てを見破られてしまうというオチで、ゴルゴのミッション失敗をまざまざと見せつけられる作品である。オーナーも「パックをそうと悟られずに狙撃すること」と言っていることから、依頼者の意図と異なる結果となっている。とんでもない事態である。何もなかったかのようにストーリーがクロージングしているが、本当にこれで終了なのか?続編が待っていて、フィッシャーとゴルゴが対決するのか?このまま終了するのであれば、老いて引退するのはフィッシャーではなくゴルゴではなかろうか?釈然としないエンディングに不満が募る作品・・・

ズキューン

ゴルゴ13(159) 巻掲載
ゴルゴ13(161) 巻(最新刊)
ゴルゴ13 1~最新巻 [全巻セット]
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ゴルゴ13第158巻-4 生と死を分かつ川

2011-06-19 23:28:03 | 第156巻~第160巻

■生と死を分かつ川(第525話) 発表2005年3月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★

依頼人 パレスチナ秘密組織の老師

ターゲット パレスチナ秘密組織内のイスラエルへの内通者

報酬 不明

今回弾丸発射数     1/ 通算弾丸発射数 3,191

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,595

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
イスラエルがパレスチナ秘密組織の幹部を次々と抹殺。民間人を巻き込むことなく、ミサイルで幹部のみを殺害するという手法に、裏切りの臭いを感じたパレスチナ秘密組織の指導者は・・・

<この一言>
標的確認!

<もう一言>
任務完了・・・

<解説>
パレスチナではテロを敢行する秘密組織の幹部が次々とイスラエル軍により抹殺されていた。その殺害手法は、市民の目の前で秘密組織の幹部のみがイスラエルのヘリコプターによりピンポイントで狙われるというものであった。

秘密組織を率いる『老師』は組織内に裏切り者がいると考え、一計を案じる。イスラエルに対し大がかりな作戦を敢行するとして幹部を招集、作戦の技術的指導者『Dr.アリ』を幹部連中に紹介する。Dr.アリの指導の下、ヨルダン川の”水”を制することで、イスラエルに壊滅的な打撃を与えるのが作戦の趣旨という。

重大な作戦が展開されることをつかんだ老師の弟子『ザビル』は、Dr.アリの抹殺をイスラエルと共謀する。イスラエルのヘリが到着するや、ザビルはアリにレーザーを照射し標的の存在をヘリに告げる。しかし、事の次第を見極めていたゴルゴは、ザビルが組織内の裏切り者であることを確信し、ザビルを始末する。イスラエルは、パレスチナ秘密組織に深く潜入させたスパイである『ザビル』を失うこととなり、パレスチナのテロ組織に対するオペレーションの後退を余儀なくされるのであった。

イスラエルとパレスチナの対立を描く作品。イスラエルがピンポイント狙撃ミサイルを用いていることを記さんがために描かれた作品であることが明白で、ストーリー的には全く面白みに欠ける上、突っ込みどころ満載である。何よりザビルが野球帽をかぶっているが、中東で野球帽をかぶるなんてことはあるのだろうか?目立ち過ぎないか?しかも、赤外線ゴーグルを装着しているが、これまた目立ってしまう。ゴルゴも赤外線ゴーグルを装着しているが、大丈夫か?・・・と思ったら、やはりイスラエル側にゴルゴのコスプレ写真をとられていた。モサドの情報収集力を称えるよりも、ゴルゴの失態を嘆くべきであろう。残尿感を感じるようなすっきりしない作品である・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (158) 巻掲載
ゴルゴ13 (160) 巻(最新刊)
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ゴルゴ13第158巻-3 消滅海域

2011-06-05 20:59:48 | 第156巻~第160巻

■消滅海域(第524話) 発表2004年12月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 内閣情報調査室

ターゲット 沖ノ鳥島消滅計画の阻止

報酬 不明

今回弾丸発射数     3/ 通算弾丸発射数 3,190

今回殺害人数     0/ 通算殺害人数   5,594

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
中国が沖ノ鳥島を消失させる?計画の阻止を引き受けたゴルゴは・・・

<この一言>
あの船はただの不審船だ・・・中国だという証拠は何もない・・・

<解説>
中国共産党は尖閣諸島に船舶を派遣して緊張感を高め、海上保安庁の注意を尖閣諸島にひきつけ、その隙に乗じて沖ノ鳥島を消滅させようと目論む。

国際問題になることを恐れ、沖ノ鳥島消失計画は跳ね返り分子の仕業であると中国共産党は日本政府に通達する。沖ノ鳥島が消失すればよし、計画が失敗しても日本政府に恩を売ることが出来ればよし、とのスタンスで中国共産党はリスクを最小限にしたのである。

情報を得た内閣情報調査室は、ゴルゴに沖ノ鳥島消失作戦の阻止を依頼する。ゴルゴは深海掘削調査船に乗り込み、中国籍と思われる”不審船”をマークする。不審船は日が暮れるや、珊瑚を溶かし沖ノ鳥島を消滅させるべく酸性液を流出さるが、ゴルゴは深海掘削調査船のスクリューにより酸性液を遠ざける。焦った不審船は誘導機雷を放ち、沖ノ鳥島の爆破を目論むが、ゴルゴはこれを狙撃、沖ノ鳥島消失を防ぎ日本の海域を守ったのである。

ストーリーの単調さ、ゴルゴのアクションの地味さからすれば、全く面白みのない作品であるが、昨今の中国との尖閣諸島を巡る摩擦を考えると、無視できない作品。海上保安庁の命がけの任務が動画にて公開されたことは記憶に新しいが、作者は尖閣問題がこれほどまでに先鋭化することを想定していたのであろうか?また、海上保安庁の職員は本作を知っているのであろうか?ひょっとして、巡視船内には本作が備え付けられていたりして・・・・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (158) 巻掲載
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ゴルゴ13第158巻-2 戦場を漁る者

2011-05-03 00:19:42 | 第156巻~第160巻

■戦場を漁る者(第523話) 発表2004年7月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 イギリスMI6、アメリカ、日本他イラク駐留軍派遣各国

ターゲット 反イラク駐留軍組織に武器供与を行っている『アリババ』

報酬 不明

今回弾丸発射数     4/ 通算弾丸発射数 3,187

今回殺害人数     10/ 通算殺害人数   5,594

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
旧独裁政権が崩壊後、イラクにはアメリカ・イギリスを始め各国の軍隊が駐留した。しかし、反駐留軍組織が武装を強化、しており駐留軍の安全が脅かされていた。反駐留軍組織の資金は古美術品の密売によってもたらされているという・・・

<この一言>
自分が相手に”裏”のにおいを感じた時は、相手も同じように感じている。と、思うべきだ・・・

<解説>
フランスの『イラク流出文化財調査センター』所長の『アッバス』は、イラクで生まれたがサダムフェダーインの圧政を逃れフランスに亡命し、現在は祖国イラクの散逸した文化財の回収にあたっていた。各方面より寄付を募り文化財を買い戻す交渉責任者として活動していたが、『アリババ』を名乗る男より高額の取引を持ちかけられる。主要なものだけで220万ユーロの買い取りを提示されたアッバスは、金策に奔走する。

そんな折、アッバスの元に120万ユーロの寄付の話がもたらされる。条件は一つ、取引現場に一人の男(=ゴルゴ)を同席させて欲しいという。アッバスは二つ返事で応諾、アリババの手下の運転する車に乗せられる。アッバスの協力者で裏の顔は武器商人である『シモーヌ』とゴルゴは、アッバスの乗る車を追う。シモーヌはゴルゴの正体を知り、ゴルゴの狙いがアリババ殺害であると睨み、ゴルゴに銃口を向けるが、あっけなくゴルゴにいなされ命を落とす。

アリババと対面するアッバスは、アリババの正体が実の弟であることを知る。アッバスはフランスに逃れたが、弟はイラクに残り、イラク民衆の為に闘ってきたのであった。イラクの為に文化財を買い戻す兄と、イラクのために文化財を売り武器を購入する弟。二人の溝は埋まらない。その刹那、ゴルゴの放った銃弾がアリババを捉える。イラク国内に最新兵器が流入しないよう、イラク駐留軍各国がゴルゴにアリババ殺害を依頼していたのであった。

イラクの複雑な統治形態と内乱を描く作品。兄弟の相克がドラマティックで、もの悲しいエンディングがやりきれない。金の亡者シモーヌが対照的に描かれていて、物語に深みを与えている。が、ゴルゴの関与が薄く、物足りなさを感じ得ない。ゴルゴに対し『毒にも薬にもなる』と皮肉を言うMI6の重鎮が非常に気になる。ヒュームの後釜になり得る重要バイプレイヤーだ・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (158) 巻掲載
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ゴルゴ13第158巻-1 ダーティー・ウイング

2011-05-01 23:57:10 | 第156巻~第160巻

■ダーティー・ウイング(第522話) 発表2005年1月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 ヘルン伯爵

ターゲット ドーピング鳩の優勝を阻止

報酬 不明

今回弾丸発射数     2/ 通算弾丸発射数 3,183

今回殺害人数     0/ 通算殺害人数   5,584

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
歴史ある伝書鳩レースにドーピング疑惑が。飛行中の鳩の中からドーピング鳩を見つけ出し、狙撃することが可能なのか・・・

<この一言>
急ぎの訳も知らずに、他人の懐に飛び込む気はない・・・

<解説>
バルセロナで開かれる世界最高峰の伝書鳩レース。ベルギー王室の資金援助を受けたヘルン伯爵と鳩舎主のホッパーは、伝統的な飼育方法で覇権をを狙う。

ホッパー家の元で修業を積んだクロードは、鳩にドーピングを施し打倒ホッパーを目論む。名門ホッパーを倒せば、世界中の鳩舎から”薬”の依頼が舞い込み、レース鳩界を牛耳ることができるのだ。

クロードの鳩にドーピングの疑惑があると睨んだヘルンはゴルゴに接触、クロードの鳩の優勝を阻止するよう依頼する。ゴルゴは限られた時間と視界の中、クロードの鳩の足につけられたレース参加の証である足輪を狙撃し、依頼内容を完遂する。

伝書鳩レースなるものが存在することを知らしめる作品。ゴルゴは時として動物愛護精神を発揮するが、本作でも鳩を傷つけることなく、依頼人の要望に応えている。しかし、本作は”たまたま”熱感知スコープをゴルゴが携行していたからミッションを遂行できたという内容であり、成功要因が偶然に依るという点において不満が残る。依頼人と仕事を請け負うか否か、きちんと交渉している点、ゴルゴの狙撃を至近距離で依頼人に見せつけている点でレアな作品ではあるが・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (158) 巻掲載
ゴルゴ13 (160) 巻(最新刊)
ゴルゴ13 1~最新巻 [全巻セット]
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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