■コルタン狂想曲(第519話) 発表2004年10月
評価 ★★★
依頼人 ①岩國スーパーメタル 岩國 鉄夫社長
②自然保護団体
ターゲット ①ミズワ族ゲリラの殲滅(依頼成立せず)
②ミズワ族ゲリラの撤退
報酬 ①- ②不明
今回弾丸発射数 7/ 通算弾丸発射数 3,178
今回殺害人数 6/ 通算殺害人数 5,581
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 119
<ストーリー>
レア・メタルを権益を巡り、コンゴで日本・アメリカ・ドイツが激突。更に採掘の現場では、民族問題を背景とした虐殺が横行。因縁の地コンゴに現れたゴルゴは・・・
<この一言>
俺の指示する以外の詮索は無用だ・・・
<もう一言>
悪いが、最初に言った通り、この話は引き受けるわけには、いかないのだ・・・だが・・・お前の希望の半分は叶う事になるだろう・・・
<解説>
日本の電機メーカー『ドッコム電機』は高性能携帯の開発に成功するが、商品化には充電池の容量を増やすのに必要なレア・メタル『タンタル』が不可欠であった。タンタルの産出地であるコンゴは民族対立による内乱が絶えず、タンタルの安定調達が先進国間の喫緊の課題となっていた。
タンタルの安定調達を図るべく日本の商社『岩國スーパーメタル』は、岩國社長自らが現地に赴き、現地人と協力しながらタンタルを含む鉱石を採掘していたが、敵対するミズワ族ゲリラに鉱脈を掠奪されてしまう。
岩國社長はゴルゴにミズワ族ゲリラの殲滅を依頼するも、ゴルゴはこの依頼を拒否。その一方、ゴルゴは砲弾の飛来する音が鳴り響く第二次世界大戦の銃を調達し、ゲリラを狙撃。ゲリラは、砲弾の音が自らが虐殺していたゴリラの呪いと勘違いし、戦線を離脱してしまう。ゲリラが去り鉱山を取り戻した岩國社長であるが、伐採した森林により地盤が緩くなった鉱脈の陥落事故により命を落とす。自然保護団体が岩國社長よりも先にゴルゴにゲリラ殺戮の依頼を出していたため、ゴルゴは岩國社長の依頼を断ったのである。
ゴルゴ作品にしばしば登場する因縁の地コンゴを舞台に、レア・メタル権益を巡る途上国内問題、先進国間問題を描いた作品。レア・メタル、レア・アースともに調達がままならない今日の日本を暗示しているのが興味深い。また、『ドッコム電機』の思い描く携帯電話のスペックが今日のスマートフォンを彷彿させており、SKYPE搭載のスマートフォンが現実にリリースされるなど、ゴルゴ・シリーズの先見性に驚かされる。ゴルゴの武器調達先がドイツのナウエンの『マインツ商店』であることが明かされている。ここにマインツ商店が・・・?
大きな地図で見る
ズキューン
ゴルゴ13(157) 巻掲載
ゴルゴ13(158) 巻(最新刊)
ゴルゴ13 1~最新巻 [全巻セット]
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★