ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第158巻-4 生と死を分かつ川

2011-06-19 23:28:03 | 第156巻~第160巻

■生と死を分かつ川(第525話) 発表2005年3月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★

依頼人 パレスチナ秘密組織の老師

ターゲット パレスチナ秘密組織内のイスラエルへの内通者

報酬 不明

今回弾丸発射数     1/ 通算弾丸発射数 3,191

今回殺害人数     1/ 通算殺害人数   5,595

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
イスラエルがパレスチナ秘密組織の幹部を次々と抹殺。民間人を巻き込むことなく、ミサイルで幹部のみを殺害するという手法に、裏切りの臭いを感じたパレスチナ秘密組織の指導者は・・・

<この一言>
標的確認!

<もう一言>
任務完了・・・

<解説>
パレスチナではテロを敢行する秘密組織の幹部が次々とイスラエル軍により抹殺されていた。その殺害手法は、市民の目の前で秘密組織の幹部のみがイスラエルのヘリコプターによりピンポイントで狙われるというものであった。

秘密組織を率いる『老師』は組織内に裏切り者がいると考え、一計を案じる。イスラエルに対し大がかりな作戦を敢行するとして幹部を招集、作戦の技術的指導者『Dr.アリ』を幹部連中に紹介する。Dr.アリの指導の下、ヨルダン川の”水”を制することで、イスラエルに壊滅的な打撃を与えるのが作戦の趣旨という。

重大な作戦が展開されることをつかんだ老師の弟子『ザビル』は、Dr.アリの抹殺をイスラエルと共謀する。イスラエルのヘリが到着するや、ザビルはアリにレーザーを照射し標的の存在をヘリに告げる。しかし、事の次第を見極めていたゴルゴは、ザビルが組織内の裏切り者であることを確信し、ザビルを始末する。イスラエルは、パレスチナ秘密組織に深く潜入させたスパイである『ザビル』を失うこととなり、パレスチナのテロ組織に対するオペレーションの後退を余儀なくされるのであった。

イスラエルとパレスチナの対立を描く作品。イスラエルがピンポイント狙撃ミサイルを用いていることを記さんがために描かれた作品であることが明白で、ストーリー的には全く面白みに欠ける上、突っ込みどころ満載である。何よりザビルが野球帽をかぶっているが、中東で野球帽をかぶるなんてことはあるのだろうか?目立ち過ぎないか?しかも、赤外線ゴーグルを装着しているが、これまた目立ってしまう。ゴルゴも赤外線ゴーグルを装着しているが、大丈夫か?・・・と思ったら、やはりイスラエル側にゴルゴのコスプレ写真をとられていた。モサドの情報収集力を称えるよりも、ゴルゴの失態を嘆くべきであろう。残尿感を感じるようなすっきりしない作品である・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (158) 巻掲載
ゴルゴ13 (160) 巻(最新刊)
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ゴルゴ13第158巻-3 消滅海域

2011-06-05 20:59:48 | 第156巻~第160巻

■消滅海域(第524話) 発表2004年12月

ゴルゴ13 158 (SPコミックス)

評価   ★★★

依頼人 内閣情報調査室

ターゲット 沖ノ鳥島消滅計画の阻止

報酬 不明

今回弾丸発射数     3/ 通算弾丸発射数 3,190

今回殺害人数     0/ 通算殺害人数   5,594

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数   120

<ストーリー>
中国が沖ノ鳥島を消失させる?計画の阻止を引き受けたゴルゴは・・・

<この一言>
あの船はただの不審船だ・・・中国だという証拠は何もない・・・

<解説>
中国共産党は尖閣諸島に船舶を派遣して緊張感を高め、海上保安庁の注意を尖閣諸島にひきつけ、その隙に乗じて沖ノ鳥島を消滅させようと目論む。

国際問題になることを恐れ、沖ノ鳥島消失計画は跳ね返り分子の仕業であると中国共産党は日本政府に通達する。沖ノ鳥島が消失すればよし、計画が失敗しても日本政府に恩を売ることが出来ればよし、とのスタンスで中国共産党はリスクを最小限にしたのである。

情報を得た内閣情報調査室は、ゴルゴに沖ノ鳥島消失作戦の阻止を依頼する。ゴルゴは深海掘削調査船に乗り込み、中国籍と思われる”不審船”をマークする。不審船は日が暮れるや、珊瑚を溶かし沖ノ鳥島を消滅させるべく酸性液を流出さるが、ゴルゴは深海掘削調査船のスクリューにより酸性液を遠ざける。焦った不審船は誘導機雷を放ち、沖ノ鳥島の爆破を目論むが、ゴルゴはこれを狙撃、沖ノ鳥島消失を防ぎ日本の海域を守ったのである。

ストーリーの単調さ、ゴルゴのアクションの地味さからすれば、全く面白みのない作品であるが、昨今の中国との尖閣諸島を巡る摩擦を考えると、無視できない作品。海上保安庁の命がけの任務が動画にて公開されたことは記憶に新しいが、作者は尖閣問題がこれほどまでに先鋭化することを想定していたのであろうか?また、海上保安庁の職員は本作を知っているのであろうか?ひょっとして、巡視船内には本作が備え付けられていたりして・・・・・・

ズキューン

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