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極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

リチウムとレアアース

2010年10月21日 | WE商品開発



ぶつぶつと ソフトを精査 疲れ果て 夕暮れまでに へろへろとなり






最近、無茶忙しいく、久しぶりにジム
に行く。明日は「びわ湖環境ビジネス
メッセ」に行く予定をする。この分で
はパ
ソコンとHDがもう1台購入する
必要がありそうだが、ハードは金で片
が付くがソフト(細々とした手作業)
は逆比例に遅延する。さて、先回に続
きリチウムイオン二次電池の技術開発
の課題を探ることに。

リチウムイオン電池の話

【公開番号】特開2010-21100
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特許|非水電解質二次電池用負極材、
ならびにリチウムイオン二次電池及び
電気化学キャパシタ
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【解決手段】

一般式SiOxx=0.5~1.6)で表される
酸化珪素、Si/Oのモル比が1/0.5~
1.6で、珪素が二酸化珪素に分散した
構造を有する珪素複合体、又はこれら
の混合物がリンドープされ、リン含有
量が50~100,000ppmであるリンドープ
粒子からなることを特徴とする非水電
解質二次電池用負極材。

放電レート特性

図 放電レート特性(参考)

【効果】

本発明で得られた燐ドープ粒子をリチ
ウムイオン二次電池負極材として用い
ることで、レート特性及びサイクル性
に優れたリチウムイオン二次電池を得
ることができる。また、製造方法につ
いても簡便であり、工業的規模の生産
にも十分耐え得るものである。

【実施例】

(1)Si/Oモル比が 1/1.02で平均粒
子径5μmの珪素複合体粉末 100gを
バッチ式加熱炉内に仕込んだ。
(2)また炉内の温度分布を調査して、
珪素複合体を900℃に設定した時に200
℃となる場所にPOCl3を2.5g仕込んだ

(3)Arガスにて炉内置換後、Arを停
止し300℃/hrの昇温速度で900℃まで
昇温、3時間保持した。
(4)その後、1,100℃に再昇温させ
つつ油回転式真空ポンプで炉内を減圧
し、1,100℃、100Pa以下に達した後に
CH4ガスを0.5NL/min流入し、5時間の
黒鉛被覆処理を行った。なお、この時
の減圧度は800Paであった。

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<生成物>

処理後は降温し、約 105gの黒色粉末
を得た。得られた黒色粉末は、平均粒
子径=5.2μm、黒色粉末に対する黒
鉛被覆量4.9質量%の導電性粉末であっ
た。また、この粉末のP含有量をICPに
て測定した結果、1,500ppmであった。

<電池評価>

得られた導電性粉末90質量%にポリイ
ミドを10質量%加え、さらにN-メチ
ルピロリドンを加えてスラリーとし、
このスラリーを厚さ20μmの銅箔に塗
布し、80℃で1時間乾燥後、ローラー
プレスにより電極を加圧成形し、この
電極を350℃で1時間真空乾燥した後、
2cm2に打ち抜き負極とした。

ここで、得られた負極の充放電特性を
評価するために、対極にリチウム箔を
使用し、非水電解質として六フッ化リ
ンリチウムをエチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートの1/1(体積比)
混合液に1モル/Lの濃度で溶解した非
水電解質溶液を用い、セパレータに厚
さ30μmのポリエチレン製微多孔質フィ
ルムを用いた評価用リチウムイオン二
次電池を作製した。

作製したリチウムイオン二次電池は、
一晩室温で放置した後、二次電池充放
電試験装置((株)ナガノ製)を用い、
テストセルの電圧が0Vに達するまで
0.5mA/cm2の定電流で充電を行い、0 V
に達した後は、セル電圧を0Vに保つよ
うに電流を減少させて充電を行った。
そして、電流値が40μA/cm2を下回っ
た時点で充電を終了した。放電は 0.5
mA/cm2の定電流で行い、セル電圧が2.0
Vを上回った時点で放電を終了し、放電
容量を求めた。

以上の充放電試験を繰り返し、評価用
リチウムイオン二次電池の200サイクル
後の充放電試験を行った。その結果、
200サイクル後の容量維持率86%であり、
サイクル特性に優れたリチウムイオン
二次電池であることが確認された。ま
た、放電を0.2c及び1.0cで行い1.0c
放電時の放電容量を0.2c放電時の放電
容量で割ったものを百分率で求めたと
ころ、90%であり、優れたレート特性
も確認できた。
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表 

 

第一原理バンド計算によって可視化した充放電反応に伴う電子移動の様子

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特許|リチウムイオン二次電池用負極
      材料およびその製造方法
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【課題】

リチウムイオン二次電池の充放電特性
を向上させることができる負極材料、
およびこの負極材料の製造に適した方
法の提供。

【解決手段】

負極材料は、リチウムイオン吸蔵部材
を含有する外表膜と、外表膜内の中空
部と、外表膜に存在する開口部とを
有する。また、製造方法は、加熱によ
りガス化する核材表面に、粉状のリチ
ウムイオン吸蔵部材を含有する膜を被
覆する被覆工程と、被覆工程の後に核
材をガス化させる加熱工程とを有する
(→凹面部を有する膜状の負極材料は
負極材料の凹面部に電解液が流入し易
く、負極材料内部にリチウムイオンが
移動しやすくなる)。

 
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特許|
非水系二次電池用複合黒鉛粒子
それを含有する負極材料、負極及び非
水系二次電池

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【課題】

(複合黒鉛粒子をもちいることで、非
水系二次電池にしたとき)負極材料を
有する活物質層を高密度化しても、初
期サイクル時の充放電不可逆容量が十
分小さく、充電受入性に優れ、サイク
ル特性に優れた非水系二次電池を提供
する。

【解決手段】

球状黒鉛粒子(A)と黒鉛化可能なバイ
ンダーの黒鉛化物とが複合化した複合
黒鉛粒子(B)であって、(a)及び/また
は(b)を満たす非水系二次電池用複合
黒鉛粒子とする。(a)球状黒鉛粒子(A)、
複合黒鉛粒子(B)のレーザー光回折法
による累積50%径D50、90%径D90、10%
径D10が、式1、2及び3を満たす;
1.1≦D50(B)/D50(A)≦2.0(式1)、1.1
≦D90(B)/D90(A)≦2.4(式2)、1.0≦
D10(B)/D10(A)≦1.8(式3)、(b)球状
黒鉛粒子(A)、複合黒鉛粒子(B)のXRD
から測定される110面と004面の比の値
をx、yとしたとき、その比zが1.2以上
3.5以下である。

 表


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ざっと、リチウムイオン二次電池及び
関連知財を見てきたが、正極、負極、
電解質などの構造×素材の改良がなさ
れ堅牢性(耐久性)及び高効率性、安
定性が向上していることが伺える。現
場での開発研究成果が相乗効果を生み
10年以内にはコンパクトで高性能でな
おかつ廉価なリチウムイオン二次電池
などの充電可能な電池が市場に出てく
ると確信する。今回の下調べで、リチ
ウムイオン電池の大型化に、電池エネ
ルギー密度の向上に加えて、安全性、
高速充放電特性、そして一層の長寿命
化などの電気化学特性について格段の
向上課題など開発研究の要所が把握で
きた。大変意義深い一日だった。








【レアアース問題】

希土類元素(rare earth elements、レア・
アース)は、スカンジウム 21Sc、イ
ットリウム 39Y、ランタン 57La から
ルテチウム 71Lu までの17元素からな
るグループ(元素記号の左下は原子番
号)。周期表の位置では、第3族のう
ち第4周期から第6周期までの元素であ
る。なお、希土類・希土とは、希土類
元素の酸化物である。これが尖閣列島
問題から中国からの輸出制限問題で揺
れている。しかし、石油などの地下化
石燃料などと同じ早晩枯渇し同様のこ
とが起きるし、
早めに代替元素への切
り換えは創生の準備を始めるべきだし

見方を変えれば、大量採掘し枯渇させ
ることが代替及び回収技術開発を早め
るとでもいえる。

備蓄行動の一斉に起これば“オイル・
ショック”の様に、急激なインフレに
見舞われる可能性が出てくる。この課
題も改めて考察してみたい。

              

コメント
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