岐阜の住宅設計事務所の でいbyでい

岐阜の住宅屋 タマゴグミの日々の他愛もないことを綴ったブログです。

材料を探しに倉知製材所さんへ

2021-09-27 | 日記

今日はいい天気でしたね。私は昨日から下呂にはいり、今朝は倉知製材所さんへ。

倉知製材所さんはタマゴグミの家の構造材を全て賄ってくれている下呂の製材所です。

製材所は丸太を挽いて乾燥等を行い梁や柱のもとを作っている会社です。丸太を挽くとき副産物としてうすい板も作っています。それらの板は、手を加えられて床材になったり壁材になったりと利用されています。

 

で、私が狙うのはそのように加工される前の材料です。

加工されればされるほど、人の手が入れば入るほどビックリするほど価格は上がっていきます。そこで、手が入る前の材料を見に行きなんか使えないかなと、年に数回探しに行くのです。

写真は先日お引渡しさせて頂いた家です。

この外壁も、そうやって探してきた材料です。

壁としてつくられた材料は、実という加工がしてあったり長さが4mあったりと 壁に使うにはちょうど良いつくりになっています。しかし、探してきた材料は、長さが2mだけ、切りっぱなしの材料でした。

それでもジョイント部分や、貼り方を工夫すればこんな感じで使えます。しかも価格は3分の1程度!

 

いや~木は雨に弱いでしょ。と思いますよね

写真の右の壁、倉知製材所さんの倉庫の壁ですが この木は約30年前に貼られたものです。しかも、貼った当時に1回だけ塗装をしただけのものです。ある意味サイディングより長持ちの材料と思いませんか?ただし、きちっと軒があることは条件ですが。

 

最近のサイディングは優れていますから、自然に汚れが落ちる加工とか光が当たって汚れが分解する河港とかされているようです。(使ったことがないのでうわさでしか知りません)

けど、それって貼った時の状態を維持することが一番美しい状態ということじゃないかと思います。

方や木の外壁は、色は変わるは、節は抜けるは、やせるは縮むは、たまに割れるは・・・ 最初の状態を全く維持してくれません。けど、それが味になり愛着になり変化を楽しめるようになります。

私としては後者の方が好きなのですが、あなたはいかがですか?

 

ちなみに、板を担いで歩いているのは倉知社長です。そして持っている板は今回の戦利品です。

次回の家づくりでちょっと使ってみようかと思ってサンプルを頂いてきました。

 

そうそう、こうやって材料を探しに来る人は建築屋に限らないようです。

今話題のヒノキ枕、その原料は倉知製材所さんらしいです。

ひのき枕

 


フルリノベーションにおける中古住宅(既存住宅)購入に対する持論 (なんか論文みたい・・・)

2021-09-14 | 日記

写真は岐阜市内でフルリノベーションを行っている物件です。50年前の物件です。瓦がブルーシートで養生をしてあります。なんか幻想的でいいですね。

 

最近立て続けに中古住宅を購入してフルリノベーションをしたいという相談を受けました。

いままで私は中古住宅を買うのなら新耐震、つまり昭和56年6月以降に確認申請をとった物件がいいですよ。と勧めてきました。平成初期なんか見つかったら筋交い金物とかもバッチリついていていいじゃん。と思っていました。

最近具体的相談を受けて、そして上記のような昭和40年代の物件と、弊社が買った平成初期の物件とリノベーションをしてみて解ったことがあります。

 

フルリノベーションをするなら、家の価格がマイナス、もしくはゼロの物件がいい!!(つまり古いのがいい!!)

これはあくまでも私の考えですからね。攻撃や突っ込みされると心が折れて凹みますのでやめてくださいね。。

 

中古住宅の相談を受けるとき、まず見るのが周りの更地の価格です。その更地の価格より高かったら家に価値があるということです。新耐の物件の場合「ああ。この家は300万円か。 えっ、この家1千万円??」ということが多いです。

それが、40年以上 50年以上前の物件になると「えっ、周りの土地代より安い。」とか「ああ、ここは土地代だけね。」という物件が多くなります。

ぶっちゃけ話をします。

耐震改修・断熱改修をきちっとやるのであれば、平成初期の物件だろうが50年前の物件だろうが骨組みだけにしなきゃいけないんです。

基礎がだめ?? それは平成初期の物件も似たようなものです。どうせ、補強で基礎を作り直すのです。

柱が腐っているだろう。 1本や2本腐っていても取り換えは数万円です。それに昔の家はスカスカで結構風が通っているので案外腐っていません。

 

新耐震基準で家の価値がついているものと、50年前の物件で家の価値がマイナスのもの。購入して改装する金額が同じ予算だとしたら、性能は逆転することは容易に予想されます。

 

ご注意を

だからと言って、古い家が良いとは言いません。

中古住宅を購入するとき考える一番の要素は 立地です。また、断熱性能はあきらめてチョットだけ触って住みたいとか、そのまま住みたい方には、最低限新耐震以降、築浅の物件をお勧めします。

 

中古住宅や既存住宅を購入して住もうという方は、まずは工務店さん探しから行って下さい。相談ができる人をまず見つけることがスタートとなります。

 


自分で検証してから職人さんにお願いする

2021-09-14 | 日記

岐阜の狭小住宅、もうすぐ完成です。狭小住宅でも木々の景色や開放感をあきらめたくないというご希望を叶えるために、こんな感じにしました。「おお~~」と計画した自分でも思う感じに仕上がっています。

構造もおろそかにしていません。許容応力度計算の耐震等級3を出しています。

で、昨日お世話になっている佐藤実先生のネット会議で「計算の内容も理解しなくちゃ」といった話がありました。

タマゴグミでは構造計算をソフトを使ってやっています。だから間違いのない結果が出てくるのですが、複雑な計算内容については私も理解不足のところがあります。今後は中身も理解していかなくちゃと思った昨日でした。

と前置きはこの程度で

写真のバルコニーの上にパか~っと穴が開いていますね。

その部分には格子状の扉をつけます。これを建具屋さんにお願いするとすごい金額が請求されます。それは当然なんです。材料も建具用のもの(材木谷さんに言わせると、建具や家具に使う材料は魚のトロみたいなもんだと言っています)木組みもほぞを掘ったり色々手間がかかります。

当然、今回もそんな予算のっていません。で、毎度毎度の私の工作となります。

使っている材料は、家の壁とか天井とかに使う下地材です。 その中でできる限り節がなく見栄えがいいものを選んで、寸法カットしてカンナとペーパーを当てます。

通常格子と建枠は溝を掘ってはめ込むのですが、それをやるとすごく手間がかかります。接着剤とビスですべてとめます。そして通常縦勝ち(縦枠が下まで伸びている)とするおさまりを、横勝ちとして、全てビスと接着剤ででき、かつビスが見えないように仕上げます。

それでできたのがこれです。

なかなかなものでしょ。

これを建具屋さんや大工さんに見せて、この方式でつくるとコストダウンできないかと相談をします。

完成品は今週中に取り付けます。

出来たら写真をアップします。