岐阜の住宅設計事務所の でいbyでい

岐阜の住宅屋 タマゴグミの日々の他愛もないことを綴ったブログです。

遮熱材の力

2011-08-30 | 日記

今回仕様する遮熱材です。なんか宇宙服の技術を云々という材料ですが、わたしには関係ないことです。

熱帯化する日本で夏少しでも涼しくならないかと思い使用します。

これは断熱材ではないので冬はほとんど機能しません。(メーカは機能するといっていますが・・・)

 

この材料は、夏の断熱材の負荷を減らすためのものです。

屋根は、夏は70度近くの熱を持ちます。そのすぐ下に断熱材があったら、70度をどこまで落とせるかという過酷な仕事をしなくてはいけいません。

タマゴグミの屋根は、断熱材の上に通気層を設けています。つまり、断熱材を木陰に入れたような感じです。そうすることで、断熱材の負荷を減らしています。

今回はさらに木陰にいる断熱材に、日傘を持たせてみたという感じです。ですので、劇的な変化はありません。ただ、効果はあるはずです。

 

う~ん、屋根の遮熱、断熱、通気についてわたしの考えを書きたい・・・・けどむちゃくちゃ長くなる・・・・

 

簡単にわたしが大切だと思っていることを数点。

1、屋根の温度をそのまま断熱材に伝えない工夫。

2、かといって、通気層を大きくとって空気自体を停滞させない。(逆に暑くなる可能性あり)断熱材に触れる常温の空気量を多くする工夫。

3、しかし、断熱材の内部自体には空気を通さない。(冬の断熱に致命的な欠陥を与えます)

4、メーカの言うことは、鵜呑みにせず自分の判断基準を持つ。(メーカーの言うことにうそはありません。ただ、条件がそろわないと出ない性能という事柄が多いのです)

 

タマゴグミが使っている材料って、一つ一つ取ってみたらたいしたことないんです。けど、それら材料がみんな寄ってたかって協力し合うことで高価な材料や工法たちに勝つ力を持つことが出来るのです。

なんか、日本ぽくっていいでしょ。

 

 

 

 


タマゴグミの選ばれる理由

2011-08-29 | 日記

文書だけです。

カッコいい題名で始まりましたが、内容はちゃうんですね。(違うんですね)

 

タマゴグミが選ばれる理由は、この手の住宅を作る工務店としては安いから。

 

これが大きな理由なのです。

 

ほとんどのハウスメーカー、工務店を検討されたお客様と話す機会がありました。

タマゴグミを検討しだした理由は、まずは価格が安価だからと言うことから始まったそうです。

 

当社は、小さな会社ですので、経費も少なくてすみます。広告も雑誌にも出していませんので、宣伝広告費が最小限ですんでいます。それを価格に反映させています。

 

上記を読むと一見自慢と見えるのですが、実は反省をこめています。

 

わたしの友人で、知多にベイホームという住宅屋さんがあります。輸入住宅を作っている会社です。

そこの代表の谷脇さんは、工務店でありながらデザイナーとしての実力がある方です。

そしてお客様は「ベイホームはちょっと高いけれど、谷脇さんに造ってもらいたいから。」と依頼されます。

 

わたしの理想です。

だからと言って価格を上げるというわけではありません。まずは、価格以外の要素で選んでいただけることを多くすることがわたしの理想です。

そのためにはもっと品質を上げ、もっとデザインの腕を磨かなくては。

 

うん、今日もまじめな文書だ。

 


明日は建前です

2011-08-28 | 日記

明日(29日)は建前です。

ちょっと涼しくなってきましたが、まだまだ暑いのでメンバーの体調を見ながらの作業になると思います。

今回は離れ付き住宅ですのでちょっと大型の物件です。

 

写真だけですが、途中の様子をアップします。

 

今日のわたし

お昼間はプレゼンをさせていただき、その後現場へ明日の材料を届けに行ってきました。家に5時についたのでリアルジョギング(ジムで走るのを仮想ジョギングまたの名をハツカネズミ走法、、実際の道路を走るのをリアルジョギングと表現しています)をしました。

家から一夜城(と言われたって、安八近辺の人じゃないとわかんないですね)まで、往復1時間半。

バーちゃんの自転車にはぶち抜かれるは、小学生のお子様どもの暴走自転車にも置いてきぼりを食らうは。 若いときはもっと早く走れたのにといつも思います。

 

走るのが遅くなった理由は、若いときから十数キロついた体重が重石になっているせい? それとも年齢のせい? どっちなんでしょうね。

 


建築屋的 掃除機の使い方

2011-08-27 | 日記

ちょっとグチを。

ホームページに求人の案内を出しました。まだ10日程度なのですが、まったく募集がない。 お金を支払っていただけるお客様からの資料請求があるのだから、お金を支払う求人はもっと来ると思ったのに・・・・・

 

と、別に急いでいない求人ことを話したあとは本題に。

 

掃除機をかけています。

普通掃除機は、ほこりを吸い取ってきれいにするものですが、わたしが吸い取っているのは・・・・水。

今回は、剛床と言う方法をとりますので、建前の前に床の合板まではってしまいます。最近降った雨で、基礎は水浸し。このまま合板を貼ったら水が残り結露の原因になります。

 

そこで「掃除機」を使って水を吸い取ってしまいます。工業用のものはこのように使えるのです!!・・・・・が、9800円のどこ製かもわからないマシーン。。いつまで持つかちと不安なのです。

 

ちなみに、タマゴグミが最近剛床を採用しているのは、強度を高めるという理由より、床の部分での気密を取るのに都合が良いからです。

以前は根太(ねた)という材料を使っていましたので、床と壁の取り合いのところの気密を取るのに一苦労していました。

 

根太工法 剛床工法 両方とも利点欠点がありますが、今回は長くなるのでやめます。

 

午後からは、岐阜の町屋タイプの家で、石膏ボードを大工さんと一緒に2階へあげていました。

この時期、数十枚を2階に上げるのは一苦労です。

 

 

そ、そうか! 人材募集がないのは、わたしの毎日の行動を公開しているからか。 朝、倉庫から山盛りの材料を積み込み、基礎の水を処理して、その後建材屋さんに材料を購入しに行って、そして、大工さんと材料上げ。

こんなことを書いていたら、誰だって「こんなこと毎日したくない~~」と思いますわね。


ちょっとづつ変えていこう

2011-08-25 | 日記

今朝は、29日に建前を行う現場の土台敷き立会いでした。

私がつくちょっと前から雨が降り出して、大工さんに「あんたが来ると、ちゃんと雨が降る・・・」と言われてしまいました。

「そんなことないって!」と反抗したのですが、私が現場を離れた11時ころ。晴れてきました・・

と、雨を呼び寄せる力があることをちょっと自慢した後は本題です。

 

これは、今回採用する金物工法です。以前から気になっていた通し柱の断面欠損を減らすために、今年から無垢の木でも使える2種類の金物工法を採用しています。これはそのひとつでAPS工法です。Aはりんごの略 Pは棒の略 Sは工法の略 続けると 「りんごと棒の工法」となり、リンゴ飴を想像させるふざけたネーミングです(タマゴグミのほうがもっとふざけているか・・・)

じゃあ今までの工法は悪かったのか?というと、そんなことありません。 気にしているから、通し柱の周りは筋交いだけでなく、構造用合板で固め、軸の変形を出来る限り食い止める方法をとってきました。 今回はさらに安定を増したと言うことでご理解ください。

この工法は当社では初めてですので、慣れた技術者をつけての建前となります。きっとその方は一日振り回されることでしょう。かわいそうに・・

 

さて、街中で進行中の現場では羊毛が入ってきました。

お客様がいらっしゃったので、端切れをわたし、「どうですか?動物園の香りがしますよ。」と、スメルテイスティングをお勧めしました。

後から気づいたのですが、バラの香りと言われたら嬉しいですが、動物園は いかがなもんでしょうね。今度から「セーターの香りがしますよ。」に変えます。

なお、動物園の香りを感じようと思ったら、断熱材をベタッと鼻に押し付けなくてはしませんので、部屋中が動物園の香りにはなりませんのでご安心を。

 


現場を4日ほど離れていました

2011-08-24 | 日記

日曜日から今日まで出張でした。
日曜日は岐阜で新築を考えていらっしゃる東京のお客様と面談。温かく迎えられて本当に嬉しかったですね。9月に一度うちの家を見ていただくことにしました。

月曜日からは、仙台へ移動して町の工務店ネットという会の勉強会。


今までの家は、殆どが冬暖かくするために考えられてきました。そのため「魔法瓶」という形がよいとされてきました。

しかし、魔法瓶とは、暖かいものは暖かく、冷たいものは冷たくと言うのが基本です。
つまり、エアコン等空調はいつもつけっぱなしが基本なのです。

また、夏は開口から日光が入ると性能がよいために一気に室温が上昇すると言うことがあります。

今までの家はどちらかと言うと、冬の過ごし方を中心に考えられてきました。しかし、年々気温が高くなる日本、そして消費エネルギーを出来る限り減らさなくてはいけない日本では、その工法が不都合を起こすこともあります。

 

なんか硬い文書ですね・・・・いかんいかん。ちょっと砕けて

 

この3日間、昼間は眠たい目をこすりながら、夜は「もういいです・・・」という量のお酒を飲みながら、そして、体重が1キロ半増えると言う犠牲を払いながら学んできたのは、「断熱」「射熱」

 

涼を感じる家は、湿度コントロール、熱の到達を遅くする屋根 夏の直射光を防ぐ なんですね。

そして、前者2つは 断熱材がやる仕事 そして後者は深い庇 ブラインドがやる仕事。

 

はい、気づきました。タマゴグミの家結構いい線まで行っているんです。

羊毛断熱材=湿度コントロールをする断熱材。 そして、タマゴグミの家の庇は結構長い。とはいっても、たまたま偶然だったんですけどね。

 

今後の課題は、屋根です。コストをかければ可能なのですが、今のコストで上記を実現するにはちょっと時間が要りそうです。

 

 

 


バリアフリーをちょっと考えてみる

2011-08-19 | 日記

今日の現場の様子です。いつもながらアンカーボルトが びしっと並んでいます。Goodですね。

と、現場の自慢をした後で、今日の本題です。

 

荒川修作さんって、ご存知ですか?惜しくも去年お亡くなりになった芸術家です。この地方では養老天命反転地を設計した方です。

荒川さんは、その他集合住宅も作っています。どんな住宅かというと、段差はあるし、坂はあるし、床はでこぼこだし、とてもバリアフリーとはかけ離れた住宅なのです。けど、荒川さんはその住宅は小さな子供から老人までのために作ったと言っています。

なぜか、  それは、「動く・感じる」ことがテーマだからです。 子供は子供の、老人は老人の動きががあり、感じ取り方がある、だからいいと。

 

これに似た話で、私が体験したことがあります。 設計事務所時代に病院設計をしていたとき、医療関係のセミナーに出席しました。そのとき衝撃的な話、しかし、当たり前の話を聞きました。

「病院は寝ているところじゃない。早く座るようになり、早く立つようになるところだ。」

 

バリアフリー住宅、病院、これらを設計するとき、設計者は優しくなってしまう。老人に優しく 病人に優しく。

そのやさしさは間違うことが多々あります。 出来る限り動かず、出来る限り楽に、そして快適に。

 

お年寄りのためを本当に考えるのであれば、もっと動かなくちゃいけないように、もっと自立できるように造らなくちゃいけない。

だから、バリアフリー住宅で一番大切なのは、広さでもなく、手すりを沢山つけることでもないと思います。

 

大切なのは、移動したくなる間取り、そして、表舞台と裏舞台を分けること(これを詳しく書くとちょっと誤解を受けますので、興味のある方は次回お会いしたときにでも聞いてください) 手すりや広さは 動くための手段として考えることだと私は思っています。

 

設計屋として、本当のやさしさが表現できるように早くなりたいものです。