
宇治市木幡の許波多神社は、ファンの間では「あずにゃん神社」と呼ばれ親しまれていると聞いたことがあります。劇中で、あずにゃん中野梓が先輩たちの受験成功をお祈りしに参拝した神社のモデルであるからです。

拝所前の賽銭箱です。中野梓は賽銭として「10円掛ける100回」の千円札を投じています。

劇中の賽銭箱は、実物と完全に一致します。ここまで同じですと、アニメの世界観にどっぷりとひたれますね・・・。この中へ、千円札が吸い込まれていったわけです。

そして中野梓は鈴緒を持って左右に揺らし、本坪鈴をカラカラと鳴らします。けっこう長く揺らしている様が、祈りの真摯さを示しています。

実際の同景色です。門形式の拝所の構えや木組みの模様、狛犬や灯籠、そして建物を保護する金網に至るまで一致しています。

柏手を打って祈願するあずにゃん。「絶対」を九回も繰り返した後、「みんなそろって第1志望に合格しますように」と深く拝礼し祈ります。

同じアングルで撮ろうとするならば、もっと後ろに下がらないといけないのですが、灯籠や金網にさえぎられるので、上図で撮るのが精一杯でした。

祈願を終えて拝所を背にする中野梓。この直後にポケットの中のアメに気付きます。平沢唯がチョコケーキの返礼にくれたアメでした。

この図も完全に一致・・・、と思いきや、賽銭箱が囲いの中に収まっておらず、前面のみが外に張り出しています。わざと変えてあるのでしょうか。

そして鳥居に向かう中野梓の後ろ姿。夕日に染まる空が良い雰囲気です。夕方に行けば同じ景色が味わえるかと言うと、それは無理です。

このように実際には同位置に拝殿が建ちます。鳥居と右の手水屋が一致しますので、劇中では拝殿を省略していることが分かります。そうすることで神社境内の空間を広くとって、ゆったりした空気感を表現しようとしたのでしょう。こういう細やかな演出ぶりが、京都アニメーションの特徴の一つです。

この日は桜が満開でしたので、しばらく脇のベンチに腰かけてお茶を飲みつつ揺れる桜花を見上げました。

境内の北側に並ぶ境内社です。市杵島神社、稲荷神社、愛宕神社、八幡宮社、天照皇大神宮、春日神社です。このように京畿の主要神が列する状態は、この神社が長い歴史の中で他社の信仰も取り入れて参詣者の祈願に応えてきた様相を示唆しています。 (続く)
自分のことでもないのに、「絶対絶対」を繰り返す。あずにゃんの4人への想いが伝わります(^^)
ついでに京アニショップへ行ってグッズも買う、というのがファンの定番コースでした。電車利用だと宇治駅、六地蔵駅からの巡礼も可能です。
現在はユーフォニアムの聖地巡礼のスタンプラリー等が実施されているようです。