ステップ3では、ドライブスプロケットつまり起動輪、リヤボギーを組み立てます。ステップ4ではフロントボギーを組み立てます。ボギーは合計4つあり、フロントとリヤのパーツの一部が異なりますので、それぞれ2つずつ作ります。
公式キットのエレール製品のほうではボギーのパーツが全て同じですので、そのまま4つのボギーを組み立てます。今回のタミヤキットのほうが細部もきちんと造形してあるため、ボギーも2つずつ作り分ける形になります。
ドライブスプロケットつまり起動輪です。上図の下が組み立て前、上が組み立て後の状態です。ポリキャップを入れることで回るようになります。好みで接着固定する方も居られるかもしれませんが、今回のキットでは履帯の装着時に起動輪が回っていたほうがセットしやすいです。
リヤボギーのパーツ類です。公式キットのエレール製品のほうではもっと細かくパーツが分かれていますので、組み立て易さはこちらが上です。
組み上がりました。転輪は接着固定しました。
続いて、フロントボギーを組み立てます。サスペンションのパーツだけが異なっているので、向きに注意して組んでゆきます。
組み上がりました。
ステップ5では後部転輪を組み立てます。ステップ6では、ホイールを取り付けて足回りを形成します。
後部転輪のパーツは3個から成ります。公式キットのエレール製品のほうでは4個になっていますので、こちらが組み立て易いです。
組み上がりました。
ステップ6に進みました。
片側のホイールを全て取り付けました。転輪が一直線になっているか、定規をあててチェックしました。少しでもズレたり歪んだりすると、連結式履帯にも負担がかかりますので注意が必要です。
もう片側も組み付けて、御覧の通りに仕上がりました。以前に作った、同じフランス戦車のB1bisの足回りを何となく思い出させます。フランス車輌らしい足回り、と言えましょう。
あっさりと出来上がりました。公式キットのエレール製品のほうではパーツがもっと分かれていて組み立て工程も多いので、時間もかかるでしょう。
従来、BC自由学園チームのソミュアS35を作る場合には、タミヤ製品が利用される傾向が多いと聞いています。プラッツ発の公式キットのエレール製品は、砲塔形状の差異などが指摘されるほか、全体としてあまり評価が上がっていません。今回の製作にて足回りまでを組み立てた時点においても、タミヤのほうが作り易いという印象があります。
ですが、アニメの劇中車をなるべく再現製作するという方針で取り組んだ場合、ガルパン仕様への改造および追加工作の作業量は、今回のタミヤ製品の方が格段に多いです。その主な理由として、車体各所のリベットの大部分が省略されている事が挙げられます。
公式キットのエレール製品では車体各所のリベットもきちんとモールドされており、砲塔右側面形状の修正さえ出来れば、砲塔の細部の表現はエレール製品の方が良いため、あとは素組みでもほぼ劇中車に仕上げられます。
なので、BC自由学園チームのソミュアS35を作る場合には、タミヤ製品が最適かというとそうでもない、というのが個人的な感想です。公式キットのエレール製品にも長所があるからです。より劇中車に近づけるなら、エレール製品の車体にタミヤの砲塔を付ける、という形が良いのかもしれない、と思います。 (続く)