ステップ16では主砲と砲塔前面部を組み立てます。が、プラッツ公式キットガイドではインテリア部分が省かれています。さらにガルパン仕様への追加工作が五つあります。
一つ目は、主砲のC2の先端の太い部分をカットし、あらためて砲口をピンバイスで開けておくことです。二つ目は、機銃マウントの前面にも装甲リングを追加することです。これはプラッツキットのパーツB1を使用し、劇中の形状にあわせて左右をカットして接着します。
三つ目は、パーツC8を省略し、その接着部分にあたるところにリベット2個を復元することです。四つ目は、砲塔前面部のリベットパターンを劇中の状態に合わせることです。スケールの関係でリベットがつけられない所もありますが、最低でも12個はつけることになります。五つ目は、内部のF17の先に額当てを追加することです。
ステップ17ではキューポラ部分を、ステップ18では砲塔全体を組み立てます。これらはガイドの通りで良いですが、私の制作においてはクリアパーツのJ5、J6は取り付けませんでした。出っ張るので、キューポラにカラコレやスイングなどを乗せる際につっかえてしまうからです。
以上の工程を、私の制作においてはドラゴンキットガイドの方を見ながら組み立てました。砲塔内部のインテリアも作るからです。
ここで改めて劇中のワンシーンを参考にして、砲塔部分の主な追加工作ポイントを確認してみます。まずキューポラ前のペリスコープは防水カバー無しのタイプを使います。パーツはC24です。機銃マウントの装甲リングについては前述しました。次に主砲右側にある覗き窓に庇がつきます。この庇はドラゴンキットではエッチングパーツMA45となりますが、形状が異なるので、プラ板で自作します。
フェンダー外側の細長い側板については、前述しました。
以上の諸点をふまえて、主砲の組み立てから取り掛かりました。ドラゴンキットガイドのステップ20にあたります。既に主砲のC2の先端の太い部分をカットしてあります。
主砲の組み立てが終わりました。砲塔内部部分も劇中とほぼ同じです。
続いて砲塔前面部を組み立てます。パーツC8を省略し、キットには無い装甲リングをプラッツキットのパーツB1にて再現しました。左右が縦にカットされていますので、その形に合わせてあります。
装甲リングをB1にて再現する際に、その接着面にあたるリベットを全て切り取っておきました。切り取ったリベットは砲塔前面部のリベットパターン修正時に必要なので、保管しておきました。
砲塔前面部をの組み立てが完了しました。リベットパターンも可能な限り劇中に合わせましたが、スケール的に全部を完全に再現出来ませんでした。リベットもジャンクパーツから調達しているため、大きさが微妙に異なっています。見ようによっては、手作り感が醸し出されてくるので、それはそれで良いと思います。
砲塔内部の照準器も組み立てました。キットのパーツはC32とF17の二個だけですが、ガルパン仕様では照準器の先に額当てがセットされています。
額当ての形を劇中のワンシーンにて御覧下さい。黄色円内に示すような形状です。
ジャンクパーツから適当なパーツを選んでカットし、F17の先端に載せました。上画像で緑色に見えるパーツがそれです。
機銃もセットして、ステップ20を終えました。劇中では、砲塔内機銃の描写は見かけなかったように思います。
ステップ21に移り、キューポラ部分を組み立てました。
キューポラ部分が出来上がりました。ハッチF6は、ピットマルチ使用によって可動状態にするので、接着していません。クリアパーツのJ5、J6も省きました。
ステップ22に進み、インテリア部分の工作より先に砲塔の組み立ての一部を進めました。ステップ21で組み立てたキューポラを取り付け、ペリスコープのC24、乗降用手摺のC30も接着しました。
砲塔内部では、天井にセットされる砲弾ケースF9、砲塔回転用ハンドルC6およびC29を付けました。この戦車の砲塔は手動で回す形式です。
劇中でも、河嶋桃がハンドルを操作しているシーンがあります。また、このシーンで河嶋桃が砲塔内の左側座席に着いていることがうかがえます。ドラゴンキットには左右二つの座席パーツがついていて、右側座席も劇中で確認出来るので、後でこれらの座席パーツも付ける予定です。
さらに砲塔内部では、ガルパン仕様への追加工作が一つあります。上のワンシーンで角谷杏が使っているぺリスコープです。キットにはこれに該当するパーツがありません。
そこで、ジャンクパーツから適当なパーツを選んでそれらしくカットして取り付けました。その接着位置は、あらかじめ主砲や機銃部分を仮組みして、それらと干渉しないところに定めました。
砲塔部分の組み立てが終わりました。砲塔前面部の接着は、インテリアを塗装してから行う予定です。
最後に、主砲右側にある覗き窓の庇を、プラ板で自作して取り付けました。上写真の撮影後に微調整して少し小さくしました。
ここまでくれば、組み立て工程はあと僅かとなります。そのあとは、インテリアを塗装しながらの組み立てに移行します。インテリアを見られるように車体を分割式にする案をここで再度検討してみましたが、どう考えても難しいように思われたので、インテリアを塗装した後に車体も接着して組み立てたほうが良さそうだと考えました。
38(t)戦車は、前部に折り畳み式の大きなハッチがありますし、砲塔も取り外し可能なので、それらを開ければ車内もだいたい見られます。エンジンフードのハッチも可動状態にすれば、車体を分割式にしなくてもインテリアを見て楽しめるわけです。 (続く)