伊豆オレンヂセンターの方に教わった通りに脇の道から稲取細野高原に登りました。広い2車線の道がぐるりと右にカーブして続き、ずっと登り坂でしたが、そのまま谷間に降りる形で下り坂となり、クランク辻に出て道は1車線に減りました。教えられた通りに道なりに進み、まもなく稲取からの一般的な登り道に合流しましたが、そこからは本当に狭い道で、対向車が来たらどうしよう、というグビ姉ばりの不安を抱えっぱなしとなりました。
山神社付近の集落を抜けると道は山林の中に入りました。その入口付近で上図の案内標識を確認しました。
入口付近はこの程度でしたが、奥に進むと道幅は狭まり、舗装もアスファルトからすべり止め付きコンクリに転して揺れがひどくなり、所々に落下した大きな枝や落石が転がっているので、慎重によけて進みました。
原作コミック8巻の119ページ1コマ目が、該当ルートの描写となっていますが、実際の道幅はもっと狭いです。
蛇行する山道を慎重に進んで1キロばかり登っていくと、上図の景色のところに出ました。原作コミック8巻の119ページ3コマ目と同じ景色でした。大垣千明が「あれっ、ここキャンプ場か?」と言い、各務原なでしこが「ホントだー、林間キャンプ場だねぇ」と話した場所です。
どうやら、このキャンプ場の範囲からが細野高原に含まれるようです。上図の案内看板を見て地理状況をおさえましたが、車でどこまで行けるのかは分かりませんでした。
そこで、キャンプ場の管理事務所にいた係員の方に尋ねて色々教えていただきました。このキャンプ場の奥に2ヶ所駐車場があり、普通は車はそこまでであること、春秋のイベント期間には伊豆急行線の伊豆稲取駅からの臨時路線バスが奥の駐車場まで運行されること、そこから先は徒歩で細野高原や三筋山へ行くことになる、そして今の時期は桃野湿原の駐車場までは通行可能だが、そこから先はなにか事故があったとかで通行止めになってるかも、ということでした。
桃野湿原の駐車場までの所要時間を聞いたところ、10分ぐらいだと言われました。三筋山の山頂下まで行くなら30分はみておいたほうが良いそうですが、この日は通行止めになってるかもしれないそうなので、とりあえず期待しないことにしました。
細野高原キャンプ場の駐車場です。停めてあるのがマイカーです。右手の樹林に隠れて見えませんが、その奥に細野高原第1観光駐車場があります。春秋のシーズンおよびイベント期間には満車になることも多いそうです。
この景色が、そのまま原作コミック8巻の120ページ1コマ目に出ています。グビ姉たちの車と志摩リンのバイクが進んで行った通り、この道をずっと登って行くと、細野高原第2観光駐車場があります。
ここが細野高原第2観光駐車場です。原作コミック8巻の120ページ3コマ目のシーンがここです。その左側の広い草原が細野高原イベント広場で、春秋のシーズンおよびイベント期間には観光客および登山客で賑わいます。特に秋のススキの景色が有名な場所なので、10月から11月にかけては人気のスポットになり混雑するそうです。関西でいえば、奈良県の曽爾高原にあたるでしょう。
しかも細野高原はパラグライダー競技の聖地なので、そのシーズンにはパラグライダーの講習会や体験教室なども開催されるそうです。それで、春秋のシーズンおよびイベント期間などの時期にはここに入る際に入山料600円を徴収され、ここからの車の通行も禁止となります。
今回、私は最奥の桃野湿原の駐車場まで行きましたが、夏のオフ期であったために入山料も必要ありませんでした。
北の三筋山の尾根上には風力発電の風車が並んでいました。
西側は緩やかに尾根筋も平原も下っていきます。奥の範囲は芝原湿原と呼ばれます。
三筋山から吹き下ろされる風のお蔭で、暑さが気になりませんでした。景色もよくて気持ち良いので、もう山頂まで行かなくてもいいや、と思いました。
イベント広場は大変に広いです。ここでキャンプ出来たら最高ですね。
第2観光駐車場の奥から道か伸びています。春秋のシーズンおよびイベント期間などの時期には、ここからが通行禁止となります。
とりあえず、桃野湿原まで行けるそうなので、奥に進みました。
緩やかな坂道を登っていきますが、左手には中山湿原の広い範囲が望まれました。
少し行ったところで、車を停めて第2観光駐車場の方角を撮りました。気付くと、1台の車が私と同じように入ってくるので、慌てて車に戻って発進させました。
三筋山は、思ったよりも奥にあってかなりの距離が感じられました。もう山頂へ行くのはナシだな、と思いました。
こんな道がえんえんと続くのです。本当に1車線ギリギリで、道路のすぐ側まで湿原の夏草が茂っています。対向車が来ても退避スペースが全くありませんから、どうにもならないレベルです。この日はバイクで登ってゆくライダーを何人か見かけましたが、程なくしてみんな引き返してくるので、やっはり通行止めなのだな、と感じました。
桃野湿原の駐車場にたどり着きました。御覧のように、その先は通行止めというか、一般車の進入禁止の旨が示されていました。これで三筋山に無理して登らなくてもよくなった、と安堵しました。
山頂下の駐車場まで行けたとしても、そこから山頂へは徒歩で登山道を15分ほど登らないといけません。暑さのなかで、とてもそんな余裕も元気もありませんでした。
程なく、私の後に続いて進んできた車も駐車場に停まりました。降りてきた作業着風の方は、地元の観光ボランティアの方でした。高原一帯の遊歩道と車道などを定期的に見回りに来ているのだそうです。それで少し話をして、細野高原に関する情報を色々教えて貰いました。
お話によると、上図の三筋山への車道は、景観保全維持事業用の作業路であるそうです。一般車の観光用車道ではないので、原則的に一般車は進入禁止としているが、無視して入って事故を起こす輩も少なくないそうです。その事故の大部分が、対向車との鉢合わせによるハプニングだそうです。道の両側はだいたい湿原の低湿地なので、無理してすれ違うために路肩にはみ出した結果、湿原の泥にはまってしまう、などのケースがあるそうです。
要するに、原作コミック8巻の124ページのような、グビ姉の神頼みだけで進むとエライ目に合いかねない、ということです。今後ここを訪れるゆるキャン△巡礼者が増える筈なので、気をつけるべきですし、現地でもそれなりの対策が必要となってくるかもしれません。
なお、この駐車場にあるトイレ施設が、細野高原の最奥のトイレであり、それから先はトイレが全く無いそうです。シーズンオフ期に三筋山に登る方がここまで車で来て、停めておくのたそうてす。
今回は、この桃野湿原まで車で行けた事に満足しましたので、三筋山山頂をバックに記念の自撮りをやりました。
実は、この日の巡礼コースの最大の目的地はここ稲取細野高原てはなく、他にあったのです。そこへまだ行っていない段階で、暑い中を無理して三筋山山頂まで行って体力を消耗するのは避けたい、との判断がありました。
それで、地元の観光ボランティアの方と話をした時に、その最大の目的地への行き方も教わりましたが、ここ稲取細野高原へのルートよりもさらにややこしい道順でしたので、間違えずに行けるだろうかと心配になりました。
なぜならば、この時すでに、マイカーのカーナビの指示は実際の地図とかみあわず、違うルートやポイントを表示したりして役に立たなくっていたからです。 (続く)