風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

ヒメグモの巣に、怖ろしい居候/クロマルイソウロウグモ

2021年08月24日 | 蜘蛛の観察
玄関先で見つけた
緑とオレンジ色の、ツートンカラーの蜘蛛。


「ヒメグモ」だと、名前を教えて貰って
毎日観察を続けていました。
丸いものは蜘蛛の卵、卵のうでした。


ヒメグモって、どんな蜘蛛なんだろう?
生態を調べたら、こんな記述がありました。
「網の真ん中辺りに、枯れ葉を釣り
クモはその内側に隠れる」

へえ~、わざわざ枯れ葉を網に持ってくるんだ・・
今まで蜘蛛の巣に葉っぱが掛かっているのを見ると
邪魔だろうと思って、取り除いたしていたけど
意味があって、掛かっている葉もあるんですね。
やっぱり自然に手を出すのは、余計なお世話なのかも。

そんな事を考えていたら
蜘蛛を見つけて4日後、巣に枯れ葉がありました!\(^o^)/

網中央あたりに、自然な感じで掛かっています。

すごいなぁ
ちょうどいい葉を見定めて、運搬して設置する・・
ヒメグモの本能なんだ。
そのまた4日後には、枯れ葉が追加されていました。


最初に持ってきた葉っぱの角度を修正して


その中に、大切な卵を運び込んで
自分の身もスッポリと隠していました。
写真は下から覗き込むように撮りました。



庭に、他にも蜘蛛が居ないか
注意深く見てみると
ヒメグモの網が幾つもあるのに気づきました。
この子は体色がオレンジ色です。
子グモもいました。


玄関先の子と同じ。緑色の個体もいました。
産んだ卵を守ったり、子育てする蜘蛛は意外に多いそうです。
ヒメグモのメスは、生まれた子グモに
3週間ほどの間、エサの獲物を
数か所噛んでから、与えるそうです。
小さな虫(蜘蛛)なのに、凄いなと思います。
生物が持つ母性本能なのでしょうね。


**
玄関先にいるヒメグモの卵も
早く孵らないかなと、楽しみにしていたのですが
今朝、葉の中にもう1匹蜘蛛がいるのを見つけました。


ヒメグモよりもほんの少し小さい
黒いしずくのような、丸い蜘蛛です。


形が良く似ているので、「オス?」と思いましたが
オスとメスが仲良く肩を並べて同棲する蜘蛛なんて
聞いた事がないので
「ヒメグモ・黒い」で検索してみたら・・・
見つかった蜘蛛の、その生態が怖すぎました(ll゚д゚)


「クロマルイソウロウグモ」
自分では網を張らず、ヒメグモなどの網に侵入して
宿主を襲い殺してしまう。
そして、宿主の卵のうの近くで待機して
出てきた子グモも食べるのだそうです。


葉の中で丸まっていたヒメグモは
すでに命が尽きていました。


イソウロウグモの仲間は、日本には十数種類いて
居候ぶりにも、色んなパターンがあります。

網のすみっこでひっそりと暮らし
宿主が気にしないくらいの
小さな獲物のおこぼれを貰っている子から・・・
巣そのもの、端っこの糸をつまみ食いする者も(笑)
もう少し大胆になると
宿主が糸で巻いてとってある獲物に
そーっと糸をつけ、引っ張って盗むなんて子もいて
この辺りまでは微笑ましい感じがします。

そして、今回出会ったクロマルさんは
宿主を襲って殺し、巣を奪い、子孫までも食べ尽くすという
極悪非道な生態を持っているのです。

中には、主の脱皮の瞬間を狙って襲い掛かるという
とても効率の良い襲撃をする蜘蛛もいました。
でも、これも本能だから
悪でも非道でもないのですね(^^ゞ

夕方、ヒメグモが居なくなった網を見て
淋しくなりました。
クロマルさんは、葉の下に潜る習性は持っていないようで
網の真ん中で、黒いしずくのように
留まっていました。
ヒメグモの卵のうから、子グモが出てくるのを
待っているのかな。

玄関先の弱肉強食。
いままで私が知らなかった世界でした(^_^)



コメント (5)
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