↑ これは手押しカンナという機械 (ちょうど刃が見えています)
木材の平面、直角、直線などを出すためのもので、
木材加工の基本となり、大抵、まず最初に使われる機械です。
↑ 通常は、このように安全カバーがしてあります
材料を通している時だけスライドするので、作業中でも外から刃物は見えません。
画面右より左へ材料を押し当てながら真ん中の二枚刃を通ります。
安全カバーがあるとはいえ、木工機械の中では危険度の高い部類に入り、取り扱い注意です。
安全カバーは取り付けて作業をするのが厳守なのですが、
時々、墨付け(線などマーキング)した木材をその墨に合わせて徐々に削っていく場合に、
カバーを外して作業することがあります。
このような時の作業は、刃がむき出しになって回転しているのが見えるので緊張します。
最近、細かい作業が多かったせいもあり、このカバーを頻繁に外すことがありました。
そのうち、外して取り付けてという手間が面倒臭くなり、いつの間にか外しっぱなしになっていました。
そして今日、作業内容が変わり、通常ではカバーをしての作業なのですが、
カバーが無いことに見慣れていたせいか、そのまま無しで作業を進めていました。
内心、気が付いていましたが、大丈夫だろうという驕りがあったのでしょう。
また、朝方ということもあり、心身ともに鈍っていたこともありました。
この手押しカンナの上に何気に置いた木材が思わぬ動きをしたので、
その木材を無意識(条件反射的)にサッと手で押さえようとしたときに、
すでに木材はそこになく、そのまま手(左の親指)は勢い良く回転するカンナ刃の上に!!!
指の異常に気が付いて退かすまで0.3~0.5秒くらいでしょうか。
この瞬間、指の神経が異常を知らせて、それに反応して指を動かすのに、
思っていたより時間がかかることにもどかしさを感じる。
即座に指を見てみると、ただ事では済んでいないと覚悟していたが、
赤い鮮血は見られず・・・
おや!
まさか助かったのか?
普通なら親指の形が変形するほど○○られているのに。
指先はビリビリしているが奇跡的に無傷でした。
これ ↓
昨日、爪切りで深爪してしまい、指先が痛かったので手袋をしていたのです。
とはいえ、
いくら手袋をしていたといえども、木材をパッと押さえようとするくらいの勢いで、
回転する刃物に触っているのに破れなかったのが不思議。
確かに刃物は交換してから月日が経っており、それなりに切れ味は落ちているのだがこんなことがあるのだろうか。
更に、回転する機械に手袋を使用することは、巻き込まれた場合に大惨事になります。
今回はたまたま良かったものの、非常に危険なケースでした。
思わず、お守り頂き有難うございますと手を合わせて感謝しました。
今思い出しても恐ろしさがじわじわと湧いてくる。
あー、危なかったー、怖かったー。
大事故に至らなくて良かったー。
ハインリッヒの法則というものがあるようで、
「重大事故の陰に29倍の軽度事故と、300倍のニアミスが存在する」
統計学的に、1:29:300 という数値があるそうです。
重大事故が起こった場合、それに至るまでの前兆があったということ。
これを防ぐために、会社(作業現場など)では、ハットヒヤリをした経験の情報を収集・公開することで共有し、
重大な災害や事故の発生を未然に防ぐようにしている活動があるとのこと。
私の場合、一人で作業していますので、当然安全管理も一人でしなければいけません。
冷静に自分の動作や態度を観察して、ちょっとした気になることについては、意識して都度改めるように!
また、起こってしまってからでは遅いので、常日頃から、木材や機械に対して、
緊張の糸が切れないように、そして、敬うように接していくことを再認識しました。
ありがとうございます。