今年は、もう少し視野を広げてみようということで、
家具だけでなく建築、インテリア、そして異種分野の本などを時間をつくっては読んだりしていました。
先日、中古で購入した本 「 成田 亨 作品集 」 ↓
家具とは全然関係ない本です。
ご存知の方も多いかと思いますが、ウルトラマンの怪獣ですね。
ウルトラマンの前身「ウルトラQ」から「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」において、
ウルトラマンはじめ、バルタン星人などたくさんの宇宙人や怪獣、そしてメカデザインなどをしていた方です。
もともとは、武蔵野美術大学で彫刻を学び、芸術家活動もしていたのですが、
テレビ映画等の美術監督の仕事の方が忙しくなり、特撮分野での草分け的存在で有名になった方です。
恐らく、テレビ、アニメ、映画界に相当の影響を与えていると思います。
本を読んでみますと、芸術に対しての想い、真摯な取り組み姿勢というのがよく伝わってきます。
ウルトラマンは宇宙人なんですが、その顔はSFではなく、能面や弥勒菩薩像の口元の形に通じるデザインであるのが興味深いです。
また、作品集の怪獣スケッチには、龍や烏天狗、般若などを取り入れたものが見られたり、
その一方で、前衛美術的というか、アートの要素が宇宙人や怪獣とミックスされていたりと、
テレビで見ていた着ぐるみとは違う視点から見ることができ、新しい発見があり面白く感じました。
そうそう、何故この本を購入したかというと、
これです ↓
ウルトラセブンに登場する「ウルトラホーク1号」です。
この美しいフォルム、しびれます。
今から50年も前にデザインされたものとは思えません。
ウルトラセブンは、1967年からの放送ですので、リアルタイムではありませんでしたが、
再放送で見ていた幼少の自分にとっては目が釘付けになるほど格好よかったことを覚えています。
実は、メカやロボット好きでして、これをデザインした人はどんな人で、他にどんなデザインをしていたのか見てみたくなり購入した次第なのです。
晩年には鬼のモニュメントを制作しました ↓
鬼という存在に人の性を重ねたりしていたような筆跡があり、民俗学にも造詣が深かったことが読み取れます。
神戸生まれですが、父方の故郷の青森で育ちました。
マタギやサンカに憧れ、なんとなく郷愁を抱いてしまう私にとっては親近感を覚えます。