福島木工家具店

製作した家具の紹介と日記

杉の看板の文字彫り込みと塗装

2013-12-14 21:46:14 | 日記
現在、看板の製作をしております。

高さ1.4m、幅1.2mのやや大きめの看板です。

看板ですから、文字を入れます。


今回は、お客様よりパソコンからプリントアウトした原寸の字体を頂きましたので、

その下にカーボン紙を挟んで、杉板へ写しました。


写す時には、書けなくなったボールペンを使用。

先がボールになっておりますので、やや強く書いても紙が破れにくいです。



まず最初に、文字の縁に切り込みを入れていきます ↓






使うのは彫刻刀をはじめ、各種の鑿 ↓






そして、トリマー(電動工具)にストレートビットを取りつけて彫り込みます ↓






深さは1.5mm程度。

このトリマーは、ものすごく速い回転で刃物が回るので注意が必要です。

細かい彫り込みの最中に、文字の細い部分や端っこが、

回転する刃物の勢いで、パチンと飛んでしまうことがあります。


その後、トリマーで取りきれなかった端っこの部分などを、

再び、彫刻刀と鑿できれいにします。


文章では簡単に書いていますが、

作業は集中力がいりますので、結構大変です。

今回の彫り込みは、看板の表裏ともにしていますので、

文字数にして、56文字!

肩が凝ってきました。


さて、いよいよ塗装 ↓





左から、水性ペンキ、トレイ(汚れないようにビニールを敷いてあります)、コテバケ。



組み立て前に、ホゾと木口まわりもしっかりと塗っておきます ↓






ホゾ穴も念入りに ↓





もし、隙間から雨が入り込んでも簡単には腐ることがないでしょう。


塗装は2回以上。

組み立て後も再度塗装する予定です。



続いて、文字の塗装。


使う道具はコレ ↓






木の棒の先をカッターナイフのように削ってあります ↓






彫り込みの塗装は、刷毛よりもこちらのほうが断然よいです。


普通に文字を書くのでしたら刷毛でよいですが、

彫り込みの場合は、書くというより、塗料を流し込むといえます ↓






木の棒の先は、薄くて斜めになっていますので、文字の角の部分までしっかりと届きます。







彫り込んだ部分に塗料を流し込んでいきます。

彫り込みの深さを1.5mmとしたのはこのためです。

深すぎず、浅すぎず丁度良いです。


塗った直後は、塗料の厚みは、彫り込んだ深さの1.5mmありますが、

乾燥した後は、おそらく0.7mm(1回塗りの場合)くらいになります。


刷毛で書くのに比べると、塗料の厚みがありますので、

耐久性があり、文字がはげにくいです。


しかし、忍耐力のいる仕事です。

ついつい、集中しすぎて、体が凝り固まってしまいます。


この細かい仕事、今日で3日目。

肩の次は、首が痛くなってきました。




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