ここ4、5年、秋の関西を楽しんでいる。
一昨年はサイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の西宮公演をメインに、昨年はギターのジョン・ウィリアムス&京都秋の音楽祭、アンドレ・プレヴィン指揮のN響コンサートをメインに京都、大阪、神戸それに奈良の秋を楽しんだ。
「今年は仕事もかなり詰まっているし、やめておこうか…」と思っていたのだが、旅行会社のパンフレットを見ているうちにムラムラと「関西行きたい病」が出てきてしまい、ちょっと遅いが仕事が一段落着く12月に入って2泊3日で京都・大阪・神戸の3都市を楽しむことにした。
東京と大阪を比べると、新潟からは距離的・心理的にも東京の方が圧倒的に近いのであるが、時間的に言うと実は大阪の方が早くつけたりするのである。新潟-東京間の新幹線は平均すると2時間20分ぐらい。それに対して、新潟空港から伊丹空港までは約1時間。伊丹から大阪梅田まではリムジンバスで30分ちょっと。飛行機の搭乗手続き時間をカウントしても2時間ちょっとで梅田もしくはミナミまでつけることになる。ほとんど時間的には互角か、上手くすると大阪までの方が早く着ける程である。
また、コスト的にもほとんど変わらない。ホテル代コミの1伯2日の旅行会社のパック料金を比べてみるとホテルのグレードにもよるが、両者大体3万円程度。東京の方が概してホテル代が高いので、2泊以上だと関西の方が逆に安くなるぐらいである。
そんな事実に気がついた5年程前から、コンサート見物がてら、大体年1回のペースで関西遠征に行っていて今回は大阪いずみホールである加古隆カルテットのコンサートをメインに2泊3日で関西の晩秋&初冬を楽しむことにした次第。(ちなみに、コンサート料金についても首都圏と関西圏の両方で興業がある場合、関西公演の方がチケット代が安く、また入手しやすい傾向にあるようだ。)
新潟に住む者にとって、関西旅行は新鮮だ。東京には仕事やコンサートで行く機会が多いし、雑誌やテレビからの情報もほとんど東京からのものなので、新鮮な感じはしない。それに対して関西の情報はあまり入ってこないし、文化圏も全然違う。風景、食べ物、女性のファッションに至るまで、異国と言うのはオーバーにしても新鮮な驚きがある。それに京都、大阪、神戸、それに奈良…、とそれぞれ個性の違う都市を楽しめるのは関西ならではの魅力だろう。
今回はちょっと行く時期が遅いので、紺色に染まる京都の紅葉は楽しめないと思うのだが、その代わり東山花灯路のライトアップと神戸ルミナリエを楽しんでこようという計画だ。
経済学者である野口悠紀雄氏は「超・旅行法」で旅は計画している時が一番楽しい…、と記していたが、まさに同感。実際に旅行に行くまであと1か月程あるが、その時間を大切にすることにしたい。