「最近ロック系のアルバム買っていないなぁ…。どれどれ。」という感じで、アマゾンを覗いてみるとむらむら~っと買いたい衝動に駆られ、CD4枚を一気に購入、9,683円、所謂、大人買い。
就職してからは割とバンバンCD(アルバム)を買える身分となった私だが、小、中、高校時代は当然のことながら、小遣いも少なく、そうおいそれと高価なレコードなんて買う事が出来なかった私。(というか、よほどのボンボン以外は皆そうだっただろう。)
当時、情報と言えば、FM放送(しかも田舎なのでNHK1局!!)と音楽誌のみ。
そんな少ない情報をもとに、LPを買う時は小遣いを握りしめてレコード店へ。そして、吟味に吟味を重ね、清水の舞台から飛び降りる気持ちで買い求めたもの。そのテンションは「これ買ってみるか。ポチッ。」と言う今とは比べ物にならない高さであって、ほとんど賭けに近いもの。そして「外した~。」と思った時のショックはメガトン級。
「失敗した~。」と思ったレコードも「これが名盤?嘘だろ?」「俺の耳が悪いのか?」とかなんとか言いつつ、何度も何度も聴いたものだった。
今はCDは安くなったし、無料音源がネットに溢れている時代。昔からは考えられない程、簡単に音楽に触れることができる訳だが、イントロだけ聴いて「面白くないなぁ…。ポチ(飛ばし)。」って感じで、聴き手側のテンションは昔に比べ大幅に低下、音楽、特にディスクへの敬意はほとんどなくなってしまった様な気がする。
なかなか手に入れなれないが故に敬意を抱くことができたあの頃と、あまりに簡単に手に入れられる環境ゆえ、有難味を感じることができなくなった今、どっちの時代が幸せなのか、私には良く分からない…というのが正直なところである。