今回、FM放送「今日は一日プログレ三昧 再び」を聴こうとするも、我家にはFMを聴くためのラジオやチューナーはなし。
小・中・高校時代、洋楽と言えば、ロッキン・オン、音楽専科、ロッキンf、ミュージック・ライフ…などの音楽雑誌とFM番組しか情報源がなかったものだった。その為、かじりつくようにNHK・FM「サウンド・ストリート」や「若いこだま」(古い…)を聴き、カセット・テープでエア・チェック(死語?)していたのだが、時代は流れ、今やインターネット全盛時代。YouTubeで好きなミュージシャンのレア音源、ライヴ映像を好きなだけ拾える時代…、すっかりラジオなどを聴く機会はなくなってしまって、ラジオ自体家にない…という状況。
思案した結果、iPhoneのアプリで「Tune In Radio」というのが見つかり、これを無料でダウンロードすることでFM番組を聴くことが出来た。この「Tune In Radio」、インターネット回線を使って日本だけでなく世界のラジオ番組を聴くことが出来るというスグレモノ・アプリ。しかも無料でダウンロード可。やっぱりいiPhoneって凄い…と思った次第。
しかし、今やこのように世界中のラジオ局を好きなだけ聴ける時代なのだが、30年程前はFMといえば、地方ではNHK-FMしか聴くことができなかったのだ。(今では日本のFM局も少し増えたが、内容的にどうでも良いトークばかりで車に乗っていても聴くことはまずないけど…。)
当時、チューナーがアナログからデジタルに移行した時代で、「FM局20プリセット可!」とか言う謳い文句で、デジタル・チューナーが売り出されていたのだが、肝心のソフトであるFM局はNHK-FM、ただ1局しかない時代が長く続いたのである別に電波が足りなかった訳ではなく、郵政省が利害調整が出来ず、放送局を認可できなかった…というのが原因というお粗末さ。(アメリカには数百局のラジオ局があったのに!)まったく、バカな話である。
原子力を始めとするエネルギー行政が今、盛んに批判を浴びているが、私が思うに、戦後最悪の行政は、電波幅があってもムダに遊ばせていた電波行政だったのではないか…と思う次第である。
日本の電波行政が利権関係でモタモタしているうちに、インターネットで自由に世界のラジオが聴け、好きな音源、映像を拾える時代に…。多くの人がラジオや地上波デジタルに興味を失ってしまった…。喜ばしいと思う反面、日本が失った損失の大きさはいかばかりか…、そんなことを考えてしまった3連休最後の日であった。