電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

低予算の背景

2007-09-05 22:29:05 | Weblog
先だっての『007/黄金銃を持つ男』から、その当時の映画について・・・
1970年代前半というのは、ハリウッドにおいても低予算映画が活躍している時代でもありました。
60年代の終わりがアメリカン・ニューシネマでにぎわいを見せていましたが、興行においては社会的にベトナム戦争などがあり、映画もそのカラーを変えようとしている時代でもありました。
そんな中、『ゴッドファーザー』などが大ヒットを記録するのですが、その合間に予想外のヒットをしていたのが、ブラックムービーの『黒いジャガー』や香港映画初の大ヒット映画『キングボクサー大逆転』です。
アメリカ映画界としてみれば、低予算で利益があげられるのであるならば、ばんばんざいです。そこで『燃えよドラゴン』が登場し、これも大ヒット。メジャースタジオのワーナーブラザースはこれをきっかけに、利益率のいい作品を作りました。それが、ブラックムービーとクンフーアクションを合体させた『クレオパトラ危機突破』なるクレオパトラ・ジョーンズ・シリーズです。
日本では添え物的な番組公開でしたが、世界でみれば、300万ドルほどで1000万ドルあがれば、こんなおいしい映画はなかったわけです。
かくして、どこの会社もアクションにはクンフーを入れる、という、わかりやすい映画が増えたわけですが、あきられるのも早く、日本と同様にブームは去り、『エクソシスト』の大ヒットでオカルト映画がブームになり、『タワーリング・インフェルノ』の登場で大型映画が登場することで、ハリウッドは次のステップを歩んでいくのでした。


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