古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ドルネルのサラバンド

2010-11-27 08:15:12 | ルネッサンス・バロック音楽
一昨日聴いたドルネルのクラヴサン曲集第5組曲は抜粋だったので、
持っている同じCDで残りの曲も聴いてみた。楽譜もファキシミリと現代譜が
あるのは心強い。なにか疑問のある時に照らしあわせチェック出来るからだ。
ファキシミリにも間違いや記号の付け忘れなどかなりある。

サラバンドに来て「あっ!」と思った。そうだ、以前CDを聴いた時も「あれ?」と
思ったのだったが忘れていた。第5組曲のサラバンド「嘆き」とリコーダー第3組曲の
サラバンド「カロン」とは同じ曲なのだ。このCDではヴォイスフルート演奏で
解説にはちゃんとこの録音では2つのヴァージョンが聴けますよ、と書いてあった。

実はこの曲、数年前のリコーダー発表会で吹いた思い入れの強い曲。楽譜には
書き込みが沢山。懐かしい・・。ヴォイスフルートはホ短調でより落ち着いた
感じでいいのだが、バロックオーボエの演奏に更に低い二短調があってこちらは
392Hzなのでさらにまた趣がある。晩秋に聴くと沁みる・・。

ともかくこの美しい曲をリコーダーとチェンバロの両方で弾けるのは嬉しい。
デュパール組曲にはれっきとした鍵盤楽器用もあるが、ドルネルの他の
鍵盤曲も旋律をリコーダーで吹いてみるのも楽しいかなと思う。
この鍵盤版「サラバンド」はファキシミリ譜にありがちなアルト記号が少なく
助かる。依然としてアルト記号になると頭が真っ白になる私・・。

このCDはドルネルのいいとこどりのような曲が沢山入っている。
「La Forcroy」と題された、ソナタの4番はかのForqueray のことらしい
のだが、他の作曲家の「フォルクレ」が概して濃い、激しい曲なのに比べ、
この曲はそれほどでもない。
そして締めくくりの曲はロ短調のトリオソナタで、これは昨年の古楽茶論5周年
記念コンサートで吹いた、思い出の曲だ。ちょっと悔いが残るので、
また合わせてみたいものだ。





コメント
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