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サランヘヨ 登山

登る男の山行き日記がメイン
ものづくり、わが家の飯、料理レシピ、手打ち蕎麦、韓国発見は映画紹介に日韓文化比較。

126 熊渡から 弥山川・双門コース  弥山 八経ヶ岳

2011年08月18日 | 登 山

 ブログで知り合ったke-nさんと二人、1泊2日の計画で念願の弥山川・双門コースに行ってきました。
二人とも初めてのコースのため(ke-nさんは数日前に三の滝まで下見)、朝早く出発し早い時間に安全圏である河原小屋や
狼平避難小屋を通過できるよう計画した。荷物も可能な限り軽量化を図りスピーディに行動出来るように、また避難小屋での
泊まりはシュラフや食料等の荷物が必要となるため止め、有料の弥山小屋で1泊する計画でこの難コースに挑んだ。

5:28熊渡を出発し約1時間毎の休憩を繰り返しながら15:20弥山小屋に無事到着した。登りに10時間を要した。(標準7時間半)
特に釜滝から河原小屋までは、梯子や岩場・木の根登りがきつく帽子から汗がしたたり落ちてきた。そのため水分補給の休憩を
こまめに取った。アップダウンが多く体力勝負であった。沢に下りる度に弥山川の冷たい渓流で顔や頭、ハンカチ・帽子まで洗った。
後半の河原小屋からは、沢歩きだが大きな岩が連続するため巻き道や渡渉が続く、その都度目印のテープを探すのに手間取った。
テープを見つけないと前には進めないため予想以上に時間がかかった。10回以上の渡渉を繰り返し、時に滑りやすい石で川に
落ちそうにもなった。 このルートは大峯山系の中でも最も難しいコースと聞いていたが、まさしくその通りでした。
私、単独では道間違いで遭難する恐れのあったコースでした。ke-nさんとご一緒できたことに感謝します。
最近人気コースになっているようですが、ここで遭難事故も起こっています。出来れば、経験者と一緒に登りたいですね。


登山記録             3D        大峯周辺map       イラスト           地形図    
          
一日目(8/17)
5:28 熊渡を出発、橋を渡ると双門コースの案内板・よく出来たイラストで分かり易い、金引橋手前の分岐は左下へ。

6:15白川八丁河原は伏流水となっている。岩の下に赤ペンキで矢印。水の流れが現れてらか15分ほど遡上すると釜滝に。

ここから梯子が現れる。右手に弥山川ダムが、鉄板製の堰か?取水した水は川迫川へ流れる。落石で破損した桟橋。

朝、早いためか岩や桟橋は、朝露で濡れ滑りやすかった。この付近は新しい標識がたくさんあってコース間違いの心配はない。

7:00河原に下りる岩場は濡れていて滑りやすい。岩や木の根っ子を掴んで慎重に下った。ここから何度か渡渉を繰り返す。

渡渉できる箇所を見極めながら、靴が濡れないよう慎重に渡る。思い切って濡らせば楽に進めるかも。

左下写真:岩のへつり部をカニ歩きで進むが、あと一歩、手や足が届かない、ke-nさんに手を差し伸べてもらい事なきを得た。
 
これは、他のブログにあった同じ箇所を渡っている画像です。へつり部の説明は画像が一番分かり易いので借用しました。
ここが、私には最大の難所でした。へつり:沢を渡ることもできない水際の岸壁をへばりつくようにして横に進む所。
 
急勾配の階段が続き、頭から汗が流れ落ちる。7:40吊り橋が見えてきた。その橋のたもとから一の滝、二の滝が現れる。

橋のたもとでしばし休憩。滝をよく見ると左岸壁を登るクライマーを発見。何と怖いところを登っているのか。

吊り橋を渡ると急な登りになる。すると三の滝が現れる。その先に岩の穴、これを潜り抜ける。

ここからの梯子(鉄筋2本を溶接、比較的新しい)は急傾斜地に設置されている。その長さも半端じゃない。

この梯子、つなぎ目でピッチが変わったり、まれに溶接が外れ1本しか無いところがあるので1段ごと確認しながら登った。

9:05仙人前のテラス(滝見台)、ついに仙人の絶壁から流れる双門の滝60mが目前に。足下が揺れているような感じ。

休憩した後、再び左上に登って行きます。鎖のあるへつりと急傾斜の鉄梯子が続き、気が抜けない。踏み外したら大変なことに

前方にザンギ平が見える、遠くに稲村ヶ岳が。ザンギ平1460mまで登りが続き、帽子のひさしから汗がしたたり落ちてくる。

狼平と書かれた道標、登り一遍でなく下りもある。しっかりと足下を踏みバランスを取らないと滑る。

また、河原に出る。淵はエメラルドグリーン。それが淵の深みや太陽光の加減で微妙に異なった輝きで神秘的ですらある。

10:20河原に下りたと思えばまた登りが続く。鎖場も現れる。水平に近い梯子は歩きづらい。

鉄梯子に番号が付けてあった。79という数字?を見たが、梯子を登ったり歩いたりするので精一杯、数えてられない。

河原に下る度に冷たい水を飲んで顔や頭を洗った。気持ちよく何度、同じ事をしたか。帽子まで洗った。

河原の前方左に小屋らしき物が見えて来た。

11:10河原小屋に到着、ここで昼食。この付近、トリカブトが早くも花を咲かせていた。しばしke-nさんは沢で撮影タイム。

河原小屋から狼平へは河原沿いに遡上していくのだが、何度も渡渉を繰り返す。案内してくれるテープを探すのに一苦労。

次のテープが見つからないと前に進めない。とにかく立ち止まって角度を変え周囲を見渡しテープを探した。

河原を渡るにも大きな岩で段差があったり、滑りやすい岩肌であったりと注意をしながら、とにかくテープを探し求めた。

とにかくテープを探し、その方向へ渡渉を繰り返す。時に大きな弥山の標識が現れるとほっとする。

梯子と言うより桟橋。この付近まで来るとこの桟橋がありがたく思えてくる。

地形図には記載されていない小滝が現れる。コースの始めたくさんあった標識は、この付近では皆無。頼りはテープのみ。

上流になるにつれ岩がでかくなってくる。川に滑り落ちないよう渡渉も一苦労。
 
やがて、谷が分岐している桶ノ谷出合。ここは右の谷にテープを確認して進む。その先にはテープや鎖があった。

いよいよ終局、前方の千丈に鎖の梯子。 多少揺れて不安定だが、極太の鉄筋にしっかりと掴まっ登って行く。

登り切ったところから見下ろす。いよいよ最終局面、岩に鉄筋を打ち付けた空中回廊を渡るが落差はそれほど無く怖さはない。

河原小屋から狼平小屋までの標準時間は過ぎているが、小屋はまだまだ先か、テープを確認しながら鎖場を登り渡渉もする。

河原から右斜面を上がるがテープが見つけにくい。踏み跡が多くどれがルートかと思うまもなく、狼平避難小屋が見えてきた。
 
狼平避難小屋の手前にかかる吊り橋風の橋。小屋には先客が一人。しばし休憩し長い木の階段を登り弥山を目指す。
 
突如、右に大黒岩が出現。あと登りは標高100mほどだが、全身に疲労が貯まっていて息が切れるし足も上がっていない。

一瞬、雲の切れ目から青空が、思わず天に向けシャッターを押した。付近は立ち枯れや倒木が多い。やっと弥山小屋に到着。

早朝5:28に出発して15:20到着、約10時間なかなかきついコースでした。今日の泊まりは3人と少し寂しいです。
山小屋の夕食は5時から、神戸から来られた方と山談義に、終始、楽しい会話で弾んだ。消灯は9時
山頂はガスに覆われ夕焼けや星も全く見られません。他にする事も何もない、疲れていたので7時には床につきました。

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二日目(8/18)
朝食は6時、その前に散歩。
今朝も弥山山頂はガスに覆われています。気温10℃。弥山神社にお参り。弥山小屋の料金表。

国見八方睨に進むとテントで若いカップルが食事準備中。寒かったのではと声をかけたら大丈夫でしたと。尋ねた俺が野暮、熱う!
 

杉苔が霧で青々として本当に美しい。7:00前に出発、神戸から来られた方とご一緒する。ここからしばらく大峯奥駈道を歩く。

7:20八経ヶ岳(八剣山とも)1915mはガスで展望無し。3度目の八経ヶ岳になるが晴れていたことが無い。

7:40弥山辻にザックをデポし、7:45明星ヶ岳1984mへ。弥山辻に戻ると青年が休憩していた。聞くと前鬼から来たと。
この先、山上ヶ岳方面に向かう予定。ザックは70Lで25kgの荷物、気を付けてと声をかけ別れた。我々はここから下山。

9:00高崎横手で休憩していると、さっきの青年が下ってきた。天気悪く元気が出ないのでここで下山すると。JR八尾へ帰ると。
試しに25kgのザックを背負わせてもらったが、よほど頑張って反動を使わないと背負えない代物だった。高校時代から15年の
登山歴だと。ハエ叩きや殺虫スプレー、熊退治のナタまで持参していた。この先は同じ方面なので4人連れ持って進んだ。

9:15ナベの耳で河原小屋への分岐を確認する。9:55カナビキ谷分岐ポイントを確認、荷物をデポし天女の舞まで登る。

11:00ここで我々二人はカナビキ谷を下り熊渡へ、合流した二人は川合方面のヘリポート付近へ、別々のルートで下山。
別れが惜しいので天の川温泉で合流し一緒に温泉につかり汗を流して昼飯を食べようと言うことになった。

熊渡までは急坂の連続だが目印のテープがたくさんあるのと踏み跡どころでなく登山道になっていて間違う心配はなかった。
橋の向こうに車が見えた。12:25やっと出発点に戻ってきた。お互い無事帰れた事に感謝・感激、熱い握手を交わした。
この後、ルート309で天の川温泉へ。みたらい渓谷付近、盆休みで車が多くすれ違いに時間を要した。12:45天の川温泉到着
ここは普段、ガラ空きなのだがお盆でか洗い場が無いぐらい客が多かった。隣の食堂で昼食を一緒したあと別れた。
ke-nさん、神戸の方、八尾の青年、同行できて楽しかったです。いろいろお世話になりました。またどこかでお会いしましょう。
記念の札 get
追伸:今回が登山を始めてちょうど1年目にあたる記念登山でした。また、初めてのお泊まり登山でもありました。

今回出会った山野草
杉苔            トリカブト          ヤマジノホトトギス




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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感謝です。 (ke-n)
2011-08-19 10:16:58
アンニョンさん、おはようございます。
そして二日間お世話になりました。
おかげさまでこうしてパソコンの前の日常に戻ってこれました(笑。

一日目は弥山小屋の夕食17:00までには
なんとか着かないとと、そればかり考えていました。
梯子は垂直に近いほど手も使えるので登りやすかったですね。
水平に近いものは手で安全確保をと思うと中途半端な姿勢になるのがきつかったです。

最後の狼平からの登りは一時間といえど、
ガス欠寸前でした(笑。
ああいう単調な階段の登りは苦手です。

アンニョンさんのペースに引っ張られて、無事に15時過ぎに弥山小屋に着きました。
僕一人で歩いていたなら、道迷いや休憩も増え、もっとたくさんの時間がかかっていたことでしょう。
単独で初めてという場合には、もしかしたら迷子という可能性もかなり大きいように感じました。

ほんと、ありがとうございました。
またどこかへご一緒したいものですね。
これからもよろしくお願いいたします。
返信する
ご苦労様でした (団子)
2011-08-19 11:48:38
予想通りの超難度のコースでしたね。

以前私が狼平で会った人が6時間で登ってきたそうでしたが テント持参でしたから アンニョンさんを越える超人だった訳ですね。

双門の滝へは 近づけなかったみたいですね。
双門の滝 往復も大変そうだ・・・私には無理か・・・
返信する
ご一緒できて良かったです。 (アンニョン)
2011-08-19 11:51:33
ke-nさんとは、8月4日、309のモジキ谷付近で声をかけたのが始まりですね。
雨が降り出してましたね。
あのときお互い声をかけなかったら、ただの通りすがりで終わっていましたね。
ブログをしていた事も引き合わせてくれたんでgooにも感謝です。
私一人で登っていたら、テープが探せず道迷いや岩で滑って事故に遭い遭難していたかも知れません。
ke-nさんがご一緒してくれたので、この弥山川・双門コースを登れたと喜んでいます。
今回の登山で色んな事を勉強させてもらいました。
今後も登山の経験を積んでガイドできるようになればと思っています。
声をかけて頂いたらいつでも行けるよう訓練しスタンバイしておきます。
今後ともよろしく。
返信する
団子さんへ (アンニョン)
2011-08-19 12:06:44
ご心配をかけましたが、無事か帰ってきました。今回、ke-nさんという方と出会えたことが全てです。
単独では難しいコースですね。

写真の枚数が多くブログにアップする作業に時間がかかりました。
気がついたらパソコンの前で寝てました。
もっともっと写真を載せたかったんですが・・・
まだ、山野草をアップしてません。
トリカブトが弥山山頂にも咲いていてビックリです。初めて見ました。
バイケイソウの花は綺麗ではないですがトリカブトは青色で華やかですね。
それから天川村の三湯巡りの札をもらいましたよ。裏技ですがね。
このあともう少し写真を載せたら完了です。
一日の画像アップ枚数制限になりそうです。
返信する
天女の舞 (団子)
2011-08-19 12:38:19
天女の舞どうでしたか。 美しい草原でしたか。
草原と言うより苔原なんでしょうか?
弥山に行った唯一の心残りなんで気になります。

しばらく秋雨が続きそうですが 一気に秋の山野草が出始めますね。
三峰山にもトリカブトが咲き始めますね。
トリカブトは 葉や花がきれいな訳ではないのですが 花のブルーは引きつけられるものが有るでしょう。
私は 好きな花の分類に属します。
返信する
ブログのつながり (さっちゃん)
2011-08-19 17:28:05
ブログのつながりは大きいね。
私もブログを通して何人かと食事をしました。
それにしても写真で見る限り険しい道ばかり・・・二人だから登って無事帰って来ることが出来たのかもね。
山での出会いは神秘的ですか?
自然が相手だけに感動が多いですね。
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団子さんへ (アンニョン)
2011-08-20 00:01:19
天女の舞は、地図で栃尾辻の東1518Pのすぐ北斜面です。
ここには木が生えていなく一面シダに覆われた明るい北斜面です。
返信する
さっちゃんへ (アンニョン)
2011-08-20 00:09:08
見知らぬ土地で出会った方と交わした挨拶から万事が始まりました。
これからも出合を大切にしていきます。
ブログカテゴリーの”わが家の飯”日付が1年前になっていますが実際は、今年つまり今のものです。
登山の記事と重ならないよう1年前にしています。
なので今、何を食べているか見て、そちらでも作って見てください。
返信する
毎度です。 (沙門真丞)
2011-08-20 15:48:12
皆さま、下山時はお世話になりました。
70Lザックの青年こと沙門真丞です。

大峯山北部(前鬼以北)で行ってない山は八経と稲村・大日山くらいになりました。
今回行けなかった八経ヶ岳は秋に1泊くらいで行こうと思っています。
今回の縦走は70Lザックとテントの引退登山でした。念願の大日岳と孔雀覗きに行けたので、天寿を全うすることでしょう。
来年からは新しいザックとテントで大峯に挑みます。

真丞寺
http://shinjoji.jougennotuki.com/
四国へんろ日記
http://blog.goo.ne.jp/koyasan_shinjoji
ヤマレコはユーザー名:shinjojiで
http://www.yamareco.com/
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真丞さん、おはようございます。 (アンニョン)
2011-08-21 06:52:18
大峯でご一緒でき楽しかったです。
細い身体で25kg以上の荷物をもって登山している姿を見て感動しました。
それで思わずザックの重さを確かめたく、担がせてもらいました。
両手で持つにも大変、肩に通すのが腕の力だけでは出来なかったです。身体全体の反動を使ってやっとこさ担げました。
私も次は大峯奥駈道を小屋泊まりかテント泊まりで行きたいと思っています。
登山はたいてい一人ですが、テント泊の経験がないので心細いです。
ぜひ大峯奥駈道をご一緒したいですね。
テントはこれから購入する予定です。
プロモンテVL34を予定していますがいい情報があれば教えてください。
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