『夢の碑』

2006-03-13 23:08:17 | books
はいはい、また漫画ですよ。
木原敏江の『夢の碑』を読みました。
『摩利と真吾』を涙、涙で読みおえ、続いてこちら。
実は件のo山さんが今週いっぱいで会社を辞めてしまうことになったので、返却のためにとせっせと読んでいるわけ(と言いながら、きょうは別の漫画を借りてしまった)。

『夢の碑』のなかではやはり「とりかえばや異聞」が圧倒的によかったですね~。鬼の解釈が独特で、目が緑になるとか、ちょっと面白かったです。
緑色というのは、たしか哺乳類には無い色なんですよね。あ、でも、猫の目は緑色だったりするかー。うーん、記憶違いかな。


仕事上でまたまた胃の痛む件が続き、消耗。まあ、わたしには直接関わりがないこととはいえ、いろいろと大変ですなあ。
今週は山場ですしね。

家に帰ってから、珍しく家の電話が続いて鳴る。
一件は「未来」絡みで、E三のことなども(笑)。
もう一件は添削のほうの仕事の電話だったけれど、思いがけないひとが担当になっていてびっくり。

そろそろ真剣に大阪行きのことを考えなくちゃ。
まあ、行き当たりばったりでもいいんだけどね~(目的は朗読会なので、そのための作品をまずはきちんと作るべきかと)。

悼・山中智恵子

2006-03-12 21:00:10 | Weblog
二日酔い♪

しかし、わたしには添削の仕事があるの。
無理矢理頭を冷まして、午前中は添削に従事。ふ。

午後は家の掃除。洗濯。
それからビデオの整理。

たまっていたビデオも少し見る。
「エウレカセブン」は緊張感の高まる展開。「仮面ライダーカブト」には新たなライダー登場。吾郎ちゃんはなかなか顔を見せてくれませんね。
「蟲師」は最終回だった。今後はBSフジでねって、おいおい。こんなにいいアニメがどうして放映打ち切りになってしまうのだろう。「サムライチャンプルー」のときも悔しい思いをしたけれど、どうにも納得できない(ぷんぷん)。
「クラスターエッジ」もすごいことになってきた。人造兵の三つ子がかわいくて、かわいくて、かわいくて。

って、アニメばっかり?



山中智恵子さんが亡くなった、ということを朝刊で知る。
去年の、「ながらみ賞」の授賞式でお目にかかったのが最後になってしまった。
ずいぶんと老けてしまわれたなあと思いながら、G島くんを紹介したのだった(わたしのことなど
認識していなかっただろうけど)。
晩年の、すさまじい夢の記録のような作品群がすごかった。どんなに年老いても、生きるエネルギーのようなものに満ちているひとだったのだろう。
角川「短歌」のグラビアの、こたつのなかの山中さんの姿が忘れられない。
ご冥福をお祈りします。

銀座で朗読会

2006-03-11 23:46:52 | Weblog
起きたのに起きられない、って典型的な休日。

締め切りの迫っている添削の仕事があるのだけれど、いろいろ他にもやらなくてはならないことなどあって、プリントアウトしたりファクスで送ったりしていたらお昼になってしまった。

ずっと悩んでいた件については、やはりダメだしが出てしまい、ううむ。



夕方から銀座へ。
夏瀬佐知子さんの歌集出版と彼女の旅立ちを壮行する朗読会へ。
斉藤斎藤さんの朗読はあいかわらずよかったし、石井辰彦さんも重量級の朗読でさすがだったけれど、夏瀬さんの朗読がものすごくよかった。彼女は本当に朗読で力を得た歌人だなあと、つくづく。

小さな会だったけれど、いろんなひとが来てくれてよかった。
特に秋田から(たまたま上京のついでに)来てくれたTくんとか、ありがとう。ペンネーム話楽しかった。

そのあと「わいんばー」へ移動。
いっぱい飲んでいっぱいしゃべって、楽しく散会。
Gちゃんの貞操は守りました。

鄙にゆく子

2006-03-10 23:57:17 | Weblog
一週間続けて会社に行くと疲れますね。

きょうも精神的疲労度の高い一日だった。歯車の回転速度の違うひとと一緒に仕事をするのは大変。速度、というよりは歯車のギザギザの大きさが違うような気もするけれど。「自分、ちっちぇーなー」とか思いつつ、夕刻何かに憑かれたように「トッポ」抹茶味をむさぼり食べてしまった。甘いものに逃げるなんて珍しいのに。

お昼ご飯食べていたらN岡さん@ちょいワルオヤジに遭遇。
娘さんが北のほうの大学に入学が決まったとかで、お互い「せっかく東京に生まれ育ったのにあえて地方にいく子供」話で盛り上がる。聞いてみたら志望校とか併願校とかすごく似ていて笑っちゃった。



村上春樹さんの生原稿流出問題について「文藝春秋」の件の文章を読む。
うーん。こんなに長い文章で書くほどのことなのかなあと、若干違和感。もちろん、あってはならないことだけど。
ヤスケンさんとは一度仕事でお目にかかったことがある。マリクレールやめた直後くらいだったかなあ。噂に聞いていたほどのオーラはなくて、でもなんだか迫力のあるひとだった。

あまり大きな声では言えないのだけれど、わたしも実は生原稿ならぬ生テープを隠匿している。
大好きだった先生たちの講義を録音したもの。老後の楽しみに、と思ってもらってきたものだけど、老後を待つどころかすでに我が家にはカセットテープを聞くためのデッキがない。たぶんこの先一生聞き直すことのないまま朽ちていくであろうテープたち。不憫よのう。
古本屋はテープも買ってくれるかしら?(売りませんけどね)

あのひと

2006-03-09 22:21:31 | Weblog
なんだか「やること」よりも「考えること」が多すぎて、少し頭がオーバーヒート気味です。

うーん、うーん。わたしの責任ではないかもしれないけれど、それにしても、うーん、うーん。

というようなことがいくつかあって。うーん、うーん。


ぶ厚い「未来」3月号が届く。
今月号から3号にわたって、650号記念特集だから。
それにしても月旦から解放されてみると本当に気が楽。と同時にちょっとさみしい(つくづくMなわたし)。


きょう会社で、あるひととある作家(評論家というべきかな)の話をしていて、内容はここには書けないけれど、女性が、ある一定の年齢にならないと書けないもの、というようなことに思いが及んだのであった。そのひとの文章が最近わたしはとても好きで、毎月そのひとの連載をゲラで読んでは涙をこぼしているのだ。「人間力」というようなものを、そのひとの文章から感じる。

一方で、最近話題の『覆面雑談 あのひとと語った素敵な日本語』の「あのひと」って誰なのだろうというのが気になって、ちょっと調べてみたらすぐにわかってしまって、なーんだ、って感じなのだけど、あのベストセラー作家にそんな素敵なパートナーがいたってことは、なるほどー、って感じだったり。日本語ブームに乗せるなよ、って気はしますが。そしてたぶんその本をわたしは読まないとは思うけど。
だって、まりしんが面白すぎて。
わたしにも摩利にとっての新吾のような、新吾にとっての摩利のような、誰かさんにとっての「あのひと」のような、かけがえのないパートナーが現れないかなあ。

『「靖国」と小泉首相』

2006-03-08 23:03:05 | books
たまにはこういう本も読むの。
読売のナベツネと朝日のえらいひとが対談した、ということで話題になった『論座』の対談の詳細版。
なんだかこのごろ、あちこち「右」になってしまっているようで、それを頭ごなしに否定するつもりはないのだけれど、なんで小泉首相が靖国参拝にこだわっているのか、なんでそのことが問題なのか、少しちゃんと知りたかった。

あっけないくらいあっという間に読める本で、解説や資料も豊富だから、わたしみたいな政治音痴には親切な本でした。
でも、一番面白かったのは、「自衛隊」問題になったとたんいきなり喧嘩腰になってしまう二人だったり(笑)。


という一方で、朝の通勤電車で『摩利と新吾』2巻を読んで、二人が火事に巻き込まれて死を覚悟する摩利の姿の切なさに落涙のわたし。はっはっは。こっちのほうがわたしらしいか。


ええと、今週の土曜日の朗読会ですが、人数に余裕があるみたいなのでオープンにします。
おいしいお料理と飲み放題のお酒、おまけに朗読付き。よろしければどうぞ。

日時:3月11日(土)18:00~21:00
場所;M'S cafe  
   http://r/gnavi.co.jp/g747300/
   中央区銀座7-11-11 長谷川ビル B1
   03-3289-1733
料金:4,000 で飲み放題・お料理10品付き(イタリアン)。
出演は石井辰彦さん、斉藤斎藤さん、夏瀬佐知子さんとわたし。
ほかにジャズシンガーMORICAさんの歌(エレキピアノ・桜子さんの伴奏にて)もあります。

一緒に楽しみましょう。




珍しくいろんなことが書きたい日記

2006-03-07 23:41:16 | Weblog
「短歌ヴァーサスWEB」の斉藤倫さんの日記が面白い。
http://www.fubaisha.com/tanka-vs/
と思っていたら、今週の日記を読んでちょっとびっくり。
これまで斉藤さんは「○○さんのウェブ日記より」というタイトルでまるまる引用(と見られる)日記を書いていて、それはたぶん「○○さんのウェブ日記より」というタイトルをつけた斉藤倫さん自身の日記にほかならないと信じていたのだけれど、きょうの引用は「マスダシズカさんのウェブ日記より」で、マスダシズカさんといえば増田静さんで、念のため彼女の本物のウェブ日記を見てみたら本当に彼女の日記だった。

うううむ。
これはこれは一本とられましたな。
いろんな意味で「あなどれないひと」ランキング上位に斉藤倫さんの名前が書き込まれたことであります。


ということで、このところあまり短歌関係のウェブとか見なくなっていたので、大好きだった静ちゃんの日記も久しぶりにまとめて読むきっかけになったりして、ああ、本当にいろんな意味でありがとう、斉藤倫さん。

静ちゃんはたまにわたしの日記も読んでくれているみたいで、お酢たっぷりのわたしのポテトサラダなんかに反応してくれたりしたことがうれしかったのだけれど、わたしは静ちゃんの日記を読んで猛烈に沖縄の車麩を入手したくなったのだ。フーチャンプル、うまくできなかったのはお麩が違ったからなのね。今度「わたみ」行ったら麩を買ってこよう。


きょうは珍しくいろんなことを書いておきたい。
会社の休憩時間などに「ダ・ヴィンチ」と「婦人公論」を読んだ。
「ダ・ヴィンチ」は文科系女子の特集で、うーん、このところ何かと脚光を浴びている文科系女子だけど、わたしはあまり心が動きませぬ。自分が文科系女子という自覚もあまりないしなあ。
「文科系女子はメガネが似合う」なんてページにライターや本屋勤務のメガネ美人を並べられてもねえ~。
穂村弘さんと本谷有希子さんの対談が載っていて、本谷さんが「自分にとって不快だったり苦痛だったりすることを表現することによって自分が分かった」(ものすごくうろおぼえなので正確な引用ではないです)というようなことを言っていたのは、とてもよくわかるような気がした。
書いていて自分が快感を感じるような文章は、たぶんそこそこの人の共感は買うかもしれないけれど、そのひとにしか書けないものとは違うんだろうなー。
書いていて自分で嘔吐しちゃうようなものが書けてこそ、本物かもしれない。


昨日から悩んでいる問題がひとつある。
あるひとのファイティングポーズに、どう答えるべきか。
彼の、闘う意志は尊重したい、しかし、決断できない。
いつのまにかわたしも闘う姿勢を忘れてしまっているのかなあ。
こんなにわたしを悩ませる原稿を書いてくるなよ、E三!!!

『摩利と新吾』

2006-03-06 21:39:57 | books
また漫画かよ! という舌打ちが聞こえてきそうですが、きょうは会社で例のo山さんから『摩利と新吾』を借りてきました。
木原敏江は少しは読んだ記憶があるのですが、絵柄的に少し抵抗があって、そんなにははまらなかったようです。『摩利と新吾』も、たぶんきちんとは読んでないんです。

まだ読みはじめたばかりなので感想というほどでもないのだけど、とても懐かしい匂いがします。
名香智子のときも思ったのだけど、わたしたち当時の少女は、漫画でフランス語やドイツ語やヨーロッパ文化に触れていたような気がしますね。『ベルばら』で世界史に目覚めた女の子は多いだろうし、わたしも大島弓子にいろんなインテリゲンチャを教えてもらったと思います。


けさは、きちんと7時に起きてお弁当も作って朝ご飯も食べて会社に行く準備を着々としていたのに、「はなまるマーケット」が始まったくらいから記憶が飛びました。30分くらい寝てました(汗)。そういうときに限って銀行に寄らなくてはならなかったりして、うはーと思っていたら京浜東北止まってました。損したんだか得したんだか。

仕事はまだそんなに忙しくないのだけど、落ち込むことがあったのでしょんぼり帰る。



お詫び/昨日の二番目の日記は事情により削除しました。コメントをくださった方、ごめんなさい。

『攻殻機動隊』の原作漫画

2006-03-05 17:19:04 | books
連日の夜遊びと、家にいるときは添削の仕事に追われているせいで、例のごとく家中が大変なことになっています。

とはいえ、今日中に仕上げてしまわないといけないので、朝から添削添削添削添削……。

なんとか終わりました。はー、今回はきつかった(自分で自分の首を絞めている、とも言う)。



槐さんってよく漫画読んでますよね、漫画日記みたいですよね。
と、この間rちゃんに言われてしまったけれど、うーん、まあ漫画のほうが速くたくさん読めますものね(と、言い訳)。
でも、なかにはなかなか読みすすめられない漫画があるというのを初めて知りました。
もうずーーーーっと前に買った『攻殻機動隊』の原作漫画。これが本当に読めないんです。
『攻殻機動隊』は絶対原作を読んだほうがいいと、昔誰かに言われた記憶があるのでとても楽しみにしていたのですが。こんなに読みにくいとは思わなかった。とにかくアニメとは全く違う。あの世界観は確かに原作のものなのだろうけど、絵も全然アニメのほうがきれいだし、キャラクターも断然アニメの素子やバトーのほうがいい。原作は作者のなかにある細かい設定にこだわり過ぎていて、ストーリーの流れとコマの動きがちぐはぐ。もうとにかく、全然話がわからない。パラパラ漫画を見ているみたい。
押井さんは原作から設定とエッセンスだけを貰っているとしか思えない。

アニメの『攻殻機動隊』のほうが100倍面白いよ~。

苦行のような寝る前読書だったりするのだ(でもやめない)。


でもって、『失われた時を求めて』のほうは順調に2巻の後半に至っておりますの。

ロッポンギな夜

2006-03-04 23:48:50 | art
昼から「未来」発行所へ。
o崎とふたりで「春の作品批評会」の葉書の印刷と宛名シール貼りという地味な仕事。
サクサクと作業は進み、思っていたより早く終わってしまった。
しばらくネット環境が整った発行所のパソコンで遊んだあと六本木へ。

AXIS GALLERY ANNEXで行われている「Aランチ」展へゆく。
これがまた変わった美術展でありました。
会場へ入るとウエイターの格好をした女性がテーブルに案内してくれて、メニューを見せてくれるんです。見たいと思う作品を選ぶと、ウエイターさんがそれをしずしずと運んできてくれるの。
最初の作品が300円で、そのあとの追加オーダーは100円。

まずはもとみやかおるさんの蝸牛の金継ぎ作品をオーダー。
水槽ごと運ばれてきて、「この作品は暗幕のなかで御覧ください」と言われて赤い布(あとで聞いたがこれは中ザワ家のカーテンだったらしい)をすっぽり被せられ、ブラックライトに照らされた蝸牛を観察。蝸牛がとても元気で、ずっと観察していたい気持ちになるんだけれど、この状態ってかなりおかしい(まわりには別のテーブルもあって、おのおのがいろんな作品を見ている)。

そのあと八木良太さんの氷のレコードをオーダー。昔懐かしい卓上プレイヤーに、氷でできたレコードが置かれ、針を落とすと音楽が流れる。氷だからどんどん溶けていってしまうし、針の進みもスムーズじゃなかったりと、なんとも儚い作品だった。
あとはO JUNさんの「紫苑」という石川淳の小説に挿絵を描いたものとか、成清美朝さんの蟻で描かれた絵とか誰か忘れたけど樹脂でできた盆栽みたいのとかをチョイスして見る。

なかなか面白い企画だなあとは思ったけれど、O JUNさんの作品なんかは小説を全部読んでいるとものすごく時間がかかる(読んだけど)。基本的にはどんなに長くひとつの作品を見ていてもいい感じだったけど、オブジェみたいなものだと見ている時間はそんなに長くしようがない。メニューを見ただけではどんなものが出てくるかわからないので、オーダーしてちょっと期待はずれだったりすることも。ひとつひとつが出てくるまでに結構時間がかかるので、高級レストランな雰囲気もあるのだけど、ウエイター役がどうにもバイトっぽくて、学園祭の模擬店にいるような感覚というのがいかがなものかという印象もあったり。

まあでも結構楽しんで、そこで偶然会ったt石さんと少し話して、「ではまたのちほど」と別れる。

近くの「PRONT」でビール飲みながら本読んで1時間ほど時間をつぶし、今度は「TRAUMARIS」という店へ。ここがなかなか見つからなくて、芋洗い坂を三往復する。番地的にはここだよなあ、と思った瞬間に店のドアが開いてもとみやさんと遭遇。よかった(看板のない店にたどりつくのは至難の業です)。

「Aランチ」関連イベントのもとみやかおる「必殺金継ぎショー(?)」と古川弓子さんの「春のお読味会」に参加。
もとみやさんが、店内の床や壁のひび割れに金継ぎを施していくのを眺めたり、古川さんの選んだ小説や詩句の書かれた紙切れの入った小さなボトルをお酒に浮かべたりしながら、ただ飲んでいるだけのイベント(ブラボー)。
わたしは金継ぎを施された亀が逃げ出さないように見張り番のような役割で、ミウラエリコという名のその亀と交流をはかっておりました(亀はなかなかなつかない)。

そのうちNザワさんやt石さんも来て、「Aランチ」のキュレーターさんもまじえて歓談。
赤ワインをさんざん飲んで、11時半頃店を出て帰る。

「Aランチ」は10日までやってますので、ご興味のある方はどうぞ。
http://www.a-lunch.com