俊読

2009-01-11 23:50:42 | event
h田さんに誘われて「俊読4」という詩の朗読イベントにゆく。
会場は渋谷のクロコダイル。
出演者は、谷川俊太郎、ジュテーム北村、豊原エス、村田活彦、里宗巧麻、イシダユーリ、久谷雉、八木竜平、守山ダダマ、吉田群青、蛇口、桑原滝弥。
何の予備知識もなく行ったので、痛い系の朗読だったらどうしようとか心配したのだけれど、ま、谷川さん出るんだし大丈夫だろうと(笑)。

前半、ちょっと「やはり間違ったか?」と思ったものの、だんだん面白くなってきた。何より、こういう朗読会の雰囲気は懐かしい。谷川さんもファンだというジュテーム北村さんは素晴らしかった。黒いホットパンツに黒いタイツを履いて、男性なのに脚がとてもきれい。顔もきれい。朗読も、まるで役者さんのようだった。あと、村田活彦くんはかわいかったですね。←何を見ていたのか。

「俊読」で、SupertributeLIVEという副題がついてるくらいなので、みんな谷川さんの詩を読むという試みらしい。そのまま読むひともいれば楽器使ってラップみたいに読むひと、自分の詩とごちゃまぜにして読むひと、といった工夫もなかなか面白かった。ひとりひとりに谷川さんがコメントをするのだが、ほんと谷川さんって自分ラブなひとなのね。でも、「もっと早口で読んだほうがいい。みんな行間に気持ちを込め過ぎ。詩は気持ちなんかじゃないんだから、言葉に沿って読めばいいだけ」なんてコメントをなるほどと思いながら聞いていた。
わりと有名どころ(20億光年の孤独とか朝のリレーとか)を読むひとが多くて、同じ詩なのに雰囲気が変わるのは、作者が一番楽しかったのではないかしら。自分なら谷川さんのどの詩を読むだろうか、とぼんやり思った。

プロデュース的なことと司会前説などすべて桑原さんというひとがやっていたのだけれど、やや身内ウケ&内幕ばらしすぎなのは気になった。こういうイベントはもっとクールにやったほうがいいと、経験上わたしも学んだのだ。

18時開場で19時半開演、終了は23時を軽く回っていた。椅子が堅くてからだのあちこちが痛くなる。100人以上は入っていたのではないかな。お客はほとんどが若い人。
ひとつ隣の席に不思議なカップルがいて、時折目が点になる。女性はほとんどを突っ伏して眠っており、男性のほうは3テーブル分の紙ナプキンをすべて洟をかんで消費していた……。途中でよっぽどティッシュをあげようかと思ったですよ。

三角みづ紀さんも客で来ていて、次回の「俊読」には出演されるそうです。歌人も混ぜてくれればいいのにね。いつのえみちゃんの俊読とか聞いてみたい気がする。


帰りの東横線の(斉藤斎藤さん言うところの)尻暖房がきつすぎて熱かった。
夜道を歩きながら、きょうは満月だったことを思い出す。がーん。すっかり財布を振るのを失念していた……。

人生二度目の宝塚

2008-10-12 23:14:06 | event
さすがにけさはゆっくり起きる。
洗濯など済ませて、午後から有楽町へ。
I井さんのお伴で宝塚・雪組の公演を観に。演目はショーが「ソロモンの指輪」、ミュージカルが「マリポーサの花」。雪組といえばトップの水夏希。男役にイケメン揃いで有名(自分内評価)と楽しみにしていたのだが、どうも今回の演目はいまいちだったようだ。特に「ソロモンの指輪」は全くなにがなんだかわからなくて、それはわたしがいろいろわかっていないせいかと思っていたのだけれど、I井さんもあきれていたから相当にひどかったのだろう。「マリポーサの花」もミュージカルなのに25分も歌が無いシーンがあったり、肝心のマリポーサの花に関するエピソードが全く出てこないなど、お粗末な演出。とはいえ、ネロとエスコバルの別れのシーンではぼろぼろ泣いてしまうわたし。
それにしても、やはりフィナーレは圧巻。前から4列目という席だったので、首が疲れました。
前に観たときも、トップのひとより三番手くらいのひとがお気に入りとなったのだったが、今回も三番手の音月桂さんが素敵だったー。水夏希さんは、姿がとても美しいと思った。男らしいの~。でも、ヅカファンってお行儀いいのね。きゃーきゃー言わないし、役者さんが手を振っていても拍手しているひとがほとんど。手ぐらい振り返してもいいんじゃないかと思ったけどね。
そうそう、マツケンサンバの真島さんが来てました。テレビで見るよりがたいのいい人だった。

終わって銀座の「大志満」で懐石料理をごちそうになる。銀杏豆腐、秋茄子のこのわたとろろ、加賀蓮根のふかし(吸い物)、戻り鰹と鯛とひらまさのお造り、治部椀、まなかつおの二身焼、鯖とさらしくじらの酢の物、さつまいもご飯、デザートに白玉ぜんざい……と、どれも上品な味で量は少しなのに食べ終わったらものすごく満腹だった。日本酒のデキャンタに氷と一緒に竜胆の花が入っていたのがかわいくて写真を撮った。

『雨の日の回顧展』読書会

2008-09-21 00:10:16 | event
ゆうべ、風邪のピークが来たのだった。夜中に、ぴゅーと発熱。もんどりうって眠られず。ほんと、きょうは絶対出かけられないと思ったのね。

でも、朝起きたらそんなにしんどくもなく。たらたらと支度をして出かける。
飯田橋まで、一番楽な経路で。
飯田橋に着いたら、雨。あらら、雨は夜からではなくって? と思いつつ、しばらく歩いて行くも(傘持ってません)、本降りになってしまい、途中の店で傘を購入。3000円もした。

出版クラブ会館にて、加藤治郎さんの『雨の日の回顧展』の読書会。25人ほどの小さな会で、佐藤弓生さんと岸原さやさんの基調発言のあとは全員の意見を順繰りに聴いていくような会。他結社からも穂村弘さんや栗木京子さん、松村由利子さん、小嵐九八郎さん、今橋愛さんなどもいらして、全体的には昔からの治郎さんを知っているひとたちとお弟子さんたちとの混合な会。
いろんな問題点が言及された。トップを走っているひとには注文が多くなるのは仕方ないことだ。わたしは、私性をどこまで排除できるのか、そこのところの問題提起をしたつもりだったが、岡井さんがうまくフォローしてくれた。

懇親会では栗木さんや小嵐さんといろいろ話す。後半、N村くんと継続の力について。
お開き後、まだ7時なのにお茶に行く一陣を見送って、o崎、E田さん、N島くんとそのまま「鮒忠」の2階で飲みなおす。短歌の未来やE田さんの若かりし日の武勇伝について(?)延々と語り、10時に追い出される。

名作誕生

2008-09-20 21:40:52 | event
立川の朝日カルチャーセンターへ「岡井隆の朗読術」を聴きにいく。

早目に着いてしまったので、ルミネのヴィレッジバンガードで「VOW」(渋江譲二がインタビューされている号)を立ち読みなどしていたらぎりぎりになってしまった。

本日は、岡井さんのほか石井辰彦さん、穂村弘さん、詩人の平田俊子さんというメンバーで、ソネットと「東京タワー」をテーマにした新作の披露と朗読。
こまごまとしたことは書かないけど、またしても名作誕生の場に立ち会ってしまったという感じ。ほんと、岡井隆はすごいなあ。震えたよ。これだから、多少遠い(立川)とか、受講料が高い(3700円くらい?)とか思ってもこの講座は聴きに行きたくなってしまうのだよな。

終わってe子さんと少し話す。講座の始まる前に、こっそり「点取り占い」を手渡してくる、お茶目なe子さん。

そのあと、n見や「かばん」のひとたちと餃子屋へ。ものすごい中途半端な時間に餃子や皿うどんとか食べながら軽くビールと紹興酒。5時前に解散して、オリオン書店で買った「短歌研究」の9月号を読みながら帰る。途中でものすごい頭痛がしてきて、これはやはり風邪が治っていないのか半端な酒を飲んでしまったせいなのかと思いつつ、でろでろになって帰宅。晩ご飯、という気分でもなかったので、刺身を買って帰った。

家に帰ると「短歌研究」の10月号が届いていた。

戦後世界の近藤芳美たち

2007-12-02 23:47:05 | event
「がんばれ自分!」と掛け声をかけて起床。

早めに家を出て飯田橋へ。駅を出てすぐに行列があって、何かと思ったら「紀ノ善」の開店待ちだった。ひゃー。
途中のコンビニでカセットテープを買い、途中の「鮒忠」で宴会の予約をしてから出版クラブ会館へ。会場と受付の準備をして、群馬から来たというひとになぜか写真を撮られたりしているうちに受付担当のひとが来てくれたので、あとは任せて1Fへ。ちょうど永田和宏さんがいらして、大島史洋さんとレストランに入ってもらい、わたしは岩田正さんを待つ。約束の時間を過ぎてもお見えにならないのでかなりあせる。30分ほど過ぎて到着。打ち合わせと昼食のことを失念されていたもよう。ほどなく盛岡から駆け付けた岡井隆氏到着。

「戦後世界の中の近藤芳美たち」というイベント。岡井さんと岩田さんと永田さんというビッグ鼎談である。来場者もビッグネーム多数。
前半は受付にいたのでほとんど聞けなかったけれど、後半だけでも充分面白かった。自分がかけらも知らない頃のことは本当に新鮮だったし、未来のなかにいて知っている近藤芳美と外から見た近藤芳美がこんなに違うということも驚きだった。武田泰淳の名前が出てきて、前夜とのリンクに密かに微笑む。

終わって「鮒忠」での懇親会。かなりぎゅうぎゅう詰めで29人の参加。久しぶりに会うS井さんと話したり、K高さんから面白い話を聞いたりする。そういえばK高さんはこの日記を読んでくださっているらしく、「毎日食べたり飲んだりしているなあ」と言われてしまった。

会計の頃の記憶がない。気付いたらaちゃんとO井さんとタクシーに乗っていて、新宿二丁目に向かっていた。途中で二回ほど転んだ(らしい)。肘と膝を負傷。Sads' CafeになぜかM井さんも来て、ワインを2本も飲む。かなり泥酔。
深夜のタクシー帰宅。預かっていたお金のお釣りを貰った記憶が全くなく、どうしようかと思ったけど、ちゃんとビニール袋に入って鞄にあった。やれやれ。

早稲田大学から「風花」朗読会へ

2007-12-01 23:25:24 | event
ゆうべの深酒がたたり、朝から絶不調。
やらなくてはならないことがあり、たらたらとやっていたらあっという間に出かける時間。慌てて家を出たものの、こういうときに限ってバスが来ない。やっと来たと思ったら渋滞。あーうー。

若干遅刻で早稲田大学へ。先週も来たから、今回は迷わず教室へ直行。
ダダ・シュールレアリスム研究会(DS研究会)というのに参加。
岡見さえさんの、ベルギーの詩人ドートルモンについてのレクチャーを聴く。
ドートルモンって全く知らなかったけど、面白い。なぜ筆(書道の)を選ぶことになったのか、すごく興味がある。いろいろ岡見さんに聞いてみたいけど、またすぐフランスへ行ってしまうのよね~。
そのあと松井茂さんのレクチャーもあったのだけれど、タイムアップで失礼する(松井さん、ごめんなさい)。塚原先生にご挨拶だけして教室を出たら、林浩平さんに会う。すれ違いであった。

早稲田から新宿へ行くバスがあるというので、時刻表まで調べてもらっていたのだけれど、教わったバス停は高田馬場行きのみ。駅のほうまで戻って探すも、渋谷行きしかみつからない。多分そんなに遠くないだろうと、タクシーに乗る。途中で新宿行きのバスを追い越したから、どこかにはあったのだろう。不思議なことだ。
1000円もかからず、あっという間に新宿三丁目に着いて、迷子の親子連れに厚生年金会館までの道を聞かれて教えてあげ(正しく!)、まっすぐ「風花」へ。
きょうは恒例の朗読会、しかもゲストが柄谷行人ということで、松井茂よりも柄谷さんをとったわたし。お店が用意してくれた席は、カウンターの、朗読マイクの真ん前。かぶりつきである。古井さんの朗読のときは見つめあう余裕もあったけれど、さすがに柄谷さんを目の前にすると照れます(きゃ)。
柄谷さんは『マルクスその可能性の中心』(最近、中国語で翻訳されたらしい)から、武田泰淳について書いた文章を朗読。古井さんが、柄谷さんの文章は論じていながら語っている文章だから朗読に向くのだと言っていたけれど、まさにそんな感じ。この「語る」評論に、わたしたちは魅了されていたのだ。

朗読が終わって中森明夫さんからの質問に歯切れのいい柄谷節が出たりと、なかなかお得感のある朗読会だった。

何人か知っているひともいたので少し残って話をしたりしていたのだけれど、明日のことが気になるので9時半前に失礼する。
柄谷さんは10キロ痩せたとかで、『玄米と野菜ジュースで無理なく痩せる』という本を出したらいいと言われていた。ほんとにすっきりして、お元気そうで何よりでした。

そうそう、カウンターから林浩平さんのボトルが見えた。妙な符合に笑う。勝手に飲んだりはしていません(笑)。

ヒヤリング・エイド

2007-11-18 23:05:46 | event
「未来」の作品批評会のため昼から中野へ。
70名弱の参加。

手慣れた批評会の司会とはいえ、70名の批評をさばくのは結構大変。淡々と批評を進行しているように見えて、水面下ではものすごく細かい時間の計算をしている。ま、そんなことはどうでもいいんだけどね。

岡井さんの講話がよかった。こういう話が聞けるのは本当に宝だと思う。時間が短くて申し訳ないと思う。

終わって有志で飲み会。
青森から参加されたO庭さんと楽しく話す。O庭さんのことは長く名前だけは知っていたけれど、ちゃんと話したのは初めて。いろんなことを騒々しく話して盛り上がっていたのだけれど、彼には聴覚障害があって、実はわたしたちとの会話も、唇の動きと音の高低などで判断していた、ということがわかってびっくり。そういうハンディキャップを感じさせないくらい、本当に自然に話していた。たぶんわたしが聞かなければ、誰も気付かなかったと思う。年齢的に半分なpちゃんと話し込んでいる姿を見ながら、なんだか不思議な感じがした。言葉にはしづらいのだけれど、人間ていいな、ってそういう、手放しな、感慨。いや、そういう呑気な語彙で語ってはいけないとは思うけれど、O庭さんの爛漫さはたぶんいろんなものを乗り越えている。会えてよかった。そしてこれから長く、いろんなことを語り合える関係にありたい。

ゆっくりとこの耳は縫い閉じられて 傷ついた羽で飛べるかウサギ/大庭礼治

デザインフェスタ2007

2007-11-17 19:31:08 | event
昼から「デザインフェスタ2007」というのに行く。
mちゃんが出品しているというので、それは行かねば。

実はビッグサイトに行くのは初めて。ついでに「りんかい線」に乗るのも初めて。大井町で乗り換えると、地下5Fってどんだけ地下なんだか。
わりとすんなり「国際展示場駅」に到着。人並みにつられて会場へ。うは~、広い。mちゃんから聞いていたメモを頼りにブースを探す。柱ごとに会場の地図と現在位置が貼られているので、方向音痴なわたしでも楽々辿り着けました(ぱちぱち)。

mちゃんに会場内を案内してもらいながら、少し歩き回る。フリーマーケットに近い感じ。でも、どちらかというと学園祭みたいな活気。かわいいアクセサリーとか面白いバッグとかいろいろあって楽しいのだけれど、いかんせん広すぎ。mちゃんにビールおごってもらって少し話して、mちゃんのご両親にご挨拶だけして帰る。1時間半ほどいただけなのにぐったり疲れてしまった(単なる運動不足のせい)。


きょうの晩ご飯は、水菜と帆立と椎茸の中華風煮物、トマトとツナのサラダ、玉葱のオイスターソース炒め。ゆうべの残りのモツ煮もあり。
aちゃんのメキシコみやげだったサルサパウダーみたいなの、サラダにかけてみたらおいしかった。レモンが入っているみたいだから、サラダにあうのかもね。ポテトサラダにもよさそう。

もう今すぐにでも寝られてしまいそうだけれど、明日の作品批評会の予習しなくちゃ。69名ですってよ、は~。

多和田葉子を聴く

2007-11-02 23:18:18 | event
午前中、HDDレコーダーの修理が来る。
結局ドライバの交換になった。普通だと2~3万円かかるらしいのだが(何か後ろめたいことでもあるのか)初回だから無料って言われた(保証期間も切れているのに)。
まあ、2年もたってないからねー。でも、故障の原因のひとつに「使用頻度」もあると言われて、テレビっ子(子って言うな)のわたしとしては胸が痛む。ま、ただだったからいいや。

夕方から出かけて、神奈川県民ホールギャラリーでの「多和田葉子×高瀬アキDUO 音の間 ことばの魔」を聴きにゆく。
これは塩田千春さんというアーティストの展覧会のプログラムの中のイベントで、塩田さんのインスタレーションの展示のなかでの朗読会。

多和田さんの朗読は、一度シンプルな朗読は聴いたことがあるけれど、こういうパフォーマティブなのは初めて。会場は満席だった。

感想としては、まず音のバランスが完璧だった。人の声とピアノの音という、結構難しい組み合わせなのに、ちゃんと声も音も聴こえていた。生声かと思ったが、ヘッドセットを使っていたらしい。照明もよかった。
どちらかというと硬質な多和田さんの声と、粘着質な高瀬さんの声との掛け合いも面白かったと思う。
ただ、高瀬さんのプリペアードピアノを含めたパフォーマンスが時々立ち過ぎて、観客の目がそっちに行き過ぎてしまう難点はあり。ピンポン玉をピアノのピアノ線に落として弾くなど、すごく楽しいパフォーマンスは魅力的ではあったけれど。
ことばを聴く、という意味では、前回のシンプルな朗読会のほうがよかったかな。
こういうパフォーマティブな朗読会は、完璧であればあるほど、「芸」になってしまうからね。難しいところです。

終わって、塩田さんの展示を一通り見る。会場に張り巡らされた糸のインスタレーションも面白いけれど、窓の展示も圧巻だった。全部ドイツから運んだという廃墟の窓枠が、何百と組み合わされているもの。窓は、どこか女性的だ。

一緒にいったaちゃんと、この展示や朗読会の企画に関わっていたuちゃんと、三人で中華街で食事。そのあとケーブルカーで飲む。
uちゃんと同僚だったころの話で盛り上がる。そうか、わたしは厳しい先輩だったのか。

ほぼ終電な東横線で帰宅。

立川ACC

2007-10-06 22:40:14 | event
立川は遠いなあ。
菊名から東横線で武蔵小杉まで。南武線で立川まで。と、経路はわりと単純なんだけど、武蔵小杉から立川までが41分。眠った眠った。

「岡井隆の短歌朗読術 3歌人+1詩人による朗読の会2」を受講。
今回のゲストは蜂飼耳さん。

前半は、かつては好きだったけど今は嫌いになった文学者の作品の朗読。
穂村さんは三好達治を、蜂飼さんは高村光太郎を、石井さんは塚本邦雄を、岡井さんは万葉集の防人の歌を読んだ。岡井さんが何をもって「今は嫌い」としたのか最後までわからず。

後半は月をテーマにした新作。
穂村さんの作品のなかで、
吐いている父の背中を妻の手がさすりつづける月光の岸
というのがあって、手もとにテキストがなかったから最初「月光の騎士」かと思ってしまった。でも変だなあ、「棋士?」とか思っていたら「岸」だった。いい歌じゃん。
それにしても毎度のことではあるけれど、岡井さんの新作はすごかった。
何たってタイトルがすごい。
「ニコライ・アレクサンドロヴィッチ・ネフスキー(愛称コーリア)の民俗学的論文『月と不死』をよみてさまざまに心遊べる歌二十首 あはせて、シベリアにて死にしN・ネフスキーの霊に捧げる」

しかし最近の岡井さんは死者と遊びすぎかも。

終わって講師控え室に「未来」の原稿その他の催促に行ったらひどく忙しいことを嘆いていらした。

あまり知っているひともいなかったので、石井さん穂村さんn見と四人で「西安餃子」という店で軽く食べる。困った歌人の話などして早々に解散。