根津美術館で開催中の展示は「尾形光琳300年忌記念特別展」で「紅白梅図屏風」と「燕子花図屏風」という2つの国宝が同時に見られるのが目玉。どちらもすでに見たことがあるが、「紅白梅図屏風」はずいぶん以前に見たきりで、普段だと熱海まで足を運ばないと見られないので絶好の機会だった。
会場は連休を外して行ったとはいえ、やはりかなり混んでいたが、先日の「若冲と蕪村展」よりは空いていた。ただ、上記の2点の前は人だかりが途切れることなかった。こうした大きな屏風絵の場合は、作品との距離を置いて全体像を把握しながら見たいのだが、ガラスにぴたっと張り付くようにして見る人が絶え間なくあり、じっくりと鑑賞することは適わなかった。
それはともかく「紅白梅図屏風」は抱いていたイメージよりも水流の部分が淡い感じで、全体として地味な印象をもった。照明の関係もあったのだろうか。
今回の展示では宗達の「蔦の細道図屏風」も出品されていたが、こちらは先の2点ほどの人だかりではなかったので、全体像をしっかりと見ることができた。これもすでに見ている絵だが、改めてその洗練された現代的な感覚に感じ入った。こちらは国宝ではなく重文だが、国宝でないことが不思議なほどだ。
光琳のものでは、作品名は忘れたが、蒔絵と螺鈿による硯箱が素晴らしかったし、光悦では小品ながら「群鹿蒔絵笛筒」がなんとも魅力的。どちらも保存状態がよく今できたばかりのような輝きをもっていた。
根津美術館は初めてだったが、庭園が見事だった。
燕子花の花畑。
緑に囲まれた静かな水面を見ているととても南青山にいるとは思えない。
園内には仏像などの作品がさりげなく配置されている。
会場は連休を外して行ったとはいえ、やはりかなり混んでいたが、先日の「若冲と蕪村展」よりは空いていた。ただ、上記の2点の前は人だかりが途切れることなかった。こうした大きな屏風絵の場合は、作品との距離を置いて全体像を把握しながら見たいのだが、ガラスにぴたっと張り付くようにして見る人が絶え間なくあり、じっくりと鑑賞することは適わなかった。
それはともかく「紅白梅図屏風」は抱いていたイメージよりも水流の部分が淡い感じで、全体として地味な印象をもった。照明の関係もあったのだろうか。
今回の展示では宗達の「蔦の細道図屏風」も出品されていたが、こちらは先の2点ほどの人だかりではなかったので、全体像をしっかりと見ることができた。これもすでに見ている絵だが、改めてその洗練された現代的な感覚に感じ入った。こちらは国宝ではなく重文だが、国宝でないことが不思議なほどだ。
光琳のものでは、作品名は忘れたが、蒔絵と螺鈿による硯箱が素晴らしかったし、光悦では小品ながら「群鹿蒔絵笛筒」がなんとも魅力的。どちらも保存状態がよく今できたばかりのような輝きをもっていた。
根津美術館は初めてだったが、庭園が見事だった。
燕子花の花畑。
緑に囲まれた静かな水面を見ているととても南青山にいるとは思えない。
園内には仏像などの作品がさりげなく配置されている。