OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

さくらんぼスープ

2010年06月30日 | 料理
10年以上前、娘の在籍していたコーラスグループのお母さん達と、ハンガリー語の勉強を始めた。
その頃、ハンガリーについての知識はほとんどなく、イメージは、民族衣装くらいのもの。

そうそう、もう一つ、あちらに留学していた先生から、口頭で教えていただいたパプリカチキンだけは作ったことがあった。
ただ、作ってみたものの、それが正解の味なのかどうか、判断が付きかねて、「おいしいけど、これがハンガリーの味なのかなぁ…?」と、半信半疑。

その後、観光案内書で、ハンガリーについてのあれこれを読んで、知識を仕入れた。
その中で、私を一番夢中にさせたのが、冷たいさくらんぼスープ。
なんておいしそう!
そんな素敵なスープが、存在するなんて。
濃いピンク、美しい色のさくらんぼスープは、ハンガリーに行ったらぜひ味わってみたいもののナンバーワンとなった。

幸いにも三回のハンガリー旅行を経験し、本場のさくらんぼスープを味わった。
おいしい!
甘酸っぱい味のスープは、いわゆるスープのイメージとは違うけれど、そこがまた良い。
憧れの味が現実になっても、全くイメージは覆らず、今でも、さくらんぼスープは、私のお気に入り。
ハンガリーを思うと、必ずさくらんぼスープを思い出す。

毎年、ハンガリーへ行くのは難しい。
次善の策として、この時期にさくらんぼスープを作って、ブダペストを偲ぶ。
アメリカンチェリーが安く手に入るこの時期に、美しい色のさわやかなスープが食卓を彩ります。

では、参考までに、私のレシピを。
ぜひ、試してみてください。



《冷たいさくらんぼスープ Hideg Meggy Leves》


〈材料〉
アメリカンチェリー 200g
砂糖        30g
塩         少々
サワークリーム   90ml
ヨーグルト     100cc
小麦粉       小さじ2
レモンの皮、シナモンスティック、クローブ(1粒)


〈作り方〉
1、鍋に、水500cc、砂糖、塩、さくらんぼ、レモンの皮、シナモンスティック、クローブ(1粒)を入れて、20分ほど煮る。
2、ざるで煮汁を漉し、さくらんぼは種を取って汁といっしょに鍋に戻す。
3、煮汁にサワークリームとヨーグルトを入れ、水に溶いた小麦粉を溶き入れ、少しの間煮る。この時、味見をして、味を調える。
4、冷たく冷やして、出来上がり。

(この量で、4~5人分はできます)


恩師のことば

2010年06月29日 | その他いろいろ
30年以上経っても、先生という存在はありがたい。
もう退職してから何年も経って、「ただのおばあちゃんよ~」とおっしゃるけれど、いやいや、含蓄の深いことばをくださいます。

英語科のO先生、当時3~40才代でいらしたのだろうか、ちょっとおっかないオールドミス(死語だなぁ)でした。
10年ほど前の同窓会でのご挨拶で、「癌にかかっています。医者からは治療法がないと言われましたが、東京在住の卒業生たちが勧めてくれて、こちらに移住してきました。医者は私を見放しましたが、神様からは見捨てられていません。」と、話された。
その後も、ちょくちょくお元気な様子を見かけていたので、昨日は「お元気そうですね、癌の方はいかがですか?」と尋ねてみた。

先生は、「糖尿病はあるけれど、その他はすこぶる元気よ」とおっしゃる。
そして、出席者全員に、お祈りの本やおメダイ(マリア像などの付いたメダルのようなもの)、おせんべいなどを配って下さった。

マイクを握って、壇上で挨拶をなさった時には、こんなお話しを。

私は、電車やバスで、若い人に席を譲られるのが大嫌いなんです。
だって、若い人はこれから仕事や勉強に行くのでしょう。
そんな人から席を譲ってもらうほど、わたしはたいした人間じゃあない。
病院に行ったり、遊びに行ったりの私が、若い人を立たせるなんて、申し訳ないじゃないですか。

電車に乗る時はね、まず真剣に席取り合戦をします。
これは、私も若い人も、平等にできるから良いの。
がんばって、昔取った杵柄の技術を駆使して、席を確保して座ります。

でもね、座れなかった時は、私よりあきらかに年寄りの人とか、同年配の人が固まっている場所を探して、そこに立つんです。
そうすれば、席を譲られないでしょ。
若い人の前なんかに立ったら、ぜったい「どうぞ」って、立ってくれるから、それだけは絶対しないようにしています。

まあ、なんていう心意気でしょう!
帰宅して、夫にその話を聞かせたら、「すごいなぁ~!だから、癌もびっくりして、悪さしないんだろ」
「ホント、我々も見習わなくっちゃね」と、夫婦で話し合った。

いい先達が、また一人。
恩師って、いつまでたっても、ありがたいものだなぁと、しみじみと感じました。


都心!

2010年06月28日 | その他いろいろ
昨日の同窓会は、霞ヶ関ビルの35階という、素晴らしい立地の場所で開かれました。

「今日は、窓からの見晴らしもご馳走ですので、楽しんで下さいね」と、幹事さんからのご挨拶。
めったに官庁街などに来ることのないオバサン達は、窓に張り付いて、景色を楽しみました。

姫路からわざわざ来て下さった先生も、「ええなぁ~、テレビでよう知っとるとこが見えとるやないか~」と喜んでいらっしゃいました。



ここが真下に見えた。
石造りの四角錐の屋根、これっておなじみの国会議事堂ですよね。



「あっ、カンさんちが見える~」と言ったら、友人が、「知り合いの人のうちが見えるの?」と聞く。
「知り合いって言っても、私は知ってるけど、向こうは私のことは知らないと思うよ…」
ええ、首相官邸ですよ。



このマンションみたいなのは、議員会館よね。



別の窓からは、もちろん東京タワーも、間近に見えました。

皇居の緑の向こうには、武道館のタマネギも見えたし。
いいですね~、都心の眺め。

ホームルームの歌

2010年06月27日 | その他いろいろ
小さいカゴに花を入れ、
寂しい人にあげたなら
色も香りも部屋に満ち
気持ちよい日を過ごすでしょう

(繰り返し)
愛のわざは小さくても
神の力がこもるから
闇夜のような世の中を
真昼のように照らすでしょう

おはようとの一言も
心を込めて言ったなら
言われた人は日暮れまで
気持ちよい日を過ごすでしょう

(繰り返し)




これは、私の出身高校オリジナルの歌。
毎週のロングホームルームの前に、必ずみんなで歌った。
私のクラスだけが歌っていたわけではなくて、全校、全クラスが、ロングホームルームの前にはこれを歌うのだ。

今考えてみれば、歌うのが好きな学校だった。
カトリックの女子中・高で、毎朝、担任が教室に来るまでは、繰り返し聖歌を歌う。
日直が、黒板に歌う聖歌の番号を書いておくのが習慣だった。
隣の教室からも、2階の教室からも聖歌が響いてきて、朝礼前のひとときはカトリックの女子校らしい清らかな雰囲気が漂っていた(と、私は信じている)。

その他、いろんな行事の時には、その場にふさわしい歌が決められていて、クリスマスはもちろんのこと、創立記念日、マリア様の祝日、諸聖人の祝日、音楽の時間を使って、みっちり練習させられた。

そして、ロングホームルームの前には、必ず上記の歌を歌う。

生意気盛りの私は、この歌があまり好きではなかった。
だって、偽善的でしょ?
小さな花束や、挨拶で満足していていいの?
そんなことで、世界が平和になったり、貧しさが解消されたり、悲しみが癒されたりするの?
と、そんなふうに考えて、反抗したわけです。

花束や挨拶が世界を救うはずがないのは、自明の理。
でも、卒業して30年以上が過ぎ、時々ふと思い出すこの歌は、とにかく懐かしい。
そして、小さな花束や挨拶を偽善といって片付けてはいけないとも思うようになった。
だって、50年生きてきて、私が世界を変えるような局面はなかった。
身の回りの小さいことを、大事に生きることしか、私と世界の接点はなかったもの…。

犬に散歩をさせながら、ご近所の方と交わす明るい挨拶は、「言われた人」の心を明るくするだけではなく、自分の心をも明るくしてくれる。
何気ない日常をていねいに暮らすことこそが、自分と回りを救うのだとしみじみ感じてしまうのだ。

教師をしていた頃、先輩が教えてくれたことがある。
目先の効果ばかりを考えて授業をしてはいけないということ。
もちろん、進学の準備のための勉強も大切、定期試験のための勉強も大事。
でも、教師たるもの、生徒が、10年後、20年後、30年後に、ふと思い出して、「そうか~、先生が言っていたのって、そういうことだったんだ~」と、納得するような授業を目指さなくてはいけないと力説していた。
「北斗の拳」の「3日殺し」(「お前はもう死んでいる…」)になぞらえて、「30年殺し」を目指せというのだ。

このホームルームの歌は、まさに「30年殺し」。
6年間繰り返し歌うことで、骨の髄まで染みついているし。
じわじわと効いて、今、ふと心の中で口ずさみながら、懐かしい中高時代を思い出すと同時に、自分の身の回りを明るく照らすような生き方を実践したいと思うのだ。
(我が校の目標は、「灯台の光たれ」でありました)

今日は、二年に一回開かれる関東地区の同窓会、ホームルームの歌で育ったいろんな世代のオバサン達が、賑やかにひとときを過ごしたのでした。

小さな手

2010年06月26日 | その他いろいろ
小さな手といっても、孫娘ricoちゃんのことではありません。

昨日のこと、ベランダに置きっぱなしの発泡スチロールの箱を、何の気なしに眺めたら、箱の上方、箱と壁の間に、小さな手が見えたような気がした。
イヤイヤ、見間違いだろうと思い、網戸に手をかけると、その小さな手はすばやく引っ込んだ。

あ~~~、見間違いじゃあなかったんだ~!
あの子ね、あの子の手…。

そう、我が家のベランダに住み着いているヤモリさんの手だった。
前は、南側のベランダでお見かけしたのに、今日は北側…?
どこを通って移動なさったのかしら?(我が家は集合住宅、横方向には12軒の家があり、縦方向は9階建てなんですよ!)

とりあえず、しばらくは北側のベランダには足を踏み入れる気がしない。
これを口実に、いくつか片付けなければいけないガラクタの整理は、夫に頼もうかな。

娘が言うには、夜帰宅する時に、お隣のベランダにペタッとくっついているところを見かけるんだとか。
夫は「仲のいい夫婦でいるよ」って言ってたけど、もしかすると、かなりの大家族で存在しているのかも知れない。

2010年初咲き 天上の青

2010年06月25日 | 季節の話題


今年も植えた西洋朝顔「heavenly blue」。(曾野綾子さんが、天上の青と訳している)
早くも、一輪目が開花。

そして、同時に半開きも一輪。



この美しい青には、心が洗われるような気がする。

とはいえ、梅雨明け前のこの時期に開花するのは早すぎる。
あまり、発育状態が良くないのだ。



ホラね。
葉っぱが病気のよう。

原因は、土か、それとも、気候のせいだろうか。
つぼみはたくさん付いているものの、この様子では、まもなく枯れてしまいそうな、気息奄々の状態。

何とか打開策はないものだろうか?
この青い花が、晩夏のギラギラした陽の中で、清らかに輝く様が見たいのだけれど…。

梅仕事 本番

2010年06月23日 | 料理
梅を買ってきて、ヘタを取り、さあ漬けようとしたら、容器に穴が空いているのを発見。
梅仕事のメインイベント、梅干し作りに待ったがかかってしまった。

翌朝、あわてて、近所のホームセンターへ行き、容器を探してみるも、ない。
駅前のスーパー2軒でも見つからない。
もう一件探して、やっと漬物用の容器を見つけた。

さあ、これで無事、今年も梅干し作りができる。
よく洗って、焼酎で消毒し、塩をまぶして、容器に詰める。
その作業を繰り返して、なんとか10kgの梅を始末した。

梅仕事のいいところは、とにかくいい香りを嗅ぎながらの作業だということ。
部屋一杯に、華やかな香りが広がって、そばを通る夫も、「いい匂いだねぇ~」と感心している。
焼酎と塩で、手はざらざらになるけれど、梅のきれいな色と香りで、あまり苦にならずに作業ができた。

毎年10kgの梅干しを漬けると、夫と娘がせっせと食べる。
息子夫婦は、どちらも、「梅干しちょうだい」と言って、まとめて持ち帰る。

2年前に漬けた梅干しはほとんど食べ終わり、残りは「rico梅」とビンに大書して大事に保存してある。
小学生くらいになるまでとっておいて、プレゼントしたいと思う。

どうしても、毎年梅干し作りからは逃れられない巡り合わせになっているらしい。

梅仕事 第2弾 梅ジャム編

2010年06月22日 | 料理
梅ジュースは、無事仕上がって、ほぼ1kgの梅と氷砂糖で、お酢のビン2本の梅ジュースが出来上がった。

そろそろ完熟梅も出回ってきたので、梅干しに取りかかろうかと、八百屋さんに行く。
南高梅の大粒を10kg買ったら、「いつもごひいきに」と、八百屋のご主人。
「毎年、ここの梅を10kg買って、梅干しを漬けて、もう15年くらいにはなるわ~」というと、「うれしいね~」といって、いろいろおまけをしてくれた。

なめこ2袋、アスパラガスを買ったら一束おまけ、野蕗3束買ったら1束の代金を30円負けてくれた上に1束おまけ。
そして、「この梅、表面が傷んでるけど、梅ジャム作るとおいしいから作ってよ」と言って、梅を1.5kg程をもたせてくれた。

ありがたくお礼を言って帰ってきたものの、梅ジャムって作ったことがない。
いえいえ、梅ジャム作ったことはあるんですけどね、梅ジュース作ったあとの梅で作ったので、ちっともおいしくなかった。
はてさて、どうしたもんだろう。

せっかくの行為を無にするのもイヤなので、梅ジャム、挑戦してみることにした。
作り方は、いつもの通り、ネットで検索。
いくつかのレシピを元に、自分流で。

梅を鍋に入れて火にかけ、50℃くらいになるまで煮て、湯を捨てる。(これを2回繰り返す)
梅の傷んだところ、種、皮を取り除き、果肉だけを鍋に入れ、70%の砂糖を加えて、とろ火で煮る。
アクが浮いてきたら、すくって捨てる。
とろっとしてきたら、出来上がり。



できました~!意外と簡単。
きれいな琥珀色。
味も、なかなかおいしい。
傷み加減とはいえ、大粒上等の梅で、ちゃんと作ったから、梅ジュースの廃物利用とは段違い。
大鍋一杯の梅ジャムが完成した。



香りがいいのと、酸味が強いのが特徴だろうか。
アイスクリームにかけたら、おいしいかなぁ…。



ビンに詰めたら、6本文のジャムが出来上がり。
さてさて、どこに嫁入りさせようかな…。

お弁当

2010年06月22日 | Weblog
高校の同級生の家で、恒例の集まり。
今日のテーマは、クマ作り。

はぎれで、テディベア作りを楽しんだ。
(写真を取り忘れた~!残念

お昼は、私が持参した。

目標は会席弁当。
仕上がりは、まあ、駅弁幕の内と言ったところかな。

ちらし寿司(手抜きでミツカンのちらし寿司の種を使用)、煮物(真子、カボチャ、コンニャク、ニンジン、インゲン)、生湯葉刺し身、揚げ物(エビフライ、ナス、シシトウ)、鰆の味噌焼き。
少しずつ、他種類をという目標はクリアできたけど、もう一歩工夫が必要ですね。

友人達は喜んで食べてくれたので、がんばった甲斐はありました。

ハリソン

2010年06月21日 | マジャル語
先日、ハンガリー語のレッスンの時、ハンガリーのお菓子「rétes」のことが話題になった。

rétesというのは、ウィーン菓子でいうstrudelのことで、薄いパイ生地でフィリングを巻いたパイ菓子。
煮たリンゴやカッテージチーズなんかを入れたのが、人気があるよう。

で、この「rétes」をカタカナでどう表記しようか、「strudel」の表記はどうしよう…というのが話題になった。
リーテシュ、レテシュ?
シュトゥルーデルでいいのかなぁ…。

日本人の生徒4人がカタカナ表記で揉めていたら、ハンガリー人の先生が、ノートに「ハリソン」という文字を書いた。
「このカタカナが信じられない」とおっしゃる。
全部同じ字に見える、この違いがわかるまでにずいぶんかかったと言う。
「全部、棒が2本、ちょっとした角度の違いだけ、これを読み分けたり、書き分けたり、ありえない」なんだそうな。

ハリソン…ねぇ~。
確かに、2本の棒(!)で構成されてるわ~。
でも、日本人の目から見れば、ちゃんと違う文字。

何がむずかしいかって、聞いてみなければわからないもんです。

そういえば、この間のハンガリー語では、冷蔵庫でも大騒ぎをした。
冷蔵庫は、「hűtő 」、これを「フゥートゥー」と発音したところ、先生が大笑いをして、「それじゃあ温まっちゃうわよ~」
とおっしゃる。
どうも、我々の発音が「fűtő」に聞こえるらしい。
「fűtő」は給炭機なんだそうで、つまり暖房に使う機械。
「フゥートゥー」、「フゥートゥー」、「フゥートゥー」と何度も発音したが、そのたびに、まだ温かい、まだダメ、今度は冷たくなったと評してくださるが、発音している本人にはあまり違いがわからない。

イヤイヤ、むずかしいもんですわ~!