OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

今日の夕飯

2011年01月31日 | Weblog

この頃近所のスーパーでみかけるもの。

1パック198円。

まあ、リーズナブルだと思う。

 

 

これです。

マッシュルーム。

参考のために横に置いた百円ライターでもわかるとおり、かなり大きめのもの。

無選別らしく、もっと大きいものが入っているパックもある。

私が選んだのは、どちらかというと粒の揃った中型のもの。

 

これで何を作るのかというと、マッシュルームフライ。

ハンガリー料理では、「Rantott gomba」。

ハンガリーでは、ベジタリアンメニューみたいで、チーズフライと盛り合わせて一皿になってました。

 

 

マッシュルームを溶き卵にくぐらせて、パン粉を付けてあげるだけ。(手前の平べったいのは、じゃがいものフライ)

塩とレモンで、マヨネーズで、トマトソースで。好みでどれでもOKです。

さっぱりしておいしいですよ~!

 


ガレット・デ・ロア

2011年01月30日 | 料理

先日、だるま市の日に、孫娘を迎えに来た長男夫婦が手土産に持ってきてくれたのがこれ。

 

 

わ~い!ガレット・デ・ロアだ~、うれし~

食べたいと思いながら、なかなか食べるチャンスが無くって、今年まだ食べてなかったのよね~。

「ベルグの四月」で購入したそうです。(パイの飾りの切れ目が、私のごひいき「ピュイサンス」のものより粗い気がします)

 

では、さっそくお茶にしましょう!

というわけで、パイを切り分け、食べ始めてますが、みんなちょっとワクワク。

フェーブはどこに入っているんでしょう?

 

 

順当なところに行きました。

王冠は、このくらい深くかぶらなくっちゃね!

 

一月の末、やっと間に合った新年の楽しいケーキでした。

 


朝から大失敗

2011年01月29日 | Weblog

先日、ある方に、「初めて作って人に差し上げるなんてなかなか難しい。差し上げる前に一度作ってみてからにすれば、失敗せず、あわてずに済みますよ」って偉そうにアドバイスしたの誰だったかなぁ~?

もちろん私が言った言葉です。

でもね、私は、自分の言ったこと守らず大失敗…というお話し。

 

今日は、横浜での月一回のハンガリー語レッスン。

新年初めてのレッスンだし、何時もこのクラスでお世話になっているお友達に、先日料理教室で習ったkenyerのレシピを渡す約束をしていたので、せっかくなら先生やクラスの方々に実物もお渡しできたらと、朝一番でkenyerを焼くことにしたんです。

パンを焼く時は、ちゃんと計量して、順序よく手早くやらなくっちゃ。

まず先日書いたブログのkenyerの作り方を開けて、材料の計量。

ボールで混ぜて、もちつき器に移してこねの作業。(ボールからもちつき器に移す時、「あれっ、ちょっと生地が柔らかいな」って疑問には思ったの)

 

10分余りこねた生地を見て、もうびっくり

まあるくまとまるはずの生地がとろっとろな状態。

エ~ッ、何がいけなかったの~?

まず、粉を疑った。スーパーの安売りで買った二級品の薄力粉だったから。(濡れ衣でしたけどね)

次に、一応ビクトルのレシピと自分のブログのレシピとを照らしてみた。実は、ビクトルのレシピは粉1kgのレシピで、私が載せたのはそれをちょうど半分にしたものだったので、水の量が違っていたのかも…と疑ったのだ。

ピンポ~ン。ヨーグルトの量が半分になってなかった~!140gのヨーグルトのはずなのに、倍の280gも入れちゃった

 

もうもうこれに何を加えても、ダメでしょう…と諦めて、はたと思案。

どうしよう?このボール一杯のとろとろの生地。

昔ならかんしゃく起こして捨てていたと思う。でも今は、エコの時代。捨ててしまうのももったいない気がする。

ままよと、そのまま一次発酵をさせ、とろとろで成型しようもないので型に流し込み(!)、二次発酵、レシピ通りオーブンで40分間焼いてみた。

だって、材料はヨーグルトが多いだけで毒な訳でもない。このとろとろがどんなふうになるのか興味もわいてきたしね。

 

 

こんなふうに焼き上がりました。いまいちふくらみが悪い。(当然ですよね!)

でも焼き色はきれいです。

 

 

これが切ったところ。きめの細かいパンとはいえず、水分が多くてぼそぼそしてます。

味は…濃いの。ちょっと酸味と塩味がきつい。

バターを塗ると、一切れでけっこうお腹が一杯になるくらいの重たいパンでした。

でもまあ食べられないこともありません。

 

もちろんよそ様にお目にかけられるような代物ではなく、横浜へは手ぶらで行きました。

用意周到、これが今日の教訓でしょうか。


わたしのワンピース

2011年01月28日 | 家族の話題

昨日書いたように、今日は孫を預かる日。

朝6時半に家を飛び出してお迎えに行き、車のベビーシートにricoちゃんを乗せて家へ。

早めに行かなくっちゃ混んでくるよと、8時過ぎにはだるま市へ向かった。

 

古いだるまさんを奉納し、新しいだるまさんを買って、家内安全とみんなの健康をお祈りし、帰り路にはricoちゃんにハッカパイプやアメ、息子にはリクエストの七味、OT園の母にはたこ焼きと金平糖と、縁日での買い物も楽しんだ。

 

さあ、たこ焼きが冷めないうちにと、鼻歌交じりでバギーの上で跳ねているricoちゃんとOT園へ。

曾孫を迎えて母は上機嫌。「この子はおしゃまだねぇ~、かわいいこと!」と繰り返しては相好を崩していた。

 

家に戻る途中の公園では大はしゃぎ。すべり台、ブランコ、ドングリ拾い。寒さも気にせず走り回った。

考えてみれば、この公園、三人の子どものお守りで日参したところ。

転勤族の父母の元で育った私としては、我が子を育てた公園で孫が遊ぶなんて、ちょっと感慨深いものがある。

 

その後も、ricoちゃんは本当に良い子で過ごした。

きっと両親から言い聞かされ、本人もがんばって「いい子にしなくちゃ!」と自覚していたのだろう。

「お昼寝よ」のことばにも素直に従って、お布団へ入る。

就眠というのは、なかなか難しい作業。

慣れない家で、お昼寝ではなかなか寝付けない。

ふと思いついて、「ご本読んであげようか?」と聞くと、「ウン」と頷いた。

 

手に触ったのは、「わたしのワンピース」という絵本。

娘が小さい頃に何度も読み聞かせ、私が(娘も?)大好きだった本。

 

「らららん、ろろろん」という繰り返しには一緒に声を揃えるし、「○○もようのワンピース、わたしににあうかしら」という部分では、「にあいますよ~」と答えてくれる。

子育ての思い出にと取っておいた古い絵本だけれど、孫と楽しめる日が来るなんて、なんて幸せなんでしょう!

 

だるま市→公園→絵本

子育てを思い出すなつかしい事ばかり。

5学年の間に3人がいるというギュッと詰まった子育てで、楽しむ余裕もなかったみたいだけれど、でもやっぱり楽しい思い出がいっぱい。

ricoちゃんと過ごして、私が若い母親だった頃の甘酸っぱい思い出がたくさんよみがえった。

孫ってそんな効用もあるのかと、気付いた一日でもあった。

 

 


おもてなしの準備

2011年01月27日 | 家族の話題

明日は、近所の不動院のだるま市。

毎年、一年飾っておいただるまさんを納め、新しいだるまさんを購入して、一年の家内安全を祈る。

 

子どもが小さい頃は、小学校が半日でお休みになり、午後からはお小遣いを持って勇んで出かけていた。

縁日の他にも、小学生だけが買うことのできる小さいだるまさんなんかも売っていて、それはそれは胸躍るような楽しい日だったらしい。

中高生の受験の折には、「お母さん、ちゃんと受かるようにお参りして、だるまを買ってきて」と、虎の子のお年玉を託されたこともある。

我が家の子どもたちにとっては、思い出深いお祭りなのである。

 

さて、長男が父親になり、一昨年のことだろうか。まだ小さい赤ちゃんに向かって、「大きくなったら、おばあちゃんにだるま市に連れてってもらえよ」と語りかけていた。

もう2歳半、保育園はお休みして、おばあちゃんとだるま市に行っても楽しめるくらいには成長したようだ。

それならば、そろそろ連れて行かねばなるまいかと、ricoちゃんを「だるま市に行く?」とお誘いしてみた。

本人も、両親も大乗り気で、明日はricoちゃん初のだるま市ということになった。

 

さあ、それならば明日の準備をしなくては!

今日は、掃除、片付け、そして明日一緒に食べる昼ご飯と、迎えに来た息子夫婦を交えて食べる夕飯とを準備する。

もしかしたら、午後の時間をもてあますかもしれない。

いつもは見たことのない子ども番組もいくつか録画した。

そして、駅前まで出かけて、アンパンマンのガチャガチャや100円(近頃では200円かかるらしい)入れると動く乗り物のある場所を確認する。

 

まあ、これで準備は万端整った。

明日のお越しを楽しみにお待ちしておりますよ~!


良き友に感謝

2011年01月26日 | 趣味(読書・洋裁・音楽・映画)

新年会で会った友達が、全員に配ってくれた手作りコサージュ。

柄の布は某ブランドのはぎれ、青い布はタイシルクだそう。

ちょっとしたもので、センスが光るプレゼントってすてきですよね。

 

 

こちらは、ニットのチュニックの端布で私が作った、マフラー。

友人がコートに共布でかわいく結んだマフラーを巻いていたので、「どういうふうに結んだの?」って尋ねてみたら、端布で作ったという。

少々の端布で結べるよう、組み立ててしっかり糸で止め付けて、ボタンで止めるというしくみ。

帯結びをちょっと応用したのだという。

早速まねて作ってみた。

 

持つべきものはよい友人。

いろいろ教えてもらえます。

 


ほっこりのお裾分け

2011年01月25日 | お友達
これは、先日娘の誕生日イヴに(当日本人は居ないので!)、私が娘に作ったケーキ。
卵一個で作るスポンジケーキのレシピで、雑に作ったので、それなりの味でしかなく、まぁ気持ちだけといった感じの出来でした。
そんな私に、ある方からメールで問い合わせが…。
恋人に送るバレンタインチョコへのアドバイスをというもの。
私で役に立つのか、大いに疑問だったけれど、まあ思いつくことをメールに書いてみた。
この頃の私にとってのバレンタインデーといえば、ちょっと高級なチョコを自分のために買い込む日に過ぎない。
お正月の脂肪が取れないうちに、バレンタインデーでまた脂肪をため込むのか…という自責の念に駆られながら。
でも、若い人たちにとっては、それなりに夢のある楽しい行事なんでしょうね!
娘も、必ずあれこれチョコを作っているし。(誰にあげているか、彼女は決して教えてくれません!)
好きな人に贈る手作りチョコって考えただけで、私までなんだかほっこりしてきます。
このブログの記事がご縁で、尋ねてくださったみたい。
ホント、おかげで私まで若返った気分でしたよ~!
そうそう、そのうち孫娘のチョコ作りの応援なんかもできたら嬉しいな。(息子に言ったら、渋い顔するかも…)

kenyer ハンガリーのパン

2011年01月24日 | 料理

ハンガリー料理教室、今月はハンガリーのパン kenyer を勉強。

今回は、いつも仲良くしてもらっているお友達Fさんが欠席だったので、作り方を少し詳し目にご紹介。Fさんにも、ぜひ一度試して頂ければと、載せておきます。

もちろん、私にとっても、いい記録になりますね。

 

材料

小麦粉(薄力粉)   500g

酢(5%のもの)  13cc

水          33cc

塩          10~13g

砂糖         11g

油          10g

イースト       5g

水          100g

プレーンヨーグルト 140g

※ 最初にアップした分量に誤りがありました、ヨーグルトは140g(以前は280gと表記)です。書き写した方がおられましたらご訂正ください。スミマセン。

 

 

作り方

 

予備発酵

水100gと砂糖半量、イーストをボールに入れ、小麦粉(分量の中から)大さじ3~4杯を混ぜ合わせ、45℃のオーブンで20分発酵させる

 

生地をこねる

残りの小麦粉に塩、残りの砂糖、水、酢、油、ヨーグルト、予備発酵させた種を混ぜ合わせ、よく捏ねる。

今回は、機械で捏ねました。力がいらなくて楽ちんです。

よくこねた生地を丸くきれいにまとめる。

この生地は、パプリカ入り、捏ねる時にパプリカクリームを大さじ1杯入れて混ぜました。

 

1次発酵

こね上げた生地をボールに入れ、しっかりラップして、45℃のオーブンで1時間。

倍くらいにふくれます。

 

成型

生地を4等分して、好きな形に成型。

ビクトルが作ったのはこんな形。

切れ目を入れると、焼き上がった時にきれいです。

 

ところで、この白い生地はプレーンなもの。

成型する時に、ローズマリーのみじん切りや、ガーリックのみじん切りを混ぜ込むと、また違った風味が楽しめる(型に入っているのはニンニク風味、細長いのがローズマリー風味です)。

 

二次発酵

天板に載せた生地に油(分量外)を塗り、ゆるめにラップをして(生地にラップが付かないように!)、45℃のオーブンで40分発酵させる。

 

焼成

二次発酵の終わった生地に、もう一度オイルを塗る。200℃のオーブンで10分焼き、160℃に下げて30分焼く。(小さく丸めた場合は、200℃で10分、160℃で15分)

焼き上がったら、天板からはずして冷ます。

熱いうちに切ると、生地がつぶれてしまうので、、1時間以上冷ますこと。

焼き上がりはこんな感じ。(これは、プレーン生地とパプリカ生地の両方、粉1kg分のパンです)

 

ハンガリーのパンは、フランスパンに比べると生地のきめが細かく、日本の食パンよりもしっかりと弾力があります。

ビクトルによれば、回りがカリッとして、中がソフト、押しても弾力があっがて戻ってくるような生地がいいパンだということでした。

生地に混ぜたパプリカやローズマリーなどはとても良い風味で、家庭で焼く時はプレーンなものよりも何か混ぜた方が楽しいかも。

 

焼き上がったパンは、ハンガリーから昨日届いたばかりというフレッシュなサラミやソーセージ(kolvász)やレバーペーストと一緒にいただきました。

焼きたてのパン、最高~!

 

もちろん、ワインもサービスも。

 

発酵や焼き上げに時間がかかったので、今回は1時半から5時半過ぎまでかかっての料理教室。

楽しく充実した時間でした。

 

さてさて、だいたい作り方おわかりでしょうか?

わかりにくいことがあったら、どうぞご質問くださいね~!


観覧車~!

2011年01月23日 | 家族の話題

デパートの上に乗っかって回っている観覧車。

いい目印になるとは思っていたけれど、まさか自分が乗るなんて考えてもみなかった。

 

でも、思いがけないことが起こるのが人生。

って、そんなに大げさなモンでもないけど…。

 

孫娘のリクエストで、一緒に乗ってきました~!

 

 

夢中で外を眺めてます。

毎週末乗りに来るくらい大好きなんだって。

まあ大人400円なので、毎週乗ってもそれほどの負担でもないし。

 

いいお天気で、いい眺め。

 

 

富士山の山頂が、白く輝いて見えました。


大切なものってなんですか?

2011年01月22日 | 母のこと

風もなく穏やかな日。

この季節、こんな日はなかなか無いので、母をちょっと外へ連れ出すことにした。

といっても、余り人混みは心配なので、近所のスーパーまで。

 

まず、マフラーにダウンジャケット、レッグウォーマーという重装備。

母の歩行補助に使っているシルバーカーからは、バッグをはずし、手元にかけてあるタオルも取って身軽にする。

 

外出の時、母は「ティッシュを持っていった方が…」とか、お茶を入れておくためのカップを「これも持っていきたい」とか、あれこれ言うけれど、とにかく身軽でいてくれないと危ないので、断固として、「私が必要なものは持ってるから、全部置いていって!」と、つい言葉が荒くなってしまう。

それでも、ポケットはふくらんでいるし、細々したものはあちらこちらに隠し持っているらしい。

 

スーパーまでのドライブ(ほんの短い間だけど)を楽しんだ後、今日のメインイベントのお買い物。

まず入り口のところでイチゴのパック。

そうそう、フルーツゼリーも忘れちゃいけない!

そして、お菓子売り場。

「海苔が巻いてあるおせんべはあるかしら」(もちろんありますとも!)

「チョコレートも欲しいわ」(ハイハイ、これなんかどうでしょう?)

「のどスッキリのど飴って言うのもいいわねぇ」(ゴメンね、残りを私が食べるから、こっちの黒砂糖入りニッキアメにして)

「グミは、カラフルだからコラーゲン入りにしましょう」

「あっ、このラムネも欲しいわ~」

 

少々興奮気味の母は、目に入るもの、どれもみんな欲しくなるらしい。

たくさんカゴに入れたからもう今日はこれでいいんじゃないと話がまとまりかけた時、目に入ったアーモンドグリコを、「これ懐かしい!欲しい!」と大きな声を出す。

もちろんあわててカゴに入れ、これでレジの列に並ぶことにした。

 

レジを待つ間、母を立たせておくのは心配なので、併設されているパン屋さんのイートインでコーヒーを飲みながら待っていてもらうことにした。

「目移りして選べない」と迷う母に、チョココルネを勧めて、飲み物の希望を聞くと「カフェオレがいい」としっかりした答えが返ってきた。

お盆にコーヒーとパン、お砂糖、スプーン、それにお手拭きをセットして、「会計してくる間にこれを食べていてね」と、私だけテーブルを離れた。

 

ちょうどお昼前のスーパーは少し混み合っていて、レジでは少し手間取った。

あわてて母の所へ戻ると、母はジャケットを脱ぎ、じっと食べず私を待っていたらしい。

「あら、食べててねっていったのに、どうしたの?」

「あなたが帰るの待ってたのよ」

「じゃあ、もう食べていいよ~」

 

食べ始めた母のお盆を見ると、さっきちゃんとのせておいたお手拭きの袋が消えている。

「お母さん、手拭かないで、お手拭きポケットにしまったんでしょ?」と問うと、「ウフフ」と照れたように笑う。

コルネの入っていたビニール袋も、たたんで持って帰ろうとする。(止めさせたけど…)

 

どうも今の母には、ティッシュ、洗面台の横から持ってくるお手拭き用の紙、テーブルの上に置いてある袋入りの爪楊枝、お菓子の入っていた箱や袋、リボン…、そんなものがとても大切らしい。

OT園で暮らしていれば、そういう類のものはほとんど必要ないのだが、放っておくとベッドの回りはそれらの細々したもので一杯になってしまう。

 

アクセサリーや洋服が好きで、おしゃれだった母だが、今はほとんど関心を示さず、着ているものも手に触ったものを適当に着ているふうに見受けられる。

でも、細々したものへの関心は強く、私にはゴミとしか見えないものまでとにかく保存しておきたいらしい(例えば、手を拭いた後のウェットティッシュや一度使用した使い捨てマスクなんかも!)。

食事のたびにウエットティッシュは配られるし、手洗い場にはいつもお手拭き用のペーパーが用意され、お部屋にはティシュの箱を切らさないようにしている。

それでも、「何かあった時に無くっちゃ困る」と、あれこれ貯め込むのだ。

 

大切なものって、ほんと、人によって違う。

同じ人でも、その人の年齢や置かれた環境によって、全く違ってくる。

実家で大量のものを整理、廃棄した私には、この頃流行りの「老前整理」というのが切実に感じられるのだが、そんなことはつゆとも思わない母は無邪気にゴミのような細々したものを貯めている。

貯め込むことも、楽しみの一つと考えるならば、何もかも止めさせて取り上げるのもかわいそう。

最晩年の母のコレクションが、お手拭きだったり、爪楊枝なのはちょっと悲しい気もする。

 

私の大切なものってなんだろう?

これからどういうふうに変わっていくんだろうか?

 

帰りに、車にシルバーカーを乗せようとして気がついた。

母は、シルバーカーの座席シートの下に文庫本二冊を忍ばせていた。

まったく、細々と持って歩くのが好きな母である。