OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

秋の贈り物

2005年10月30日 | Weblog
姑から電話。
鳥取の叔母から採集したきのこが送られてきたと言う。
ちょうど、暇そうにしていた娘といっしょにもらいに行く。

宅急便の箱の中はきのこでいっぱい。
きのこの上には大きな文字で「秋の贈り物」と書いてある。
本当に素敵な秋の贈り物。
鳥取の叔母夫妻は、大山のそばに住んで、あちらこちらへ野歩き・山歩きをしては、春には山菜、秋にはアケビやきのこを採って楽しんでいるらしい。
海も近いから、魚や貝・海藻などを採ってくることもあるとのこと。
スローライフって感じで素敵です。

もらって帰ったきのこは、きのこ汁ときのこご飯にしていただいた。
香りが強く、歯ごたえもあり、味もよい。
さすが自然の産物は違うねえとおいしく食す。

みみだこ

2005年10月29日 | Weblog
鳥取県の境港から少々魚を送ってもらう。
ロッテの優勝お祝いセールで、「¥3,000以上で送料が無料」というメールに思わず反応してしまった…。

今回のお目当てはみみだこ。
東京ではまず見かけない小さな蛸だが、姫路に住んでいた頃はよく母が煮付けてくれた。
我が家でも、里芋と合わせた小蛸やヒイカの甘辛い味の煮物はお袋の味の定番になっている。

1匹が100gほどの大きさで、ゆでても、煮付けても、とてもおいしい。
写真の蛸は、墨だけははずしてゆでたもの。
飯だこのように、頭の部分につまった内蔵もおいしく食べられる。

3分の1を3人で食べ、残りは凍らせて、息子が帰ってきた時用に取っておくことにした。

後日譚
次男に取っておいたこの蛸を食べさせたところ、「おいしいね、ホントはイカだけど」という。
イカである証拠に足の数、吸盤の付き方の違いを指摘する。
そう言われれば確かに種類としてはイカらしい。
「でも、みみだこっていう名前で売ってるの、だから蛸でいいのよ」と負け惜しみ。



インフルエンザの予防接種済み

2005年10月27日 | Weblog
インフルエンザの予防接種をしたらしい。
ずいぶん早い時期だこと、用意周到ということかな。

「痛くなかった?」という介護士さんの問いかけに、「注射には強いのよ、全然平気!」とすまして答えていた。
毎日のインシュリン注射(1日1回だけ)の時には、おおげさに「イヤだ、イヤだ」と大騒ぎしているのに。

今日は昼過ぎにOT園へ行った。
時間が早かったせいか、母はとても機嫌がよい。
この頃行くたびに、「今日はトイレに座ってできたのよ!」と報告してくれる。
「『今日は』じゃあなくて、『今日も』でしょう」と、つっこみたくもなるのだが、まあ、母にとっては「今日は」なのだろうし、覚えていて自ら報告したくなると言うのは、それだけ印象深いことなのだろう。
(何しろほとんどのことは忘れてしまう母なのだから)

本当にリハビリが進んでいる。
この頃ではベッドから車椅子に移る時も、掴まりながら自分で足踏みをする形で向きを変え、座ることができるようにもなった。
もちろん起きあがらせてもらったり、座って立ち上がる、立ち上がっても支えてもらうなど手伝いは必要なのだけれど。
でも、OT園へ入所して半年ほどは、二人がかりで持ち上げて車椅子に運んでもらっていたのだから、それを考えるとすごい進歩!
自分でできるということは自信にもつながるようで、最近は少しの距離なら車椅子も自分で動かしたりもしている。

おかげで、私は時々夢を見る。
母が杖をついて、実家を歩き回っている夢。
「あれがない!」
「○○はどこへいったの?」
「何もかも無断で捨てるなんて…!!」
と、怒鳴られておろおろ言い訳をしている夢。

連続しない

2005年10月25日 | Weblog
先日実家で整理し、送ってくれるように頼んできた飾り棚が到着。
棚を磨いたり、壺や置物などを据え、ついでにリビングの床にワックスをかけるなどして午前中を過ごした。
片づけ物は大の苦手、なかなか思うようには片づかないが、まあ今日はよくやった方だと自分を褒める。

夕方は、常のごとくOT園へ。
薄暗くなった部屋の中で一人で横になっていたらしい。
寂しかったのだろうか、会うなり「これから帰るのよ」という訴えが始まった。

とりあえず持参のフルーツケーキや、娘のディズニーランド土産のクッキーやらでしのごうとするのだが、今日はなかなか手強い。
5時からのニュース(六本木ドンキホーテの上に絶叫マシン、尼崎脱線事故から半年、etc.)を見て感想を述べながら、「夕飯食べずに、すぐ帰るわ。」、「今すぐ会計してくれるようにフロントに言ってちょうだい。」などとおっしゃる。

言葉で対応するだけでは足りず、着ていたブラウスを着替えさせてみたり、洗濯物をそろえてタンスに仕舞ったり等で時間を稼ぐ。
「このブラウス、ボタンが取れてるから持って帰ってまた持ってくるわ」
「そう、急がなくていいわよ、こんなに着るものあるんだから。」
「じゃあ、あさってくらいにここに持って来ればいい?」
「もちろん」

夕飯を知らせる声にも「あら、食べずに帰る筈じゃあなかったかしら」と抵抗をする。
夕飯のテーブルでも、「佃煮の残りが少ない」というので、
「今日の分はあるから、明日ここの来る時に持って来れば間に合うでしょ」
「アラ、明日も来てくれるのね。よかった!」といいながら、すぐ次には、
「食べ終わったら、帰るから手伝ってちょうだいね。」
しばらく食べて、「もう家に帰りなさい。夕飯の支度があるんでしょ。」etc.

相手をしている私の方が混乱してしまうほど、話が連続しない。
これが認知症なのかしらと考え込んでしまう。
「さっきの会話はもう覚えていないの?」と聞きたくなってしまう。
母自身も「私さっき言ったことがもうわからないのよね~。どうしてかしら。」と不思議そうに話すこともある。

記憶が連続しないのを幸い、何とかホームシックの母に別れを告げる。
「帰る前に握手しましょ!」
「また明日きっと来てね!」
この二言はちょっとつらかった。

マロンピューレのお菓子

2005年10月24日 | Weblog
gesztenyepure(ゲステニェプレー)というハンガリーの秋のお菓子がある。
(私のパソコンではハンガリー語の綴りが正確に表記できない。uのうえには・が2個、最後のeの上には’が乗っかる。)
栗のクリームにホイップクリームを添えたお菓子。
つまり、モンブランの上に乗っている麺状部分に泡立てた生クリームを添えたデザート菓子。

私のハンガリー(マジャール)語の先生は、そのお菓子にリンゴのピューレを添えるとおいしいと教えてくれた。
何でも古い昔のレシピでみつけたそうで、曰く「昔の人はセンスがいいのよ!」。

半年くらい前に教えて頂いたのだが、栗の季節到来で早速試してみた。
そして、今日は1ヶ月に1度のマジャール語の勉強会。
こんな加減でいいのかしらとE先生に味見をして頂く。
結果は○。

栗をゆでて裏ごしした物にお砂糖とブランデー少々を加えたマロンピューレ、ホイップクリーム、リンゴをスライスして砂糖・レモン汁を加えて煮た物(香り付けにシナモンとクローブを少々)用意する。
この3つを一つのお皿に別々に盛りつけ、それぞれ好みで混ぜながら食べるという物。
先生に寄れば、小さくて細長いカクテルグラスに何層かにして盛りつけるととてもスマートで優雅な感じだとのこと。

見た目より簡単。
そして、栗のクリームにリンゴ加わるととてもさわやかな味になる。
現在のハンガリーでも味わえない貴重な秋のデザートでした。

懇談会

2005年10月23日 | Weblog
OT園開園一周年を迎えて、初めての懇談会が開かれた。
弟に出席するかを訪ねたが、「パス!」という返事だったので、私が出席。

OT園の職員7名と15家族が出席。
入居者の様子や、園での生活の説明の後、質疑応答。
おうちの方々の様々な心配に対する園の方の前向きな応答や対応が好もしかった。
家族の感謝の言葉に、園長がうれし涙を流す場面もあったり…。
私としてはつねづねOT園の対応には好印象を持っていたので、とくにクレームもなく、皆さんのお話を伺うだけ。

帰りに駅前で母の車椅子用のクッションを探す。
円座やら、低反発やら、姿勢矯正やらいろいろ効能書きがあってどれにしたらよいのか迷う。
あれこれ実際に試してみるが、ちょっと座っただけでは本当の使用感はわからないのではないだろうか。
とりあえず、「これからなあ…?」と思う物を購入した。

今使っている物は、尿漏れのためだろうか、かなり匂いが付いてしまっていた。
車椅子のクッションにまで気が行かず、母に不快な思いをさせたよう。
毎日使う物なのだから、1~2ヶ月に1度ぐらいは洗濯をする気遣いが必要だったと反省。

帰りがけにOT園の職員さんに、クッションを変えたことを報告。
不具合がないかをチェックしてくれるよう依頼した。

おじさんおばさんのディズニーランド

2005年10月22日 | Weblog
娘がディズニーランドに行くという。
「せっかくの休みなのだから、われわれ夫婦もどこかへ行こうよ!」と夫を誘う。
「どこいくの?」
「おじさんおばさんのディズニーランドよ!」

ディズニーランドへ行くなど考えたこともない夫は、怪訝そうな顔をして助手席に座る。
行き先は以前友達と行ったスーパー銭湯「いこいの湯」。
40分ほど車を走らせて、開店時間の9時に到着。

「ふ~ん、朝から風呂かぁ~!」と感嘆している夫と1時間半後に再会する約束をして、それぞれお風呂へ。
私は、熱いお湯が苦手なので、曇っているのを幸い、露天ぶろで半身浴やら、寝ころび湯やらで、1時間余を過ごした。
もちろん、ジェットバスやよもぎサウナなども試みる。
夫はもっぱら屋内で、ジェットバスや熱い方のサウナに入っていたらしい。

「1時間半は短すぎるな、今度は2時間にしよう。」
再会後の夫の第一声。
すっかり気に入って、また次の機会をねらっているらしい。
「ねっ、おじさんおばさんのディズニーランドもなかなかいいでしょ?」

帰りは、お気に入りのおそば屋さんによって「鳥南蛮」を食べ、やはりお気に入りの酒屋に寄って焼酎「山翡翠」と「山猿」(よく知らないけど、有名な銘柄なのだそう) を購入。
おじさんおばさんの休日のお楽しみは無事終了。

トイレに座れるようになりました。

2005年10月21日 | Weblog
OT園の母の部屋でおしゃべりをしていると、たまたま用事でへやにきてくれた介護士さんが、嬉しそうに報告してくれた。
「Aさん(母のこと)はずいぶんよくなられたんですよ~。」
「トイレにも座れるようになったんです。」
「車椅子から立ち上がるのには手を貸しますけど、あとはここを持って、次はあちらって声をかけると自分で向きを変えて座られるんですよ。」
「もっとスムースにできるようになれば、おむつもパンツ型に変えられるし、いろいろできることが増えますね。」
「私も嬉しくって…。」

本当に嬉しそうにニコニコと話してくださるので、私も心から嬉しくなる。
母も横で大きくうなずきながら、「できるけど、こわくてね~」と得意そうに話している。

T大学付属病院から退院した時は、かなり絶望的なことばかり聞かされていたので、あまり希望を持たないようにと半ばあきらめた気持ちでいた。
「寝たきり」、「歩けない」、「認知症も進むだろう」などなど。

でも、OT園でお世話をしてもらい、リハビリ病院にも通院させてもらって、少しずつだがよい方に向かっているようだ。
毎日接してくれている人々と時間が、わずかずつだが母を癒してくれていることを実感。
病院の時にも感じたが、辛抱強い看護・介護がどんなに大切かがよく分かる。
そんな看護や介護に巡り会えた母を幸せなのだと思いたい。

ハンガリー料理

2005年10月20日 | Weblog
今、マジャール語のクラスではレストランでの会話を練習中。
一人がウェイター役、もう一人がお客さんになって「○○を下さい」なんていう会話。
メニューのあれこれも解説してもらっているので、とても楽しい。

ハンガリー料理の一番の特徴は、パプリカの粉を大量に使うこと。
よく知られている「グヤーシュ」というスープや「パプリカチキン」などにも大量のパプリカが使われる。
(一人分、大さじ1杯くらいなんてあたりまえ!)
日本でよく食べる「豚カツ」や「ロールキャベツ」・「ピーマンの肉詰め」なんかもあって、日本人にも親しみやすいかもしれない。
デザートも「パラチンタ」と呼ばれるクレープや、「レテシュ」とよばれるパイなどもあってなかなかおいしい。

先生の解説は、「どのメイン料理にどの付け合わせが好まれるか」にまで及び、とても興味深い。
「この付け合わせは、正方形に切ったパスタとキャベツを炒めた物、ベーコンを一緒に炒めてある物もあるけど、砂糖味で甘いから、注文する時には気を付けて。日本人の好みじゃないかもしれない。」なんて…。

教室でいろいろ料理の解説を聞いていたら、食べたくなった。
ハンガリー料理のいくつかは、私のレパートリーにも入っていて、家族にも好評。
今度息子たちが帰ってくる時にでも作ってみようかしら。

チャーリーとチョコレート工場

2005年10月19日 | Weblog
水曜日はマイカルのレディースデー、¥1000で映画が見られる。
このところおっくうで、なかなか映画館にも足を運べなかったが、今日は出足快調で、前から見たかった「チャーリーとチョコレート工場」を見に出かけた。

ロアルドダールの作品はそれほど好みじゃあないけれど、でも、子供の本好きにとっては基本中の基本。
「お化け桃」や「チョコレート工場の秘密」、「小包が運んできた冒険」ぐらいは大昔(結婚前だったような)に読んだ覚えがあった。
でも、なぜ今注目されたのだろう。
近頃は、新たな訳・装丁で出版されている。
おもしろいものだなあと感心。

肝心の映画は…、イマイチかな?
ティム・バートンとジョニー・ディップの作品にしても、シザーハンズやスリーピーホローのほうが好き。
ティム・バートン作品なら、去年見た「ビッグフィッシュ」もよかったから、ちょっと期待はずれ。
ジョニー・ディップもあの姿じゃあねぇ。
「ギルバート・グレープ」のころの若々しさはもう望まないけれど、せめてもう少しどうにかならなかったのかしら。
まあ、作品ごとにイメージをがらりと変える彼らしい姿と思えば、あきらめもつくのだけれど。

映画の後、駅前で細々した用事を済ませてOT園へ。
夕食の時間が6時からに変更になったので、少し時間に余裕ができて、その点では助かっている。